幼くして本物に触れる事に何の躊躇もいらない
ミャンマーは娯楽が少ない国。
ミャンマー第一の都市であるヤンゴンも、娯楽が少ない…とお隣の国タイ、バンコクと比較してよく言われています。
そう言っているのは、ナイトスポットがお好きな中年男性が多い気がしますけどね。(行かないんで詳しくないです)
ただ、夜のお店だけでなく、ヤンゴンは普通に飲み屋さんやバーだって閉店時間早いです。
眠らない街、ではなくて、"眠れる街" ヤンゴンです。
しかし、その一方、出かける場所が意外とあるな、と思うこともあるんですよ。
大使館や、その他の非営利団体が主催するイベントが結構あって、そういったイベントは大体 Free Entrance 入場無料です。
オーケストラやコンサートも入場無料が多くて、しかも3歳の息子がいる身として嬉しいのが、そういった音楽の場に子供がたくさん来ているんですよ。
子供に音楽を与える機会って、沢山あると思います。CDを聞かせたり、PCやタブレットでYouTubeを観せたり。
でも、特に日本にいると、キッズコンサートと銘打ってあるコンサートでもない限り、3歳児連れでコンサートに行って、生の音楽に触れる機会ってそうそうないです。
もちろん、静寂の中、音楽に耳をすませる…ということは出来ないけれど、ガチャガチャしているのもそれはそれで良いものです。
この間行ってきたのは、栗コーダーカルテット&フレンズのコンサート。
当然のように入場無料で、しかも入り口で缶ビールまでもらえちゃいました。どこのどなたが協賛して下さったのか分かりませんがありがとうございます。
栗コーダーカルテットは、ピタゴラスイッチのあの音楽を作っているグループです。
フレンズとして、ビューティフルハミングバードと、元「たま」の知久寿焼さんが参加していました。
息子が特に気に入っていたのが、元「たま」のボーカル、知久寿焼さんの歌です。
通路に寝そべりながら、足でリズムをとって聞いていましたよ。(ヘッダ画像)
この時に聞いた歌で知久さんが好きになって、今のお気に入りはこれ!
たま「電車かもしれない」
「知久さんのやつみたい」「ちっちゃい電車の走ってるやつみたい」「女の子が電車で走ってるやつみたい」と言って、よく観て一緒に歌ってます。
「ここに僕がいない事、誰も知らなくて」「僕らは生まれつき体のない子供達」
って。文学的過ぎる歌詞…
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また、ミャンマーの国立交響団のコンサートは、日本の指揮者の方が指導して、毎年無料のコンサートを行っています。
でもね、私たちはそのコンサートには行きませんでした。
なぜなら、同じ日に、元「たま」の石川さんのヤンゴン初ライブの方に行く事にしていたから!
石川さんは、たまのパーカッショニストで、現在はソロで活動されています。
日本が寒い時期は、暖かい国でライブなどをされているんだそうです。
たまの「さよなら人類」で「着いたー!!」って言っている方です。
石川さんのライブも、当然のように3歳児連れで行きました。
ま、ミャンマーだしアリでしょ、と。
そうしたら、「今日はお子さんも来ているので」って、はじめに石川さんオリジナルの童謡を歌ってくれたんです。優しい〜!
ライブはそれはそれは素晴らしく、まるで、一編の文学作品を観ているようでした。なんとなく来て(失礼)いっぺんにファンになった方も多かったのではないかしら。もちろん私もその1人です。
息子もライブを目一杯楽しんで、途中で歌声を子守唄にして寝てしまいました。
私が感じた事は、子供だからって、子供向けのものじゃなくていいんだ、という事。
「お花が咲いたよ〜」(イメージ)みたいな子供向けの歌とか、「お姉さんと一緒になんとかマンを呼んでみよう!」(イメージ)みたいな子供向けのステージじゃなくっても、
本物には老若男女を問わず惹きつける力がある事。
本物を与える事に、躊躇はいらない。本物に触れる事に躊躇はいらない。
不要なのは、「まだ早いから」というくだらない思い込みだけ。
2014年〜ミャンマー在住。IT企業を現地でやっている夫、現地のローカル幼稚園に通う3歳の息子と一緒に、日々アレコレドタバタやってます。サポート頂いたら、新しいモノコト探しに使わせて頂きたいです!