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アルファベットの自動運転プロジェクト「ウェイモ」

『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。

今日の『戦略をアップデートする』では、前回のバイドゥ「アポロ」に続いて、アルファベット傘下のウェイモの自動運転を取り上げます。

ウェイモは、2020年9月10日、コーポレートプレスサイトに「The Waymo Driver’s training regimen: How structured testing prepares our self-driving technology for the real world(ウェイモ・ドライバーのトレーニング方法:体系化されたテストがどのように自動運転テクノロジーをリアルな世界に向けて実装していくのか)」という記事をアップしました。

アルファベットの子会社でグーグルとは兄弟会社となるウェイモ(Waymo)は、2009年から始まったグーグルの自動運転プロジェクトが2016年末に事業化され、自動運転にかかわるサービス開発やテストを行っている会社です。すでに2017年にはフェニックスでユーザーを乗車させて自動運転の走行テストをするなど、最も先行する自動運転プロジェクトの一つとなっています。

記事では、4万以上の体系化されたテストシナリオの実施、コンピューターシミュレーション、公道テストといった、カリフォルニア州マーセド群の米国空軍基地跡地に建設された専用試験場「キャッスル」における自動運転テスト全体についての概略の説明がされています。ウェイモは、このテストを「Waymo Driver(ウェイモ・ドライバー)のトレーニング」と呼んでいます。(ウェイモ・ドライバーについては動画参照)

ウェイモは、「make it safe and easy for people and things to get where they’re going(人々がもっと安全かつ気軽に出かけられ、物事がもっと活発に動き回る世界を創る) 」というミッションを掲げています。

ウェイモの自動運転は、「AIファースト」に舵を切ってすでに数年経つグーグル/アルファベットの象徴であると同時に、安全性や収益性などさまざまな課題がある中で、テクノロジー企業や伝統的な自動車メーカーが参入する自動運転領域での競争に打ち勝つことが求められているプロジェクトでもあるのです。

田中道昭

PS.著書にてウェイモの自動運転について詳しく解説しています。よろしければ、こちらも手にお取りください!


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