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うつを治しても、トラウマを消しても。

なんだかんだで行政機関で働きだして12年が経った。
去年までは教育、今月から福祉。

どちらも心理支援の仕事ではあるが
やっぱり勝手が違うところもある。

とはいえ、みなさんいい人なので
なんとかやれそうな気がしているw
根拠のない自信だけど、
まったくないよりはマシだと思う。

さて、この現場にいるとどうしても

社会復帰や経済的安定みたいなことを
毎日のように聞くことになる。

コーチングだけをしていたときには
そういうことは意識することはなかった。


「とにかくこの人のうつとかトラウマとかを
 無くしてしまえばいいわけだな」


そんな風に思っていた。

でも現実はそうではなかった。
なぜならどんな人にも
「生活」というものがあるから。

そう。元気になっても
生活が成り立たなければ
それはそれで問題が残る。

まあコーチングとかカウンセリングとか
なんちゃらセラピーをやって
その人が元気になって
生活も建て直せるならいいけど
実際にはそういうことばかりではない。

そう。僕らはその人のその後の生活も
考えていく必要があるんだ。

福祉の現場にいるとそれが当たり前になってて

「どうやって生活をさせるのか?」

ここがゴールみたいなものになる。
(もちろん、この後も支援は続くから
 とりあえずのゴールなんだけどね)

「それはコーチの仕事ではない」

そういう意見もあると思う。
でも私は、そこまで考えるコーチでありたい。

そう。私たちが向き合うのは
その人の症状ではなくて
その人の日常生活であり、未来であり
人生そのものなのだから。