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住み替えをしたい

両親が亡くなったらこの地元に住むつもりは無いし、住む理由もありません。親戚付き合いも親の代で終わるだろうし、昔の友人とは疎遠です。
この場所になんの未練もないというか、早い話がここから出ていきたいのです。
墓じまいをして、家を処分して何処かに移住しようと考えています。


そんな思いもあり、下見を兼ねて気になる地方各地を旅行していこうとしていた矢先に、世界中がコロナにあえぎ始めました。


【旅をするように暮らす】に秘かに憧れているのです。誰にも言っていないし、言わないのですが。
その為にコツコツと貯金をしています。
今は旅行にも行けない(物理的には行くことは可能だけど、気持ちが乗らない)のなら、その分未来の夢の為の貯蓄をするチャンスです。
いつのことなのかはわかりませんが、まず安心してコロナと共存できる世界にならなくてはいけません。その頃にお金がたまっているといいなと前向きに捉えています。




ここは生まれ育った地元だけど好きじゃありません。
子供の頃は、いつもいつも親に叱られてばかりで、小学校高学年あたりからいじめの対象になって、担任にもいじめを見て見ぬ振りされたり、挙句の果てには「いじめられるあなたにも悪いところもあるんじゃない?」と一方的に諭されたり、思い出は悲しいものが多いのです。


今思い返せば、親に叱られてばかりだった子供の頃の私は自然に人の顔色を伺うような言動をし、嫌われないようにふるまおうとすればするほど裏目に出てしまい、さらに嫌われる悪循環、自分に全く自信を持てず、卑屈な考え方をしていた、なるべくしてなった人格のような気がします。


中学校では全く勉強をせずに遊び惚けていたため、進学できる高校を選ぶ余地なく偏差値の低い学校に入るしかありませんでした。
中学ではいじめにあうことはありませんでしたが、高校では同級生のヤンキー女子、所謂スケバンに目を付けられ高校三年生の時にヤキを入れられそうになる、ということもありました。はははは・・・。

ろくでもない10代を過ごしたこの地元、好きになれないのはこういった理由です。思い出は全てどんよりしています。

それに、もう一つの理由が、現在住まう市の福祉や市政、市長や知事の考え方に納得ができないことが増えすぎました。コロナ禍で都道府県や市町村のサポートの差や政治手腕の差が露呈しました。地元のことごとく的外れな施策を目の当たりにして来ました。だから、この県この市は衰退していくんだと感じました。コロナの前から衰退の一途を辿っていたのですが、ここのところ衰退っぷりが顕著なのです。
でも、現在のこの市や町を興そうと頑張っている人たちがいるのも知っています。
ですが、どうしても私は素直にその頑張りを受け入れることができないくらい、もう、ここに興味はなくなってしまいました。




今から30年以上前、進学と同時にこの地元を出て、別の土地で一人暮らしを始めたんです。逃げるように出て行ったのに、紆余曲折を経て、子連れ離婚で結局は出戻ってくるという、ね。なんの因果でしょうか。

嫌いだ嫌いだと言ってても暮らさなきゃいけないから、どんよりした思いは常に蓋をしながら気にしないように日々生活しています。
まるで、薄暗い過去はないかのように努めて明るく振舞いながらです。
長年そうしてきたから慣れているとはいえ、やっぱり疲れます。
ふとした拍子に「なんだかなぁ。ここ嫌だなぁ。」と子供の頃味わったような漠然とした不安がよぎります。



そんな時には、住宅サイトで気になる街の賃貸マンションを検索し、間取りを眺めては妄想するのが楽しみとなっています。

キッチンが広いなら1Kでもいいな。
希望は2階以上、トイレと洗面所は別。
物は殆ど置かないつもりだから少し狭くてもいいか。
ベランダからの景色は木々か大空が見えればいいな。
海や川のそばも憧れるけど、実際は湿気が凄いのかな。


どんなミニマムな部屋になるだろうとわくわくしてきます。
いずれ引越しをするんだ、そう思って毎日を暮らしていると物を買うのを躊躇います。特に大型のもの、家具や大型家電などですね。できるだけ身軽になろうと、モノの選別は一番に考えるところです。自分の所有物をできるだけそぎ落としたいのです。
その住処を気に入らなかったら、すぐに引越すことが可能なのがミニマリスト賃貸の強みです。持ち家戸建てに住んでいると、どうしても荷物も増えます。増えた物で動きが鈍くなるのが嫌なのです。
持ち家戸建てを所有する友人が隣人との騒音トラブルで揉めているのを聞くと、日々我慢か・・・とやるせない気持ちになったりします。この場合、簡単に引越せませんものね。


旅をするように暮らせる時がくるのを希望をもって待ちます。

こんな世界ですけど、今考えていることとやっていることにきっと意味はあると考えています。



そんなわけで、私の旅はまだまだ先のようです。