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食欲コンサルタントが教える食養生「あなたは半年前に食べたものでできている」村山 彩

著者の村山氏の肩書は「食欲コンサルタント」。「食欲」の管理(コントロール)に関して大変説得力のある論理が展開する本だ。ちなみに、筆者はトライアスロン実践者でバリバリの運動推進派なので、完全引きこもり在宅ワーカーの私とは全く違う人種だ。

本書の中では、ランニングが強く勧められている。まあ、無理なんだけど、そうなれるものならなってみたいという願望はある。NHKのランスマ倶楽部は欠かさず見ているし(なぜ?)糖質制限・MECを実践する前なら、たぶん、響かなかった本だけど、今読み返すと学ぶことが多かった。

間違った食欲のセンサー

「食欲」のセンサーがうまく働いている人は、タンパク質が足りない時には、魚や豆腐のようなタンパク質が豊富なものが食べたくなります。しかし、食欲のセンサーがくもってしまっている人は「とにかく食べたい」という欲しか感知することができません。(あなたは半年前に食べたものでできている サンマーク出版 村山 彩 P25-26)

メタボ・肥満の原因はカロリーの取り過ぎではない。「無意味なカロリー制限に意味は無い」と村山氏は言い切る。むしろ、PFCバランス(プロテイン:タンパク質-ファット:脂肪-カーボ:炭水化物)このバランスが崩れていることが問題なのだ。それこそ、間違った食欲のセンサーを刺激する原因なのだ。

たしかに現代人の食生活は「糖質過剰」だ。異常なほどに。これが「食欲」を狂わせ、肥満・糖尿を招いているというのは間違いないだろう。私自身、糖質制限+MECを実践し、タンパク質を積極的に摂取していくことで、食欲がコントロールできるようになっていった。

「諸悪の根源は糖質だ!」と言い切ってしまうと、アンチも多く作るけれど、それくらい極端に食を変えてみると、いかに今までの食欲が異常だったかに気がつける。まずは糖質をガッツリ減らすこと。それと同時に、MECを実践し、タンパク質の摂取量を大幅に増加させることで、心身が正常な状態に戻っていくのが分かるようになる。

身体には希望がある

「いま食べるもので半年後の自分自身がつくれられるということは、「だからこれからいいものを食べれば変われるんだ」という希望にもなります。体のいいところは、細胞が入れ替わってくれることです。半年たてばクァって行く。だから、正しい食生活に変えるのは、いつはじめても遅いことはありません。」(あなたは半年前に食べたものでできている サンマーク出版 村山 彩 P159)

人間の身体に希望が持てるのは、だいたい半年で身体の組成が入れ替わること。つまりは、今食べているものを変えることで、将来の自分を作り替えられる!ということだ。

私は糖質制限実践5年目だけど(かなりゆるくなっているけど)体重も大幅に減り、気持ちが変わった。食べるもののみならず、生き方をコントロールできるようになってきた。今は40代だけど、どの年齢からでも自分を変えることができるという確信が深まっている。人間の身体の作りを考えると、本当にそうなんだよね。改めてやる気になった。

感想まとめ

村山氏はトライアスロンに出場し、バリバリ活動的な方。魅力的だけど、私とは正反対に位置している。自分は「運動音痴ゼロ」と何度も言ってるけど学生時代まで水泳部・陸上部に所属していた人だ。ちょっと冗談よしてね。私は、万年帰宅部、家に帰るとまずはラジオを聞きながら昼寝、ポテチとコーラーと深夜ラジオで育った人なんだから。無理やり同じ土俵に立たせるのは無理がある。

しかし、著者の筆力はなかなかなものだ。食欲のコントロールは奥深いテーマだけど、簡潔にビジネス書テイストでサクサク重要なことを伝えている。Amazonレビューでは、運動を勧めていることで一部の私と同じタイプの人が反発していますが(笑)

・・・書いてあることはまっとうだし、学べる内容だった。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq