アマゾンAWSとHSBCがクラウドで戦略提携
『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。
今日の『戦略をアップデートする』のテーマは、アマゾンのクラウドコンピューティングサービス「AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)」とHSBCホールディングスの戦略提携です。
アマゾンは、2020年7月15日付けプレスリリースで、「AWS and HSBC Reach Long-Term Strategic Cloud Agreement(AWSとHSBCがクラウドで長期的かつ戦略的な契約を締結)」と発表しました。記事では、世界最大級のメガバンクの一つ HSBCが、クラウドでの戦略パートナーとしてAWSを選定したとされています。
HSBCは、すでに、オンプレミスのメインフレームを「Amazon Kinesis」や「Amazon DynamoDB」などAWSと統合しています(動画参照)。
HSBCは今回の提携によってAWSをさらに活用して、パーソナルバンキングのプロセス自動化をはじめ銀行のデジタルトランスフォーメーションを進め、顧客のデジタルバンキング・エクスペリエンスを向上させるとしています。
ユーロマネー誌が過去2度「世界一のデジタルバンク」に、2019年には「世界一のバンク」に選んだシンガポールのDBSも「クラウド・ネイティブになる」ことをデジタルトランスフォーメーションの重要な一要因としましたが、そこで採用されたクラウドの一つもAWSでした(動画参照)。
金融ディスラプターやフィンテックが急成長する中、銀行による顧客志向のデジタルトランスフォーメーションがますます求められています。そこでのカギの一つは、勘定系/基幹システムのクラウドへの移行。「AWS×HSBC」の戦略提携の行方は要注目です。
田中道昭
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