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女性が主役のバトル漫画原作を創作中です🐍ゆっくりのペースではありますが、お付き合いいた…

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女性が主役のバトル漫画原作を創作中です🐍ゆっくりのペースではありますが、お付き合いいただけると嬉しいです。いいね、コメント喜びます♡🐣

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第6話

ウネメの前に立ちはだかったサギ。 月夜に照らされた顔は美しくもどこか不気味さを感じさせた。「ウネメさんの実力は相当だと聞いてます。」にっこり微笑んだ頬にえくぼができる。「鳳と対等でもおかしくないと、盆さんが言ってました。そんな方と闘えるなんて、僕はいま無性にわくわくしてます。」笑いながらも目は仄暗く光っているサギ相手にウネメは強烈な気を感じていた。(さて、どうしたもんか。こいつの隙を探すのは難しそうね。)ウネメは考えていた。全身から放たれる気にはまるで隙がない。「ウネメさんて

    • JANOME 5話

      目を覚ますとウネメは部屋にいた。全身に倦怠感が襲ってくる。部屋に誰かのいる気配がした。「まさかあの子を連れて行くなんて。」マリだった。「ちょっと時期早々じゃない?」どうやらあのあとケセラがウネメを車で連れて帰ったらしい。「まったく、無茶して。キトリの始末もわかるけど今は大事なときなんだからね!」マリは腕組みをしながら呆れた。ウネメは半身だけ起き上がった。「赤龍会のやつは1人始末したわ。だけど」服を上げてお腹を見ると、鱗が更に広がっていた。「ビョウブっていう厄介なやつがまだ残っ

      • JANOME 4話

        「あははは!あれはほんとに傑作だった!」豪快に笑いながら夕餉が始まっていた。「麦が男に間違えられて喧嘩売られた時よね?相手あんなガタイいい奴よ、プロレスラーとか言ってた」木っ端微塵になったのは言うまでもない。長いテーブルを囲み、蛇の目の女たちが賑やかに夕餉をとるなか、小梅は慌ただしく料理を運ぶ。「マリさんのは玉ねぎ抜きね、こっちへお願い」蛇の目の料理番を任されてもう3年になる。ほぼ毎夜、こうしてみんなが集まり食卓を囲むのは皇が言い始めたことだった。今でこそ高齢のため体調不良が

        • JANOME 3.5話

          6ヶ月前に遡るー。 蛇の目の棲家、蛇腹の間に招集がかかった。ここは鳳と呼ばれる最高幹部の3名しか使用できない部屋だ。久しぶりの紅一色の間に入ったウネメは静かに正座していた。ふすまに彩られたは絵はいつ見ても見事だ。「う〜〜〜っす。」颯爽と入ってきた1人の女から放たれる雰囲気は気持ちの良い風のようだ。だが同時に少し部屋の中がピリつく。長い黒髪は煌びやかで、彫の深い顔に長身で細身なスタイルがまるでモデルのようだ。この女こそ、蛇の目の鳳の1人である。「ウズメ様、ご無沙汰してます。」ウ

          JANOME 3話

          ここはケガレチの一番西に位置する場所ニシカミ。ほとんど誰も近寄らないこの場所は、ケガレチ一と言っても過言ではないほど陰の気が溢れている。住んでる人間は決して柄がいいとは言えない者たちが多く、廃墟と化した建物が不気味に立ち並んでいた。到着した燗蜜と麦の2名は、街のみんなの視線を浴びながらビルの中にある巨大な赤い扉を目指した。「へぇ〜、有名人のご登場じゃない。相変わらず野蛮ね。」「ほんといい迷惑だよ、こんな所にまで現れて。」なかなかの歓迎だ。さすがの鍵交換に酔っ払いを一人で行かせ

          JANOME 3話

          JANOME 2話

          Part2. 大きな門前に着いた4名。「かんみつぅ〜!」マリが慣れた様子で呼んだ。大きな音をたて門が開く。「マリ様!お帰りなさ、あっ…ウネメ様もご一緒で」そう慌てた様子で恥ずかしげに目を伏せながら迎えに出てきたのは小梅という新人の女の子だ。「燗蜜は?」目の前を通り過ぎながらマリは持っていたバッグを小梅に預ける。小梅は両手で抱えながら「燗蜜様は散歩に行くとおっしゃってからまだ戻っておりません。」そう言うとズレた眼鏡を掛け直した。「ったく、またどっかで飲んだくれてるわね。」

          JANOME 2話

          【JANOME 1話】

          女が主役のバトル漫画です。 【あらすじ】 時は20XX年。この世は、気が満ち溢れている都市”イヤシロチ”と、気が枯れ果てる都市”ケガレチ”に分かれていた。そんな穢れた地に住む主人公ウネメ(19)はある組織に加入していた。彼女は幼き頃に行方不明となった妹を見つけるため、日々活動していた。昼間は闇市で働き、夜はキトリと呼ばれる化け物と闘う。妹の手がかりを見つけるため、厳しい訓練に耐え抜き加入した女組織 ”蛇の目”。蛇の目は全国に点在している「八咫烏」の一つであり、ケガレチ1の女

          【JANOME 1話】