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「隙間時間にスマホで情報収集をしてから執筆」は効率が悪い。

前回のnoteではライターの技能をタイプ別に6通りに分類してみました。今回のnoteは、この6つのタイプのうち、「探索者」タイプの仕事をする上で得た仕事術をご紹介します。

▼ネット情報をまとめる仕事のときは……

ライター仕事の中には、すでにネットに掲載されている情報を集め、それらをわかりやすくまとめる、というタイプのものがあります。なかには書き上げた文章を公開することがゴールではなく、依頼主が基礎情報を学んだり、企画の足がかりにするために求められるものもあります。

こういった仕事の場合、オリジナル性はさほど必要なく、信頼できる情報を集めて、いかにわかりやすくまとめるかが鍵です。本格的な調査仕事の場合は、図書館でさらに深く調べたり、取材に行ったりする必要がありますが、そこまで求められておらず、スピードが優先される場合は、ネットで検索した情報をメインに記事を書き上げることになります。ネット環境があればどこでも進められるので、ライターとしてはありがたいタイプの仕事です。

さて、このようなタイプの仕事のとき、多くのビジネス書では「移動中などの隙間時間を利用し、下調べはスマートフォンで済ませておくべし」という鉄則が語られています。でも、これがどうしても私には合わないのです。

▼先にスマホで調べても二度手間かも?

確かにスマホがあれば、どこでもパソコンと同じようにブラウザを使って検索ができます。使えそうな情報があればEvernoteなどに溜めていき、パソコンを開いたときにすぐ執筆できるようにしておけばいいのではないか、と思われるかもしれません。

かつて、私もそんなふうな仕事の仕方をしていました。でも、これが私にはとっても効率が悪いのです

スマホで必要な情報はあらかた集めた。それでは、Evernoteでそれらを一覧できるようにして書き始めよう。しかし、Evernoteにクリップした情報のどの部分が自分のアンテナにひっかかったのか、思い出すのにタイムラグが発生します。結局、一度調べた情報をまた読み返すことになるのですよね。また、大量に集めた情報は、重複が多くて使えず、切り捨てる作業に手間がかかることもあります

そして結局、移動中などの隙間時間にスマホで情報をちまちま集めるのをやめました。まとまった時間があってパソコンに向かえるときに、情報収集と執筆を同時並行で行うことにしたのです

▼情報収集をするうちに構成ができていく

同時並行で執筆をすると言っても、最初の段階では「読みやすい文章を書こう」とは考えません。画面の左半分はブラウザ、右半分はWord。ブラウザで検索をしながら、「これは使える」という情報を見つけたら即座にWordに書き出します。後で読んだとき、自分だけがわかるようなメモ程度の文章です。そしてこのとき、出典を必ず同じWord内に併記していきます

出典の表記の仕方はさまざまだと思いますが、特に指定がないときには、私は下記のように記録しています。

 執筆者名. ”記事タイトル”. サイト名. 掲載日. URL(検索日)

例)
 藤原奈緒. "『おっさんずラブ』の魅力はなんだったのか? 私たちに教えてくれた“壁”の乗り越え方". Real Sound. 2018/06/12. https://realsound.jp/movie/2018/06/post-204973.html (2019/01/19検索)

そうしてメモ書きが充分に溜まったら、「名前をつけて保存」してバックアップを残した上で(この辺のキモはまた別のnoteでご紹介できればと思います)、最終的な仕上がりを考えて、メモを並べ変えていきます。このメモ書きをつなぎ合わせ、わかりやすい文章にブラッシュアップすればもう完成。情報収集をしている段階で、文章の構成もある程度固まってきます。

ブラッシュアップをする段階で「もう一度出典に当たって確認したい」と思ったら、すぐに該当する出典情報をリンクから開けます。この手順を踏むようになってから、事前に隙間時間で情報収集をしていたときよりも、ずっと短時間で書き上げられるようになりました。おすすめです。

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