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プレイワーカーがする療育支援

私は元がプレイワーカーで、その後発達支援センターに勤務する保育士になったので、ベースがプレイワーカーです。
私は子どもに興味もなく、自分の子どもの子育てにイラっとして保育士になったという経緯があります。
なので、保育の現場に行くとものすごい異質感がありました。
保育士の皆さんって本当に子どもが大好きで優しくて、子どものためにをいつも考えてくれていて、本当に頭が下がります。

プレイワーカーは遊びの現場で子どもとフラットな、平らな関係でいます。
そのためにメンディーっていう名前があるし、当然「先生」ではありません。
保育の現場では「先生」と呼ばれているし、子どもと私は「教えられる側」と「教える側」で、もっと言えば「やってもらう側」と「やってあげる側」。
自分の責任で自由に遊ぶ、ケガと弁当自分持ち、自分の力の範囲の中で自分のやりたいことをやってみよう!と日々言っているプレイワーカーの私が異質でないわけがありません。

でも、仕事として療育の現場にいる以上、教える人として仕事をしないといけない。
子どもたちが「今よりできるようになるように」何を教えたらいいのか?
考えた結果、「自分で気づいてる?できてるよ」とひとつひとつ本人に教えています。
そしてそれを言う機会を増やすために、「できる」の種類を増やしたり、ハードルを下げたりしています。
「描けたね」の前に「持てたね」
クレヨンだけじゃなくて色鉛筆もいけるの?絵の具もいけちゃう?
画用紙じゃなくてティッシュにも描けちゃうの?ウエットティッシュ、濡れてるのに触れるの?あれ、拭いてくれちゃった?ありがとう、助かる!

「できた」という事実を作っていくこと。
もう少し欲張って「ありがとう」と「助かる」をいう機会を作ること。
自己肯定感と自己効力感はこういう小さい積み重ねで育っていくと信じています。
自分で選んで、自分で決めてやったことを認められる、しかも人の役に立てた。
その経験をひとつでも多く、一回でも多く実感してもらうこと。

そして、そのやり方がいいんじゃない?と大人の皆さんに思ってもらうためには、私自身に説得力があるっていうのが大前提です。
私と子どもたちの姿を「いい」「できてる」と思ってもらえるように、保育の専門職の方々に伝わる見せ方をしていくこと。
お互いに気持ちが通じ合えば、難しいことはぐっと減ります。
笑って受け入れてもらえるように、ユーモアをもって子どもの気持ちを代弁すること。

子どもたちとフラットな関係で居続けられる、説得力のある保育士でいたいと思っています。
子どもたちも、先生方も楽しく一緒に、心が通じたなって思える時間を過ごせたら、その時間が子どもたちのスキルや非認知能力につながってるはず。
プレーパークのやり方を発達支援の現場に持ち込むのはとてもメリットの大きいことです。


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