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美しきピンクシティ、世界遺産の街サカテカス

サカテカスという街をご存知ですか?ガイドブックにはほとんど載っていませんが、知る人ぞ知るメキシコの美しい街です。サカテカスの魅力を紹介するとともに、モンテレイから車で行く際の注意点なども記載します。

1. ピンクシティ、サカテカス

サカテカスはメキシコ中央部、サカテカス州の州都。銀鉱で栄えた16世紀頃に、バロック建築の教会や豪邸が数多く建てられ、今もそのまま残っています。周辺で採れる、薄い桃色を帯びた石で造られた建物が多いため、ピンクシティとも呼ばれています。

主要な観光スポットは徒歩で回れます。標高2,496mと高地で坂道も多いので、散策の際は息切れに気をつけて、ゆっくり回りましょう。

細い路地も多く、角を曲がるたびに写真を撮りたくなるような景色が広がります。

2. おすすめ観光スポット

主要な観光スポットを写真とともに紹介します。

サカテカス大聖堂
(Catedral Basilica de Zacatecas)

街の中心にある大聖堂。彫刻された石柱が美しい教会です。夜はライトアップされ、また違った雰囲気に。

大聖堂の前は、広場(Plaza de Armas de Zacatecas)になっています。


サントドミンゴ教会
(Parroquia de Santo Domingo)

少し坂を登ったところにある教会。教会の周りにも、ピンク色の石を使った建物が並びます。


ファティマの聖母教会(Parroquia de Nuestra Señora de Fátima)

鋭く尖った屋根とステンドグラスが美しく、個人的にはサカテカスで1番印象に残った教会です。遠くからも屋根の部分がよく見えます。


ブーファの丘
(Cerro de la Bufa)

街を一望できるブーファの丘。大聖堂から徒歩で10分ほど坂道を登ると、ロープウェイ乗り場があり、そこから丘に登れます。(車でも丘に登れます。) ロープウェイは並ぶこともあるので、時間に余裕を持って行ってください。

丘の上には教会や展望台があります。景色も綺麗ですが、展望台の建物も美しい造りです。ロープウェイ乗り場(山頂駅)の近くでは、ウィチョール族のビーズ細工などを売る露店も並んでいます。

ロープウェイの麓の駅を降りて右に進むと、銀鉱の跡地を見学できるエデン鉱坑(Mina del Edén)があります。トロッコに乗れたり、洞窟を散策することができます。(我が家は息子が怖がりそうだったので入りませんでした。)  
また私は行ったことがありませんが、ペドロ・コロネル博物館(Museo Pedro Coronel)やラファエル・コロネル博物館(Museo Rafael Coronel)も有名なようです。

サカテカスは街全体が歴史地区なので、街中どこでも観光スポットとも言えます。歩けば歩くほど、新しい発見があり、素敵な景色に出会えます。ぜひのんびり街歩きを楽しんでください。

(スターバックスも、ピンク色の石の建物の中に。)

3. お土産買うなら何?どこ?

サカテカスと言えば、メキシコ中央部に住むウィチョール族のビーズ細工や、毛糸アートが有名。ロープウェイの山頂駅近くや、セントロの露店(夕方頃にお店が並びます)でたくさん見かけます。

また銀鉱関連のキーホルダーも。我が家は息子セレクトで、石やハンマーのキーホルダーを買いました。エデン鉱坑の近くの露店などで売っています。

サカテカス大聖堂の前のイダルゴ通りには、お土産屋さんがたくさん並んでいます。私は、メキシコの服や雑貨を扱うCazorra Antiguedadesで、銀鉱の街に来た記念にシルバーの小さいピアスを購入。またクリスマスの飾りを扱うGaleria de Nacimientosで、ブリキのナシミエント(キリスト誕生の置物)を買いました。

サカテカス大聖堂の横のオルテガ市場(Mercado Gonzalez Ortega)にも、何店かお土産屋さんがあります。

4. 歴史あふれるホテルも!サカテカスのおすすめホテル

私がサカテカスに旅行した際に利用した2つのホテルが、どちらも素敵だったので紹介します。

キンタ レアル サカテカス
(Quinta Real Zacatecas)

こちら、なんと闘牛場の跡地がホテルになっています。円形の広場を眺めながら食事ができるレストランも。建物の色合いもとても素敵で、どこを撮っても絵になります。

朝はビュッフェ形式で、暖かくて美味しい朝ごはんをいただけました。広い湯船付きのお部屋もあります。

中心地までは徒歩15分ほどと少し離れていますが、ホテルの目の前に水道橋や公園(Parque Sierra de Alica)があり、落ち着いたエリアに泊まりたい方には最適。春にはホテルの前の道で、ハラカンダ(メキシコ桜とも呼ばれる紫の花)も見られました。


ホテル エンポリオ サカテカス
(Hotel Emporio Zacatecas)

こちらはセントロの中心、サカテカス大聖堂やアルマス広場の目の前にあるホテルです。街を散策するには最高の立地。坂道で疲れた体を休めたり、息子のオムツ替えの際に、ホテルにすぐ立ち寄れるのがとても良かったです。

部屋の窓を開けると、小さな中庭を見下ろせます。

どちらのホテルも、近くに貨物列車が通っているようで、夜遅くまで汽笛や車輪の音が聞こえました。サカテカスに泊まっていたら、どこのホテルでも聞こえると思いますが、気になる方は耳栓があると良いかもしれません。
ホテルはHotels.comで予約しました。この2つのホテルの話ではないのですが、以前Hotels.comから予約した別のホテルに泊まった際、事前に支払ってあるのにも関わらずお金を請求され、フロントで揉めたことがあります。Hotels.comとホテル側の連携不足なのだと思いますが、メキシコではこういうこともよくあるので、Hotels.comに関わらず、ネット予約の際は、事前支払いではなく、ホテルでの当日支払いにすることをおすすめします。

5. 少し足を伸ばして。ピラミッド、ラ ケマダへ

サカテカスから車で約40分南下すると、紀元400〜600年頃の遺跡、ラ ケマダ(La Quemada)が現れます。丘を登ると、見晴らしの良い台地にピラミッドや石柱が並ぶ、雄大な景色を見ることができます。

帰りの下り坂は巨大なサボテンに囲まれていて、このメキシコらしい道を歩くのも楽しかったです。

入場制限があることも。朝一番で行く方が待たずに入れると思います。

6. モンテレイから車で6時間のロードトリップ

モンテレイからサカテカスまでは、飛行機で行くこともできますが(乗り継ぎあり)、車で行くこともできます。我が家も車で行ったので、その様子をレポートします。

まずモンテレイから有料道路を約1時間進み、コアウイラ州のサルティージョ(Saltillo)ヘ。壮大な岩肌の山を横目に運転するのは気持ちが良いです。有料道路の途中に1箇所、ガソリンスタンドと軽食レストラン、OXXO(コンビニ)、トイレが併設された場所があります。またサルティージョの街中にはレストランやショッピングモールがあります。この先サカテカスまで、こうした栄えた街は無いので、少し早いですがここで休憩していくのも良いかもしれません。

サルティージョを過ぎると、あとはひたすら一本道。途中に数カ所、ガソリンスタンドとOXXO、トイレが併設された場所があり、そこで休憩できます。日本の綺麗なサービスエリアとは全く異なりますが、多くのトイレはきちんと清掃され、不快感なく利用できました。トイレの紙はある場所とない場所があるので、持って行きましょう。

トイレは有料の箇所が多く、通常、入口の箱にお金を入れて利用します。入口の機械にお金を入れると、扉が開くタイプもあります。またトイレに鍵がかかっていて、ガソリンスタンドやOXXOの店員さんに言うと開けてくれる場所も。(その場合、利用後にチップ(10〜20ペソ)を渡しました。)

サカテカスまでは途中、2時間ほどガソリンスタンドやトイレがない場所があるので、こまめに給油&休憩しながら進むことをおすすめします。またスマートフォンの電波が無いエリアもあるので、心の準備を。とはいえ、ずっと一本道なので、迷うことはないと思います。

道路は舗装されていますが、コンクリートが割れていたり、小石が落ちていたり、トペ(tope)という減速のための突起があるので、安全なスピードで、気をつけて運転しましょう。
道中、数ヵ所で警察による検問が行われていて、ほとんどの場所は減速のみで通れました。一箇所のみ、免許の提示と、簡単な質問(住所や職業)をされましたが、すぐに通過できました。(事件があったわけではなく、日常的に検問をしている様子でした。)

約6時間のロングドライブでは、壮大な山々、広い平野、大きなサボテン、遠くに見えるつむじ風など、車窓風景も楽しめます。サカテカスに近づくにつれて、土の色が赤っぽくなったり、気候が変わっていくのも、なんだか不思議で面白かったです。


6時間の運転は疲れましたが、それでもサカテカスの美しい街並みを目にした時は、来て良かったと思いました。美しい建物、民芸品、遺跡など、楽しみが満載のサカテカス。またいつか、訪れたいと思います。

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