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全貌

雨で覚めた午後、吸血動物たちが項垂れる睡蓮の中、五月病により、活力を失った悔悟者たち、立場を促し、奪い合う職の中、裁かれるばかりの日常の毒素や、散りばめられた嘘が溜まる狡猾な夜、シリウスが死滅して、数万年が経った後、孤独な星々が想起する未来や、約束を突き破る犀の角や、宇宙の共通語を話す原子炉の少女たち、偶然を食べ尽くすブラックホールの中心を探し彷徨う浅ましい自分との体系的な対立、形式的な憎しみを繰り返す動機、孤立した君の余韻、閉じた永遠をこじ開ける大きな手、託されたものなどは、所詮は、その場しのぎのものであるし、継承し続けて来たものは、破壊されるべきなどと、ヴァンダリズムを至らせるための、ミニマルな祝福の感嘆により、騙されてしまった、全く曖昧なカタリストたちにより、価値から締め出され、打算的な齟齬の間から、産まれた気配が、過敏な意味を捕食し、大きな口で、口角泡を飛ばす連中が、固執するものに、誘引されるだけの、思考停止した奴らに、そぐうために仕向けられたことだけに、動き続ける力に反発するためだけに、この命を費やして来たことにより、堕落せずに、惰性で生きずに、加勢せずに、あらゆる偏見を蹴散らし、甘美な瞬間に現れる、構造的な質感や、矯正施設を破壊し、あらゆる教育は、従わせるためだけに、今に御託を並べ、嘘偽りだけを捏ねるような輩が、謳う確かさなどは、足枷になるだけであるし、あらゆる苦痛を引き出すだけの、悲観的な観点が引き出す無謬性なんかに、騙されるわけにはいかないから、正解なんてものをあてにせずに、あらゆる軽快さを携え、たちまちに現れる屈辱に打ち勝つ。

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