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アップルの環境問題への取組み

『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。

1回目の『戦略をアップデートする』ではアマゾンの環境問題への取組みをテーマにしましたが、今日のテーマはアップルの環境問題への取組みです。

アップルは、2020年7月21日付けプレスリリースで、「Apple commits to be 100 percent carbon neutral for its supply chain and products by 2030(アップルは、2030年までにサプライチェーンとアップル製品で100%カーボンニュートラルにすることにコミットする)」と発表しました。

カーボンニュートラルとは、排出した温室効果ガスを植林などの別の活動によって吸収させて、「排出量=吸収量」とする(オフセットする)こと。

記事によれば、アップルは、自社の事業活動では既にカーボンニュートラルを達成していますが、それを2030年までにアップルが販売する製品・デバイスのライフサイクルすべてへも拡大、適用するとしています。

アップルは経営において6つの核となる価値観(Apple Value)を掲げていますが、そのうちの2つが「環境」と「サプライヤー責任」です。アップルは、サプライヤーと一緒になって環境問題へ取組んでいる姿勢が見て取れます。(動画、環境に関する特設WEBページ【英文和文】を参照)

かつてアップルは、製品当たりのCO2排出量が史上最高を記録したこと、iCloudデータセンターが石炭火力で運営されていたことなどで批判を受けました。しかし、ティム・クック氏がCEO就任以降、さまざまなアクションを起こしてきました。アップルは、自社だけでなくサプライヤーや工場を含めて、電力、製品材料、水の使用など製品のデザイン・製造といった事業の基幹部分で環境問題へ取組んでいるのです。

田中道昭

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