Tag87 / 私とご飯に行きませんか?

Grüß Gott!

オーストリアに来て、もうすぐ3ヶ月。
あっという間なような、色濃い3ヶ月。


今朝はなんとなく気が向いたので、あさんぽ(朝の散歩)に出かけた。


そこで出会った人とのお話と、
その一件で考えさせられたこと。


小高い丘、
ぶーらぶーら歩きながら、
上り坂を10分ほど登るとほぼ頂上。

そんなに高く登った感覚はないのだけれど、
街が一望できるのが気に入り、よく散歩に行っている。


日曜日の朝は思った通り、人気がまばらだった。

ほとんどが地元民、たまに観光客。

ウォーキング中の人、ランニングをしている人、読書中の人。
鳥の声と、教会の鐘の音と、時々人の話し声。


最高・・・!


デトックス・・・!
(というほどオーストリア生活では毒は溜まっていないのだが)
有意義な日曜日の過ごし方だなとるんるん歩いていた。


ふと、向かいから階段を降りてくる男性と目が合った。

目が合ってしまったので、とりあえず挨拶かなと、

「Morgen〜(おはようございます)」

というと、男性は何かを言った

「〜〜〜〜〜」

あまりよく聞こえなかったので

「???」

聞き取れなかった意思を示すと、
スマホを取り出したので、

あ、写真を撮ってくれということか。

と解釈していると、男性は文字を打ち始めた。


画面をしばらく見つめていると
そこには、

「私と食事に行きませんか?」


との文字。

?????


え、私と?

思いもかけない一文が表示されたので、
思わず笑ってしまった。


危険そうな人ではなかったが、
あいにく、初対面の方とご飯にいく人懐っこさも、語学力も持ち合わせていなかったので、

丁重にお断りを申し上げ、

良い1日を
と謎の言葉を送りお別れした。

今思えば、誘いを断った相手に対して ”良い1日” をってなんかおかしい。


今思い返すと、なんと勇気のある男性だろうかと思う。

言葉が通じないのに、翻訳アプリまで取り出して食事に誘う。

その行動力に乾杯したい。


と、同時に、
誘いに乗ってみても良かったかもしれないと思っている。


もしこれが夕方で夜ご飯のお誘いだった場合は、とても危険なので即刻お断りするのだが、とてもモーニングな時間であったこと、ランチなど明るい時間のお誘いなら、危険度は随分下がると思う。

(とはいえ、見極めはとても重要だが)

日本よりも見知らぬ人に声をかけコミュニケーションを図るという文化的背景?もあるので、もっと気軽に考えて良かったのかもしれない。
(スーパーなどでも急に話しかけられ、よくびっくりする)


人の縁とはどこで出会って、どうなるかわからないものだ。

私の身近にもこうして偶然出会って、少し言葉を交わし意気投合したので、交友関係が続いているという人も多い。


語学向上や仕事につながる出会いだったかもしれない。
自分の知らない分野の話が聞けたかもしれない。


と思うと、とても惜しい気がしてきたので、
もし次回そういう機会があれば(・・・あれば。笑)
前向きに考えてみようと思った。

自分は自分の小さな世界で生きようとする。

それはとても心地の良いもので安心安全。

だが、せっかくヨーロッパという土地にいるのだ、
日本にいるよりも幾分オープンにアグレッシブに行動してみても良いのでは?


と考える機会になった出来事であった。

とはいえ、ここは異国なので自分の身は自分で守らねばならぬし、善人ばかりではないので、本当に気をつけなければならない。見極めが大事。


それから、
英語でもドイツ語でも、こういう場面で、
「お茶くらいなら・・・」
と言える語学力を身につけたいと思う。笑


お兄さん、ありがとう。


そんなこんなな今日の出来事。


今日も読んでくださりありがとうございました。

Danke schön.





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