#おねショタ
Unlocker! 美女の扉と少年の鍵
バーの照明が消えたのかと思った。
「貴方がミカルね」
油臭い水を啜っていた少年……ミカルは、遥か頭上から降る低い声で初めて、自分を呼びつけた女性によって灯りが遮られているのだと気付く。
女性という前置き無しに、巨きい。2mはある。加えて羽織ったロングコートの乾いた煙の香に、無意識に少年は緊張していた。
新聖暦333年。階層都市【アリアドネ・ヘプタゴン】。最下層。
11月だが、そこは地獄のように
ニーナ・ザ・ミストガン #1
陽で背中が灼ける感覚と共に、ニーナの意識が戻ってくる。ザラつく砂を口から吐き出し、ふらつきながら立ち上がると、ボケた視界がようやく定まった。
見回し、荒野――。
――わたしのホルト!
誰もいない――。
――見開かれた完璧な造形の瞳。
殴られた頭が痛む――。
――連れ去られ遠ざかる姿と暗転する視界。
混濁する意識をよそに、彼女は左眼をウインク! すぐさま拡張視界〈オーグ〉が起動して、各種情報を視