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24/25シーズンのRBライプツィヒが擁する4人の若手逸材 FOKUS Bundesliga!!! #17

前書き

昨シーズンのドイツ・ブンデスリーガ王者レヴァークーゼンの無敗記録を「36」で止めたのは、RBライプツィヒだった。相手に2点先制を許しながらも、ケヴィン・カンプルの得点を「反撃の狼煙」とし、ロイス・オペンダの目が醒めるような2発で逆点してみせた。

RBライプツィヒは成熟したチームとなりつつある。ユリアン・ナーゲルスマンドメニコ・テデスコなど「非ラングニック流」の監督の指揮下でも確かな成功を収めた同クラブだが、マルコ・ローゼ監督のもと、原点回帰することで更なる躍進を図っている。

「ラングニック流」のクラブが重視するのは戦術だけではない。彼らは24歳以下の若手のタレント獲得も重視する。若手選手はベテラン選手より吸収力があり、成長意欲も強いためだ。実際、RBライプツィヒは多くの若手タレントを獲得し、成長させてきた。

クリストファー・エンクンクヨシュコ・グヴァルディオルダニ・オルモなどでさえ、一部の例にすぎない。そして今シーズンのRBライプツィヒも素晴らしいタレントを擁している。本テキストでは2024/25シーズンのRBライプツィヒに所属する4人の若手逸材を紹介する。

1. アントニオ・ヌサ #7

Antonio Eromonsele Nordby Nusa
生年月日:2005年4月17日(19歳)
出身:ランガス, ノルウェー
身長:180cm
利き足:右足
前所属クラブ:クルブ・ブルッヘ

ピッチ上でのヌサのプレーは多くのサッカーファンを魅了している。ストライドを活かした伸びやかなドリブル、長い脚で魅せるフェイント、カットインからシュートに至る一連の流れまで、すべてのプレーが卓越している。

ヌサの特筆すべき点の1つは得点能力だ。クルブ・ブルッへ在籍時には、チャンピオンズリーグ初出場となったポルト戦で得点。RBライプツィヒ移籍後も、DFBポカールとブンデスリーガ、それぞれのデビュー戦で得点した。

縦志向の強いRBライプツィヒのプレースタイルは彼に適しているように思う。レヴァークーゼン戦でもオペンダやシモンズとのコンビネーションで魅せた。リーグ内でも屈指の若手タレントであるヌサの躍進から目が離せない。

2. ニコラス・ザイヴァルト #13

Nicolas Seiwald
生年月日:2001年5月3日(23歳)
出身:クッヒル, オーストリア
身長:179cm
利き足:右足
前所属クラブ:レッドブル・ザルツブルク

リーフェリングレッドブル・ザルツブルクでプレーした経験の持ち主ということからも、ザイヴァルトが「ラングニック流」の体現者であり、アマドゥ・ハイダラザヴェル・シュラーガーの系譜に連なる選手であることが分かる。

決して大柄ではないものの、強靭な肉体と豊富な運動量の持ち主であるザイヴァルト。彼の最大の特徴は、右足から長短のパスを繰り出す能力にある。ハーフウェーライン付近からゴール前まで正確なパスを供給できる。

オーストリア代表で先発を掴んでいることを考えれば、昨シーズンのブンデスリーガで出場した21試合のうち、先発がわずか6試合だったというのは本選手人にとっても残念だっただろう。今シーズンの巻き返しに期待だ。

3. アルトゥール・フェルメーレン #18

Arthur Denis Vermeeren
生年月日:2005年2月7日(19歳)
出身:リール, ベルギー
身長:180cm
利き足:右足
前所属クラブ:アトレティコ・デ・マドリード

2024年8月27日、RBライプツィヒは欧州で最も注目を集める若手ミッドフォルダーの1人をクラブに迎えた。アルトゥール・フェルメーレン。リールセSKロイヤル・アントワープのユース出身の彼の能力に疑いの余地はない。

フェルメーレンの特徴の1つは守備能力だ。中盤の底に位置し、タックルやインターセプトで相手の攻撃を阻止することに長じている。また後方から前線へと正確なロングパスを送ることもできる。総合力の高さが彼の魅力だ。

RBライプツィヒの中盤で定位置を確保するのは至難の業だろうが、チャンピオンズリーグのフォーマットが複雑化した今シーズン、彼は多くの出場機会を得るだろう。アサン・ウエドラオゴなどとの切磋琢磨に注目したい。

4. ベンヤミン・シェシュコ #30

Benjamin Šeško
生年月日:2003年5月31日(21歳)
出身:ラデチェ, スロベニア
身長:194cm
利き足:右足
前所属クラブ:レッドブル・ザルツブルク

シェシュコは既に欧州の主要なクラブが熱視線を送る素晴らしいタレントの持ち主だ。9月9日のネーションズリーグでカザフスタン代表相手に挙げたハットトリックも見事だった。スロベニア代表では欠かせない存在となっている。

大柄な体格を活かしたダイナミックなプレースタイルを特徴としながら、相手を抜き去るスプリントや両足から正確なシュートを放つ能力もある。自身の強みを全面に出すことができる試合では、圧倒的な制圧力をみせる。

今シーズンのシェシュコに求められるのは、得点とともにロイス・オペンダとの連携をより確実にすることだろう。両エースが能力を遺憾なく発揮した場合、彼らを止められるディフェンダーはリーグ内にほとんど存在しない。

後書き

紹介した4選手以外にも、アサン・ウエドラオゴルシャレル・ヘールトロイダなど実力ある若手選手を獲得したRBライプツィヒ。DFBポカール連覇はもちろん、マイスター・シャーレ獲得も十分に狙える陣容を揃えてみせた。

マルコ・ローゼ監督にかかる期待は大きい。ロイス・オペンダカステロ・リュケバなどの実力者が来シーズンもチームに残ると言いきれない以上、現陣容で獲得を目指せる最高のタイトル獲得を目指す必要がある。

今シーズンのRBライプツィヒがどのようなシーズンを過ごし、若手逸材たちがどのような成長曲線を描くのか、大いに注目したい。

RBライプツィヒに関するテキストはこちら

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