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第31回カレリア語【ヴィエナ方言】 独学記録 - 天候・気候などの表現(状況文)

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カレリア語のうち、本カレリア方言-ヴィエナ方言を学ぶページです。
方言分類に関してはこちらの記事をご参照ください。
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状況文

天候や時間の経過など自然現象、外部環境への知覚、人間の感情・感覚に関わる状況などを表すような文を状況文と呼びます。状況文では、動詞は3人称単数の形で使われます。また、場所や時を表す語句が文頭に置かれるのが一般的です。

Ulkona tuulou. 外では風が吹いている
Talvella šatau äijän lunta. 冬にはたくさん雪が降る
Huonehešša haisuu makiella. 部屋では甘い匂いがする

状況文をとる代表的な動詞

状況文では、以下のような動詞がよく使われます。

šatua:šatau     降る
vihmuo:vihmuu   雨が降る
tuulla:tuulou     風が吹く
pimetä:pimenöy     暗くなる
hämärtyö:hämärtyy  暗くなる, たそがれる
viluštuo:viluštuu     冷える, 寒くなる
kylmetä:kylmenee    冷える, 寒くなる
pakaistuo:pakaistuu 冷え込む, 寒さが厳しくなる
lämmetä:lämpenöy  暖まる, 温まる

Huomena vihmuu ja viluštuu. 明日は雨が降り、寒くなる
Pihalla jo pimenöy. 庭はもう暗くなってきている

お天気表現ばかりですね。
他にも次のような感覚・感情を表す動詞と一緒にも多く使われます。
これらの動詞は、結びつく「どのように感じるか」を表す語を奪格(接格と同:-lla/llä)で表します。

haisuo : haisuu  匂う, 臭う
näyttyä :näyttäy 見える、思われる
tuntuo :tuntuu   感じられる

動詞 olla / tulla +形容詞で表す状況文

動詞 olla や tulla と形容詞が結びつく形も一般的で、以下のような形容詞が代表例です。

kylmä    寒い
lämmin 暖かい
kuuma  暑い
pilvini    曇りの
pakkani 氷点下の
mukava すてきな
ruma   悪い
hyvä    良い
paha    悪い
likaini   汚い
kaunis    きれいな, 美しい
hauška   楽しい

Tiälä on kuuma.     ここは暑い
Tänäpiänä on hyvä ilma.   今日は良い天気だ
Nyt tulou kaunis kešä.   さあ美しい夏がやって来る

例文

- Mimmoni šiä tänäpiänä on? 今日はどんな天気ですか?
- Lämmin.     暖かいですよ
 On kaunis ilma.    良い気候です
 Päiväni paistau.  太陽が輝きます(=晴れです)
 Ei tuule.     風はありません(=穏やかです)

- Mimmoni ilma huomena on? 明日はどんな気候ですか?
- Huomena on vilu.    明日は寒いです
 On vihma ta luja tuuli. 雨が降って、風が強いです

学習後のつぶやき

お天気表現は、挨拶表現と並んで出てきますし大事ですね。どこに行っても天気の話はコミュニケーションに必須です。

この後、応用を兼ねてカレリアの季節に関する文章を講読で扱うことにします。

>> カレリア語【ヴィエナ方言】 独学記録 - もくじ

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