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【2019年度版】現役エンジニアによる見積学習のススメ

きっかけ

昨日書いた記事で弊社におけるカッコいい働き方が定義されました。
「結果を出す」「スケジュール管理ができる」「仕事が正確で早い」ということを考えてみたところ、作業を始める前の準備段階で差が出て来るのではないかと仮説を立ててみました。
プロジェクト計画はそれぞれのゴールによって変わるものですが、プロジェクトのゴールは小さなゴールの集積ポイントです(下記調査記事より引用)

作業を正確に効率良く進めて結果を出すためには、作業の計画が必要不可欠だと考え、良い作業計画を作成するためには作業の見積を極めることが最初にできる行動ではないかと考えました。

【仮説】作業見積もりを極めると効率良く作業を進めることができる
・プロジェクトのゴールは小さなゴールの集積ポイント
・小さなゴール ≒ 作業のゴール
・作業のゴール → 作業計画 → 作業の見積により変化する


「作業の見積もり」とは?

IT業界やエンジニアじゃなくても、作業を進めるにはまずどれくらいの時間がかかるのかという予定を出すために見積を行います。
見積された時間数や日数を使って作業計画やプロジェクト計画を作成するのです。加えて開発会社などは時間あたりの単価などを乗算して、この作業にどれくらいのお金がかかるのかということを算出しています。
作業計画に影響するだけでなく、この見積次第で売上が大きく変わります。

【一目でわかる見積の式】
作業にかかる時間 x 時間あたりの単価 = 作業にかかるお金
例)1画面作成に2時間かかる x 時間あたり3,000円
 = 1画面につき6,000円が必要

お客様のご予算は無限ではありません。
作業を依頼される前に、見積を見て発注を検討されます。
皆さまも何か購入する際に、値段や完成期間のわからないものを注文したりはしませんよね?
業種職種問わずプロフェッショナルにとって見積は、作業や費用を提案し、お客様から報酬をいただくためには必要不可欠で重要なものなのです。


作業見積の正確性と信頼性について

長年1つの職種に従事していれば経験と勘から導き出される作業見積もりの正確性や信頼性は高いと思います。
しかし時が過ぎれば道具やツールは変わりますし、周辺環境や関わる人材も変わってきます。いつまでも見積もりを経験と勘に頼ってばかりというわけにはいかないと思います。
経験したこともない、思いも寄らない方法で技術は進歩していくからです。

また未経験の人や作業のスキルが低い人が作成した見積もりの正確性はどんなものでしょうか。やったことがないことばかりだと思いますので、見積もりの正確性や信頼性について確たる証がありません。
これではお客様だけでなく、作業する自分も不安になるのは当たり前です。

これを書いてて自分もかなり不安になってきていることは否めないのですが、作業見積の正確性と信頼性は見積もる人のスキルレベルや経験の量で変化するものなのです。

【作業見積の正確性、信頼性の式】
見積する人のスキルレベル x 見積する人の経験量 = 正確性・信頼性


作業見積について学習している人はかなり少ない?

私は営業マンの経験が9年ほどで、IT業界は10年目です。
IT業界の全員を見てきたわけではないですが関わってきた様々な人たちの中で見積の学習をしている人は非常に少なく、見積の学習をしていた人も少ないです。見積の学習をコーチングができる人は会ったことがありません。

もちろん実施する作業ごとに見積もりは違うものではありますが、どんな作業でも見積もりは必要なのに学習している人は非常に少ないのです。
こんな状況もあって作業見積は前項で視覚化したスキルレベルや経験量の影響を深く受けてしまうというのは納得がいきます。

ちょっと強引かもしれませんが、カッコよく作業効率を向上させてスケジュール管理をし、結果を出す人になるためには、作業見積スキルを向上させることは良い影響があるかもしれません。


作業見積を学習するツールがない?

「見積」というワードで検索すると135件見つかり、システム開発の見積もりに関しての本は結構あるように思えましたが、カテゴリを「コンピュータ・IT」に絞ってみると41件でなぜかExcelの教習本が混じってます。

「入門」というキーワードで検索すると1万件以上ヒット、「マネジメント」で検索すると768件ヒットしますので、作業見積に関する書籍は非常に少ないということがわかります。


次にGoogleでセミナーなどがないかを検索してみました。
「見積 セミナー」というワードで検索したところ約1,130万件もヒットしました。かなり多いのですが建築業なども混じっていましたので純粋にIT業界だけとはいきません。
「システム開発 見積 セミナー」というワードで検索したところ約549万件ものヒットがありました(多くね?w)
セミナーの内容を見てみるとどこもWBSを使った手法を紹介してます。
WBSを使うのはマネジメントレベルであって、エンジニアやデザイナーなどの作業者レベルじゃないので、このセミナーが効果的なのか気になります。
皆さまの関心が高いご費用の方は4万〜7万円と気軽に受講できるようなものでありませんでした。
今度試しにどこかのセミナーに行ってみようかと思います。


作業見積もりの練習をしよう 「記録反復法」

周辺環境を調べてきて段々とわかってきましたが、正確性と信頼性を持って作業見積もりできる人は少ないのかもしれません。

プロフェッショナルはいきなりぶっつけ本番はしません。
必ず毎日のように練習をしています。
我々ソフトウェアエンジニアがプログラミングをするのと同じように、作業見積についても練習をすれば良いと考えています。

作業見積もりの練習方法としてまずは記録反復法をオススメします。
自分の1日の作業を見積もってから作業を始め、1日の終わりに見積もり通りに作業が出来ていたのかを確認することまでをセットにして記録していきます。

記録をつけることで、向上させるべきポイントは何か、問題になっていることは何かが段々とわかってきます。
記録に使用するのは「1日分はA4用紙1枚にペン」で良いです。
下手にデジタルツールを使い出すと目的が変わる恐れがあります。


まとめ

私は作業見積は効率とゴールを可視化できるツールの1つだと考えています。今回記事にまとめてみてスキルや経験とは別のジャンルで仕事や作業に関わる重要なものだと改めて認識することができました。

今回の記事を書くにあたって見積もりのやり方をまとめてあるサイトやブログなどは多数見つけましたが、学習するにはどうしたら良いのか、練習するにはどうしたら良いのかなどの方法は具体的ではなかったです。
ちょっと驚きもありました。

世の中のみなさんはどうやって見積もりをしているのかという興味も出てきましたので、今後引き続き見積もりについて研究していこうと思います。

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