今年のイチオシ!日焼け止めクリーム ラ・ロッシュポゼ
九月上旬。今朝の空気は日焼けした肌をキュッと引き締めるくらいにひんやりとして心地よい。朝晩の気温がグンと下がり、水着で街を歩く人を見かけなくなった。うだるような夏盛りが終わり、涼しい季節へと転換している。
今年の夏は暑かった。南仏の日差しは肌の奥までじりじりと焦がすくらいに強かった。日焼け止めを塗っていてもコンガリと焼けてしまうほど。
一度雨予報でしっかりと曇っていた日に、うっかり首周りに日焼け止めを塗り忘れて外出したことがあった。その夜、洗面台で鏡を見たらデコルテが真っ赤になっていた。恐るべし紫外線。
どんなにべっとりと日焼け止めを塗っていても、私の肌は焼けてしまう。でも日焼け止めを塗っていれば赤くなることはない。私の場合、日焼け止めは日焼けを止めるものではなく、焼けて赤く腫れあがるのを防ぐためのアイテムなのだ。
頭を悩ませた日焼け止め選び
云十年前、フランスに住み始めて悩んだことのひとつに、日焼け止め選びがある。日焼けをしていた方が健康的で良いという考えが大半を占めていたその頃のフランスでは、日焼け止めはまだ生活必需品ではなかった。
もちろん売っていなかったわけではない。売っていたけど、日焼けオイルや日焼け後に塗るアフターサンクリームと並べてあって、種類も今ほど豊富ではなかった。
私が日本で使っていたのは、ひよこちゃんマークがついた黄色いSUNPLAYのシャカシャカ振って使うやつ。敏感肌にも使えてテカらないし白浮きもしないからリピートして使っていた。
そんな白浮きせずにテカらない日焼け止めがフランスにもないのかと探しに探しまわったが、当時の私の身の回りではなかなか見つからず。結局高価なデパコス頼りになってしまった。
顔以外には、たっぷりと使える薬局の大きなボトル入りとか、スーパーで売ってるNIVEAとかMIXAのものを使っていたが、塗るとベトベトするし、ピッカピカにテカる。しかも汗をかくとドロドロと流れてしまう。
当時の日焼け止めってそんなものだった。ベットベトのギットギトになりながらしょっちゅう塗りなおしや重ね塗りをして使っていた。
進化する日焼け止め
そうこうして時が流れるうちに、フランスの薬局コスメの種類やクオリティーがグングンと上がってきた。環境問題が深刻化し、猛暑による熱中症で多くの人が被害を受けるようになった頃になってやっと、フランスでも過度な日焼けに対する警鐘を大々的に鳴らし始め、各企業が開発に力を入れたからかもしれない。
以降、頻繁に新商品が出るようになり、その波に乗って私も色々と試すようになった。そして数年前に出会ったのがラ・ロッシュポゼのシャカシャカする液体の日焼け止め。
ひよこちゃんの再来!?シャカシャカする日焼け止め
そう、前に日本で使っていた、あの懐かしいひよこちゃんと同じ使い心地のものがやっとフランスにも登場したのだ!ってすっごく嬉しくてすぐに使い始めました。
白浮きしないのはもちろんのこと、液体が肌に触れるとスゥーっと馴染んでフィットして、汗をかいても流れない。これこれ!この使い心地!
ただ、どこかのSNSで誰かがバズらせたらしく、去年の夏真っ只中はどの薬局へ行っても品薄状態に。ネットですらなかなか買えなかった。
今年は品薄にはなっていないようだが、ラ・ロッシュポゼの同じラインで新しい商品が登場していた。それがこちら。もしかしたら去年もあったのかもしれないけど、去年はシャカシャカの方に夢中だったから全然眼中に入らなかった。
シン・質感!テクノロジーを感じる日焼け止め
こちらはジェル・クリームって書いてあるから、てっきり半透明のゼリー状のものが出てくるかと思いきや、白い普通のクリーム?。。。よりは弾力のある、どちらかと言うと木工用ボンドにちょこっとシリコンが混ざったような艶のあるテクスチャーのクリームだった。
シャカシャカの日焼け止めはほとんど液体なので、手に取ると流れてしまう。こちらはクリーム状なのでしっかりと手に残る。顔につけると、クリームなのに油分が皮膚の表面に残らないし白浮きもしない。
テカらない(ANTI-BRILLANCE)って書いてあっても、やっぱりつけた直後はテカってる。よく観察すると、白浮きはしていないけど薄っすらとフィルムを被せたような質感になっている。
それが数分すると、スゥっと肌に馴染んでテカりが治まりいい感じになる。なんかよく分からないけど、テクノロジーって感じがするわ~。つまり、今までにない質感ってこと。
ということで、今年はシャカシャカの液体とジェル・クリームの二種類を買って使い始めました。心なしか液体の方は去年よりもサラサラ感が強くなっているような気がする。。。ジェル・クリームとの差別化狙いでそうしているのか、単なる私の気のせいか??
手にのせると指の間からこぼれてしまうほどのサラサラとした液体で、少々使い辛くなっているような気がしないでもない。なので、今年はもっぱらジェル・クリームの方をリピートして使ってます。
日本とフランスのラ・ロッシュポゼ、違い
日本のSNSでよく見かけるラ・ロッシュポゼの日焼け止めを、フランスで見たことがない。。。もしかしたらどこかで売っているのかもしれないけれど、ウチの近所では見たことがない。
サイトで検索してみると、日本の方はトーンアップの化粧下地として売られている。対するフランスで私が使っているものは、そのまんまのザ・日焼け止め。マーケティング戦略がそもそも違うようだ。
以前に比べると日焼けを気にする人が増えたとはいえ、今でもコンガリと焼けた肌に憧れを抱くフランス人は多くいる。焼けていた方が健康的でカッコいいと思う風潮も根強く残っている。
なので、トーンアップや化粧下地としての機能を全面的に押し出しても、フランスでは特定一部の層にしかアプローチが出来ないのだと思う。
それよりも、有害な紫外線を防ぐ効果を宣伝した方が幅広い層に受け入れられる。実際フランスのラ・ロッシュポゼの日焼け止めラインの広告には、肌の黒いモデルや日焼けしたモデルが器用されている。日焼け止めの広告に黒い肌や日焼けした肌?と日本人なら少し驚いてしまうかもしれない。
CREME SOLAIRE (太陽のクリーム)は、紫外線防止のクリームであって、日本語で表記される「日焼け止め」とはほんの少し意味合いが違う気がする。焼けないクリームじゃなくて有害な紫外線を防ぐクリームですよ、と強調した方が多くのフランス人の心に響くのだろう、多分。知らんけど。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?