「心を伝える技術」：アサーティブネスで築く健全な関係性

笠原彰　とちぎスポーツ医科学センター協力心理相談員　プロメンタルコーチ　作新学院大学教授

2023年11月8日 10:22

自己表現の定義
自己表現とは、自らの思考や欲求、願望をはっきりと伝達する行為です。これは、自分本位の行動や他者への配慮の欠如とは異なります。利己的な人は自分の感情のみを優先し、他人を支配しようとし、拒絶された際に不快感を露わにします。しかし、自己表現は、自分の感情を伝えつつ、受け入れられなくても協調性を保つことができる人の特徴です。
自己表現の利点
- 相手があなたの限界や欲求を理解し、支援するようになります。
- 自分の能力や好みを他人が知ることで、あなたの望みを達成しやすくなります。
- 他者やチームとの共通認識を持つことが可能になります。
「アサーティブネス」のスキル
アサーティブネスは、自己と他者を尊重する自己表現の方法です。以下のスキルを身につけ、自信を持って自分の意見を表現しましょう。
- 相手を敵ではなく、愛情を持って見ること。
- 自分の感情を認識し、それに基づいて話し始めること。
- 一度に一つのトピックに焦点を当てること。
- 適切なタイミングで話すこと。
- 慣れるまでは事前に準備をすること。
- 相手の反応に期待せず、伝えること自体に価値を見出すこと。
- 望まないことではなく、本当に望むことを伝えること。

笠原彰心理学的分析
自己表現は、自尊心と自己効力感の向上に寄与します。明確な自己表現は、他者との境界を設定し、健全な人間関係を築く基盤となります。アサーティブネスによって、他者に対する敬意と自己尊重のバランスを保ちながら、自己のニーズを適切に伝えることができます。これは、対人関係の満足度を高め、ストレスを軽減し、全体的な幸福感を向上させることができます。また、自己表現のスキルは、対立を避けつつも自己の立場を守るための重要なコミュニケーション能力です。ですから、これらのスキルを身につけることは、個人の心理的な健康にとって非常に有益であると言えます。

笠原彰プロフィール：

作新学院大学メンタルトレーニング教授
とちぎスポーツ医科学センター協力心理相談員
プロメンタルコーチ
自己肯定感養成プロコーチ
ライフバランスアーティスト
健康運動指導士
メンタルヘルスファーストエイダー
メンタルヘルス運動指導員

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