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管理職が知っておきたい「セクハラ」になる性の話とコミュニケーションになる性の話

こんにちは、キャリアコンサルタントの東 公成です。

働く者として気をつけなければならないもの、それはハラスメントです。

セクハラ、パワハラ、マタハラを筆頭に、モラハラ、アルハラ、カスハラなど、ハラスメントの種類は実に40もあるそうです。

今回は、女性の健康とキャリアに関する管理職向けのプログラムも提供しているmezameのキャリコンとして、「部下とのコミュニケーションとセクハラ」について考えてみたいと思います。

質問です。これは「セクハラ」でしょうか?

【1】 テレワークにて、男性上司が女性の部下にチャットで恋愛談義を延々仕掛けてくる。断ったら人事異動で閑職に配置転換となった。
【2】 上司が一対一のオンライン飲み会に何度も誘ってくる。ちょっと気持ちが悪く、しかし無碍に断れないのでいやいや応じていたが、やはりおかしいとやんわり断ったら、その日以来会議に呼ばれない、業務指示がなくなり、人事評価で今まで経験したことがない低評価をつけられ、降格されてしまった。
【3】 オンライン会議で、業務に関係がない性的なサイトが見えるように画面共有をしてきて、やめてほしいとお願いしても、聞き入れられずオンライン会議のたびに吐き気を覚えるようになった。
【4】職場で自分が不倫をしているとの噂を流され、そのことが苦痛となり仕事が手につかなくなってしまった。

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答えはすでにおわかりかと思いますが、【1】〜【4】のすべてがセクハラに該当します(もし不正解だった場合は、mezameの管理職向け研修の受講をおすすめします)。

【1】と【2】は「対価型セクハラ」といって、職場での性的な言動における労働者の対応により、労働者が不利益を受けることに該当します。【2】はケースの中に、上司や自分の性別はありませんが、性別に関係なくその性的な言動が不快感を催した場合セクハラとなり得ます。

【3】と【4】は「環境型セクハラ」といって、職場での性的な言動により、労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなど、看過できない支障が生じることに該当します。

※厚生労働省作成「管理職向け 職場のハラスメント対策セミナー2018」資料より、抜粋のうえ定義

「性」に関するコミュニケーションはすべてセクハラ?

mezameのプログラムでは、はたらく女性が健康知識を持つことの大切さについて、月経、妊娠をはじめとする女性のカラダの根幹部分に関わる話を通して理解を促します。
これは、女性社員に限らず、男性社員や上司にも同様にお伝えしています。

これまでの職場では、どちらかというとタブーに近かった女性の性について、協働する男女が同じ情報を共有することは、相手をより良く理解することにつながります。
その相互理解が、しっかりとしたチームワークやエンゲージメントの醸成、風通しの良い職場風土になっていくのです。

とはいえ男性側はセクハラが気になって、女性の同僚や部下と健康やカラダについて職場で話題にすることには、まだまだ遠慮がちかもしれません。

厚生労働省では、職場におけるセクハラの定義を次のように示しています。

職場におけるセクシュアルハラスメントは、「職場」において行われる「労働者」の意に反する「性的な言動」に対する労働者の対応により、その労働者が労働条件について不利益を受けたり、「性的な言動」により就業環境が害されることです。

mezameのプログラムを受講しても、もちろんその直後から女性と性に関する会話がスムーズにできるようになるわけではないと思います。
けれどこの定義を知っておけば、今後女性とそうした会話をする場面に遭遇しても、セクハラを受けたと女性に取られることはないでしょう。

ポイントは、

◆その話題が、相手となる女性の部下、同僚、上司、あるいは取引先の意に反しないものあること。
◆その話題の中に「性」に関するものがあったとしても、あくまで職務遂行に必要なものであり、相手の就業環境が害されるものではないこと。

の2点だと思います。

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セクハラは、被害者の主観を重視するものですが…

主観を重視する以上、セクハラかそうでないかの線引きで議論がわかれるものではあります。

ですから、その話題は

・明らかにセクハラ
・判断に迷うグレーゾーン
・明らかにセクハラでない

…という風に、意図と話のしかたによっても変わってしまうのです。

ただ私は、厚生労働省のセクハラの定義を踏まえて、相手への思いやりを持ってコミュニケーションをすれば、聞き手に「セクハラ」と取られる危険性は高くないと考えます。

人によって感じ方がわかれるところですので、部門ごとに複数のケースを見ながら、セクハラに該当するのかしないのか、グレーゾーンと思われるケースがセクハラ認定されてしまうのはどういう場合なのかなど、みんなで一緒に考えるワークショップを開催してみるのも、職場の共通の理解を作っていくためには有益だと思います。

もちろん“mezame”も、そうしたワークショップのお手伝いをさせていただきます。その他のハラスメントをテーマにしたセミナーもお届けできますので、ぜひ声をかけてくださいね。

■ 文/東 公成(あずま・きみなり)
国家資格キャリアコンサルタント、DiSC認定トレーナー、プレゼンテーショントレーナー、女性の健康経営アドバイザー


“mezame”は、
はたらく女性の健康とキャリアを
サポートするプログラムです

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さんぎょうい株式会社提供する“mezame(めざめ)”は、産業保健師と国家資格キャリアコンサルタントがタッグを組み、

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*個別のキャリア面談によるモチベーションアップ
*ライフステージ別・職級別の健康とキャリアを考えるセミナー 等

をおこなう支援プログラムです。

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