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☆本#469,470 恋「夜明けの街で」東野圭吾著、「ノーマル・ピープル」サリー・ルーニー著を読んで

「夜明け…」は、不倫&少しミステリー。

建設会社に勤める渡部は、30代後半で妻も子供もいる。
不倫をする奴なんて馬鹿だと思っていた彼は、新しく入った派遣社員の秋葉とバッティングセンターで偶然会ったことをきかっけに、親しくなっていく。会うごとにときめくようになり、恋をしていることに気付き、付き合うように。
そのうち、彼女の実家で起こった事件を知り、彼女が犯人の可能性も感じつつ、家族より彼女を選ぼうとする…。

20代で結婚して9年経つと、妻は子供が幼いのでかかりきり、夫婦はいつの間にかおばさん化、おじさん化。職場には、未婚で若くて魅力的な人がいて、一部の既婚者は彼らと付き合いはじめ、そのうちの一部は本当の恋に落ち…。って、普遍的?
人の心は、いつ動かされるかわからない。って考えると、合理的過ぎかもだけど、自立的立場の維持は精神的にも大事か。

「ノーマル…」のほうは、アイルランドの作家の2作目。ドラマ化されている。

舞台はアイルランドの小さな町。
マリアンとコネルは高3の同級生。
マリアンは上流階級で、コネルは労働者階級、シングルマザーの母親は彼を17歳で生んで、今はマリアンの家の掃除婦をしている。
二人は優秀だけど、コネルのほうが頭がよくてクラスでも人気者。他人に迎合しないマリアンはクラスメイトに嫌われているからいつも一人。彼が母親を迎えに来るとき会話する二人。でも、コネルはそのことを周りに知られたくない。
ある日、マリアンはコネルに告白し、二人の秘密の関係が始まるも、彼の周りにばれたくない気持ちが大き過ぎてマリアンの心を傷つける。

大学で再び出会う二人。
大学ではマリアンのほうが人気で、故郷のときのようなしがらみはなく、ひと時幸せな時間を過ごす二人。けど、言葉足らずな誤解で別れ…。

2011年1月から2015年2月までの二人の話。語りが交互なので、双方がどう思っていたのかわかる。誤解があって別れても、二人ともモテるのですぐ次の相手が見つかり幸せになったり、嗜好的にネガティブな方向に行ってひどい目にあったり、友達が自殺してセラピーを受けるようになったり、家族問題が深刻だったり、男性優位や同調圧力があったり…。
すこしずつ成長して、少しずつ開けていく。

この本の注釈にアイルランドでは中絶が合法化されたのが2018年とあった。宗教的影響か?

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