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p005.コミュニケーションの大前提

読書が苦手でした。すぐ飽きるし、活字を見ていると眠くなる。心の元気がないときに本を勧められたこともありましたが、文章を読むなんて文字通り嫌気がさしていました。

そんな僕でも、今では本を手に取らない日はありません。読書には、癒しの効果があることを確信したからです。

メンタル本大賞のサポーターをしている医療従事者が、毎週金曜日あさ7時に「こころが軽くなる本」を紹介しています。

マガジンを始めて1ヶ月が経ちました。

週1回の連載ではありますが多くの方に読んでいただけているようで、光栄です。引き続き、選書の一助となれるように連載していきます。

今月もよろしくお願いします🌱

***

今回は、苦手な人を、苦手なままで、楽に付き合えるようになる一冊です。

1.最大のストレスは人間関係

4月。新年度。まわりの環境が大きく変わった人も多いと思います。

環境が変わる。つまり、身の回りの人間関係が変わるということ。

心理学者のアドラーも「全ての悩みは対人関係の課題である」と話していますが、まったくこの通りだと思っています。

私は医療従事者なので、毎日のように初めましての患者さんとコミュニケーションを取っていますが、初めましてだと相手のこともよくわからないから話にくくて、正直しんどいなと悩むことも多いのです。

だから、コミュニケーションに関する本を何冊も読みましたが、どんなノウハウを試してもしっくりこないときも…

でも、今回ご紹介する「コミュニケーションのもどかしさがなくなる本」を読んで、この悩みが晴れてスッキリしました。

なにより、帯に書いてある「苦手な人を、苦手なまま、楽に付き合えるようになる」という言葉に惹かれますよね。

2.コミュニケーションスキルの大前提

著者の中村青瑚氏は、長年にわたるビジネス経験と現場で得たリアルな情報、マーケティング、心理学などの知識をかけ合わせ「認識交流学」を建学されています。こちらは多くの企業研修にも取り入れられているそうです。

著者は本書で、コミュニケーションの大前提として以下のように述べています。

人それぞれに思考タイプが違い、「認識のズレ」が起きているということです。ある人にとってコミュ力の高い人が、ほかの人にとってもそうだとは限らない。ここからがスタートです。

中村青瑚:言えない 聞けない 伝わらない コミュニケーションのもどかしさがなくなる本.イースト・プレス(2021).P94

コミュニケーションがうまくいかないときって、まさに認識がズレていることが多いですよね。

3.思考タイプの違い

あなたは桜を見て何を感じましたか?

Aさん「4月といえば桜だよね」
Bさん「入学式のことを思い出すな」
Cさん「ラグビー日本代表のエンブレムだよね」

こんな感じで、同じ"桜"を見ても人によって捉え方が変わりますよね。これが認識のズレです。

本書では、この認識のズレは人の思考タイプによって違うと考え、誰でも6つのパーソナリティタイプを持っていると考え、以下のように色で分類しています。

   茶:自分の価値観や意見に従って行動するタイプ
   青:論理的に物事を観察・分析するタイプ
オレンジ:周囲への気遣いや共感が大切なタイプ
   黃:楽しむことが何よりのエネルギーなタイプ
   緑:内面に豊かな世界をもつ芸術家タイプ
   赤:悩むことがあるならまず行動するタイプ

中村青瑚:言えない 聞けない 伝わらない コミュニケーションのもどかしさがなくなる本.イースト・プレス(2021)

そして、その人のそのときのタイプ別にコミュニケーションの取り方を提案しているので、認識のズレを回避できます。

例えば、よく「結論から話そう」と耳にしますよね。青タイプのような人にはこのコミュニケーションの取り方は喜ばれそうですが、黃タイプの人を動かすにはもう一歩踏み込む必要があります。楽しむことを優先するタイプなので、ワクワクした過程など感情をシェアすると響きやすいんです。

このように、相手に合わせたコ伝え方で認識のズレを解消でき、コミュニケーションのもどかしさをなくすことができるのです。

対人関係のストレスの多くは、相手への期待から生まれます。これはコミュニケーションでも同じ。

相手に期待せず、相手のタイプを知ってからこちらの振る舞いを変える。これだけでかなりコミュニケーションが楽になりますよ。

ぜひ、本書を読んで具体的なノウハウを手に入れてみてください。

こころが軽くなりますように。

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