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アリババ、製造業のデジタルトランスフォーメーション:ニューマニュファクチャリングを取り入れたデジタル・ファクトリー

『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。

今日の『戦略をアップデートする』では、第4回でも言及した、アリババニューマニュファクチャリングについて述べたいと思います。

アリババは、2020年9月16日、「Alibaba Unveils New Manufacturing Digital Factory(アリババがニューマニュファクチャリング・デジタル・ファクトリーを発表)/(和文)」とプレスリリースを出しました。

プレスリリースによれば、アリババは、傘下の「Xunxi Digital Technology」による「ニューマニュファクチャリング(新製造)」を採用した初のデジタル・ファクトリー「シュンシー・デジタル・ファクトリー(Xunxi Digital Factory)」(杭州)を公開し、アリババのクラウドコンピューティングとIoTを活用した工場で、カスタマイズされた需要に基づいた製造を実現していくとしています。(動画参照)

「ビッグデータ×AI」やクラウドコンピューティング、IoTといったテクノロジーで製造業を営むという概念「ニューマニュファクチャチング」によって、中小・零細企業は、大量生産・大量消費を前提とする商品からパーソナライズされた商品、リアルタイム需要への消費者の嗜好の変化に迅速に対応することができるようになります。つまり、消費者一人一人の個性に対応していくのが、ニューマニュファクチャリングなのです。

ジャック・マー氏は、かつて、「the future manufacturing is "made in the Internet"(将来の製造は「メイド・イン・インターネット」になる)」と言い切りました。製造業のデジタルシフトは、アリババ「Five New戦略」(ニューリテール、ニューマニュファクチャリング、ニューファイナンス、ニューテクノロジー、ニューエネルギー)の重要なマイルストーンとなってきます。

田中道昭

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