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【音声絵本】 OLミドリちゃんのくちゃいくちゃいパンツ

たかだまひなこ著
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都内の会社で働くミドリちゃん。

ミドリちゃんには、ある秘密がある。

それは、大きなパンツを履いていること…










お腹が冷えるとミドリちゃんは、ガタガタ震える。
トイレに走る。
電車の通勤時間だったら大変だ!

会社に遅刻しちゃうし、朝からゲッソリ。

だから、ミドリちゃんはお腹がすっぽり収まる大きなパンツを履いている。

夏は、冷房の寒さから、
冬は、雪の寒さから。
ミドリちゃんのお腹を守ってくれる。

花柄のパンツ。
小さい水玉のパンツ。
真っ黒のパンツ。
肌色のパンツ。
虹色のパンツ。

それは、ミドリちゃんだけの、秘密のパンツ。


そんな、ミドリちゃんのお仕事が、お休みになる火曜日。

それは、お洗濯の日。

ミドリちゃんはまとめてパンツを洗います。
ジャー!グルングルン!ジャーグルングルン!ジョジョジョジョジョジョ!!!!

働き者の洗濯機。

ピー!

さて、洗濯が終わると、今度はミドリちゃんの番。

一つ一つ、シワをぱんぱんぱんぱんっ!!!!
干していく。

踊る踊る。
洗濯バサミに挟まれ、風に舞うパンツ。
大きなパンツがヒラヒラ。太陽に照らされて、いい匂い。

ミドリちゃんは、気持ちよさそうに干されているパンツを見て、やり切りました!と紅茶をひと口。

「カラッとパンツ。今晩はくのが、楽しみだ」

しかし、ミドリちゃんは、

その日、前日の仕事の疲れで、眠ってしまいました。


ゴロゴロ…

ゴロゴロ!
ピカッ!!!
ポツポツ…
じゃじゃじゃあー!!!!!

すごい音で目が覚めるミドリちゃん。

何とカラッと乾くはずのパンツは、雨でびしょ濡れ!

ミドリちゃんは急いで、パンツを家の中にとりこみました。

「ふう。これで安心。
お部屋の中でも、乾くもの。」

ミドリちゃんは、
いつも通り、夕飯の支度をして、ご飯を食べ、
お風呂でたっぷり時間を使ったあと、
クリームで足をマッサージ。
明日の仕事も頑張れそう。
そして、ベッドで眠りました。



次の日の朝。

起きたミドリちゃん。

ミドリちゃんは、都内で働く会社員。
ピシッとスーツに、可愛い靴を履くのが大好き。もちろん、秘密のパンツは履いています。

カバのような大きなあくびをした後に、今日も出社の準備を始めます。

しかし、今日はちがいました。

ミドリちゃんは昨日、雨でパンツが全部濡れてしまったので、寝る時に大好きな大きなパンツを履けなかったのです。

小さいパンツを履いて寝たので、起きたらお腹がゴロ、ゴロ、ゴロ。

これで会社は行けません。


ミドリちゃんは急いで昨日干したパンツを手に取りました。良かった。乾いている。

洗濯バサミから取り外して、履こうとしたその瞬間。

ん?何かおかしいぞ。

何とパンツは、酸っぱいパンツになってしまったのです。
大きなパンツは、お部屋ではちゃんと乾かないことを、ミドリちゃんは知りませんでした。

ゆっくりゆっくり乾いたパンツは、カラッとパンツとは大違い。

触り心地は、封をちゃんと閉めないで一晩置いてしまった、おせんべいを、ミドリちゃんに思い起こさせました。

ミドリちゃんは、
しっけた、クッキー。
しっけた、ポップコーン。
しっけた、クロワッサン。
を食べた時のように、残念な気持ちになりました。


パンツを鼻に近づけてみると…


きゃーーーー!!!!

「雨の日に履いて、新聞紙を入れ忘れて置いておいた靴みたい!
いやいや、お漬物のにおいだわ!」

と、ミドリちゃんは叫びました。

時計の針はチクタクチクタク。

会社に行く時間が刻一刻と迫っています。

みどりちゃんは、意を決して大きなパンツを履きました。

あったかパンツ。
今日は、くちゃいくちゃいパンツ。


ミドリちゃんは1週間、くちゃいくちゃいパンツを履き続けました。
それは、ミドリちゃんの秘密です。

でもお陰で、お腹は痛くありませんでした。

おしまい。

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