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渡邉美穂『#マンホール』インタビュー①/シネマ・アディクト20230205

『恋のいばら』インタビューに続き、今回は、主演:中島裕翔(Hey! Say! JUMP)の映画『#マンホール』の熊切和嘉監督に、渡邉美穂がお話を伺います。

全4回の第1回です。



公式サイト


イントロダクション

結婚式前夜、幸せの絶頂から一転、マンホールに転落してしまった一人の男。梯子は壊れ、脚には深手を負い、地上に這い上がることができない。外部に助けを求められるツールはスマホのみ。持てる限りの知力を総動員してSNSを駆使し、絶体絶命の危機からなんとか脱出を試みるのだが、これは、単なる事故ではなかった・・・。

マンホールに落ちる不運な男、川村を演じるのは、本作が6年ぶりの映画主演となる中島裕翔。誰もがうらやむハイスペックサラリーマンが、マンホールへの転落後に泥と雨にまみれながら、深さ8メートル、直径1.5メートルの閉鎖空間から地上に這い上がろうとするしぶとい男へと変貌を遂げる様を見事に演じ切り、俳優としての新境地を開拓している。

監督は『海炭市叙景』、『私の男』などで国内のみならず、海外からも高い評価を受ける熊切和嘉。人間のダークサイドを抉り取る独自の作風を活かしながら、自身のキャリアでも初となる本格的ジャンル映画に挑み、新たな熊切ワールドを構築している。

原案・脚本を務めるのは『ライアーゲーム』シリーズ、『マスカレード・ホテル』シリーズの岡田道尚。本作は、巧妙な仕掛けを幾重にも張り巡らせ、観客の予測を裏切る脚本制作に定評のある岡田による完全オリジナルストーリーとなる。

2分に1度訪れるピンチの連続。タイムリミットは夜明けまで。そして待ち受ける驚愕の結末。

どうかあなたも“共犯者”として、衝撃のラストはご内密にお願いします。

出典:#マンホール公式サイト


あらすじ

結婚式前夜。幸せの絶頂から人生の穴に転落したハイスペ男。SNSを駆使した反撃の果てにある、衝撃の結末とは!?

営業成績No.1のデキる男・川村俊介。社長令嬢との結婚式前夜、渋谷で開かれたサプライズパーティで酩酊し、帰り道で不覚にもマンホールの穴に落ちてしまう。深夜、穴の底で目覚めた川村は、足に深手を負い、思うように身動きが取れない。スマホで現在位置を調べるがGPSは誤作動を起こし、警察に連絡するも、まともに取り合ってもえらえない。唯一つながった元カノに助けを求めることができたが、そこである疑念が生じる。

「もしかして、ここは渋谷ではない?」何者かにはめられたと考えた彼は、SNS上で「マンホール女」のアカウントを立ち上げ、場所の特定と救出を求める。犯人探しに沸き上がるネット民たちを操る川村。

結婚式までのタイムリミットはあと僅か―。このどん底から這い上がれるのか!?

出典:#マンホール公式サイト


プロフィール

監督:熊切和嘉

1974年9月1日生まれ、北海道帯広市出身。

北海道帯広柏葉高等学校、大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業。卒業制作『鬼畜大宴会』が「第20回ぴあフィルムフェスティバル」で準グランプリを受賞し話題になる。この作品の脚本は当時、教授であり映画監督の中島貞夫から学生離れした内容とあまりに長い原稿枚数に本当にやるのかと問われた。この作品は、ベルリン国際映画祭招待。またタオルミナ国際映画祭ではグランプリを受賞。2001年、第10回PFFスカラシップ作品『空の穴』で、劇場デビュー。

2014年、モスクワ国際映画祭において、『私の男』が最優秀作品賞を受賞した。この映画をはじめ、熊切の作品は日本国内外の映画祭に多数出品・招待されている。2014年12月より1年間文化庁新進芸術家海外研修制度にてパリに留学。

ハリウッドデビューをした菊地凛子、加瀬亮の初主演作はいずれも熊切監督作品である。

出典:Wikipedia

主演:中島裕翔

1993年8月10日生まれ、東京都出身。

Hey! Say! JUMP のメンバー。

ジャニーズJr.時代からテレビドラマ「エンジン」や「野ブタ。をプロデュース」(ともに05)に出演。

2008年の「スクラップ・ティーチャー 教師再生」で主演後、「半沢直樹」(13)、「弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」(14)などに参加し、「水球ヤンキース」(14)でドラマ単独初主演を務める。

その後も「刑事バレリーノ」(16)、「HOPE〜期待ゼロの新入社員〜」(16)、そしてアメリカ発大ヒットドラマのリメイク版「SUITS/スーツ」(18)と立て続けに出演。

2016年に公開され、話題を呼んだ映画『ピンクとグレー』や『僕らのごはんは明日で待ってる』(17)で主演を務め、2019年には舞台「WILD」で舞台初主演を飾った。

2017年より男性ファッション誌「MEN’S NON-NO」のレギュラーモデルに。

2022年7月期のドラマ「純愛ディソナンス」に主演し、2023年1月放送スタートのNHKドラマ10「大奥」<8代・徳川吉宗×水野祐之進 編>において水野祐之進役での出演が控えている。

出典:#マンホール公式サイト


インタビュー

中島裕翔の俳優としての魅力

美穂:今回の作品、やっぱすごく展開もこの先どうなっていくだろうってドキドキハラハラするような内容だったし、すごく面白い作品でした

熊切:いや、ありがとうございます

美穂:ずっとマンホールの中で、あの狭い空間で物語を広げてくってなると、演じる役者さんの力もなかなか必要になってくるのかな?ってのは

熊切:はい

美穂:今回の主演を努められた中島裕翔さんの俳優としての魅力はいかがでしょうか?

熊切:一つは身体能力の高さが抜群で

美穂:ああ!

熊切:それは映画の中でも、まあちょっと落下したりとか

美穂:そうですよね~

熊切:いろいろアクション的な事もありますけど、それ以外のところでも本当にちょっとしたリアクションとかでも抜群にキレが良くてですね

美穂:え~!

熊切:僕の映像の組み立てが、こう導いてくれたのは中島君の芝居だなあと思ってますね

熊切:まあ、それとやっぱり役に対する向き合い方が本当に真面目だったですし、今回に関しては、(中島くんは普段)比較的クリーンなイメージがあるじゃないですか?

美穂:はい

熊切:その、普段アイドルの活動されてる、そこをこう覆したい感じってのは多分あったと思うんですよね。僕の提案するちょっとダークな部分であったりとか(笑)、汚れた部分もノリノリで表現してくれたので……

美穂:あー!

熊切:非常に……撮っていて面白かったですね

美穂:この映画の中でもこうやってどんどんどんどん変わっていく表情だったりとか、っていうのが、すごく細かく繊細に演じ分けていらっしゃったんだなってところは

熊切:やー、と思いますね~

美穂:本当にすごく面白くて


演技の打ち合わせ

美穂:結構、その、やっぱり演技とかも打ち合わせはされて作り込みましたか?

熊切:もちろんそうですね。その、ここはもうちょっとネチッこくいける?とか(笑)そういうなんか細かいところの話はしました

美穂:そうなんですね~

役作りへの要望

美穂:結構、その、やっぱり演技とかも打ち合わせはされて作り込みましたか?

熊切:もちろんそうですね。その、ここはもうちょっとネチッこくいける?とか(笑)そういうなんか細かいところの話はしました

美穂:そうなんですね~

美穂:結構監督は「こういう感じで作ってきてね~」、それともおまかせしてとりあえず現場で見て、いろいろ言ってくっていうタイプですか?

熊切:うーんと、事前にもちろん話しますし、あと人物の履歴みたいなものをかなり細かく作ったのをお渡ししていたんですが、それを完璧に彼は読み込んできて、もう彼の中の役としての記憶としてそれをちゃんとしまい込んでくれてたんで、現場ではもうかなりおまかせしてやってもらったっていうこともありますし

美穂:えー!

熊切:まあ、でも細かいことは言いましたけど、はい

美穂:はー!すごい(笑)

俳優に求めること

美穂:監督が俳優、その役者の方に求められるものっていうのは何でしょうか?

熊切:んーと、まあ、いろいろありますけど、やっぱり一番はその、その場に気持ちを置くことと言いますか、その場面のそこに気持ちを置いて演じてもらえると、もう「任せてください!」って感じで、「良く撮ります!」って感じ、気はしますね

美穂:うわーーー!大事ですね!勉強になります(笑)

感想

ワンシチュエーション、もしくはソリッドシチュエーションのドラマやスリラーと言えば、『キューブ』、『ソウ』、『リミット』などが有名で、私も好きなジャンルです。

ですので『#マンホール』、この機会に知れて良かったです。

前回の『恋のいばら』では女優さんに対するインタビュー、対して今回は監督さんに対するインタビューということで、美穂さんも映画作りの根幹に対する質問が多かったですね。

もちろん監督によって作法は千差万別ですが、美穂さんもこれから必ず映画にも出演されるでしょうし、作り手側の考えはきっと参考になるでしょう。


次回に続く

この『シネマ・アディクト』、美穂さんにとっては大事なお仕事である以上に、女優修行の一環として役立っていますよね。

これからも準レギュラーとしていろいろな映画関係者のインタビューができればいいなと思います。

さて、次回も引き続き、熊切監督に美穂さんが切り込んでいきます。

どんなお話を引き出してくれるか楽しみです!

最後までお読みいただきありがとうございました。

(終)

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