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カレンのお話

こちらの記事は2018年9月11日にブログ移転時に再々投稿させて頂いた記事の抜粋です。懐かしの写真と共に🌱


今月はお天気が芳しくありませんが、涼しくなったせいもあるのか、愛芽の静かなアトリエも連日お客様がご来店頂き、誠に感謝感謝です。一昨日と昨日と素敵なカップルのお客様が続いてとても微笑ましく、昨日はたまたま通りがかったという初めてご来店頂いたお客様で分かりにくい場所なので珍しくも嬉しかったです。そのお二人と愛芽のアトリエに飾られているモンシロチョウ「カレン」の話題になり、カレンにまつわる不思議なお話をさせて頂きました。いいお話と喜んでくださって良かったです。このお話も以前のブログでは記載していましたが、今は消えてしまったので、改めて。

このカレンとの出会いは、遡る9年前の夏の事。
独立を決めてまずは、他の作家さんもいる共同アトリエの一室をお借りしてプレオープンしていました。
アトリエは2回建てで私は一階の一番奥の角部屋を使っていて、部屋には押して開ける窓が一つ。扉のようなイメージです。

まだ片付いておらず、そこには明けていない資材入りの段ボールの荷物が散乱していて、虫も嫌いなのでいつも少しだけ窓を開ける状態でした。
オープンして間もなく、共同アトリエの作家さんで展示会をすることになり、私は丁度友人がくれた中国の蝶の切り紙から蝶をテーマにしようと考えていたところでした。

左側の細い窓(扉)。網戸が無いので暑い日は少しだけ明けていた。

そんなある日、2階で昼食をとる事になり準備して、他の作家さんを待っている時、だれも使っていない部屋の窓際に一匹のモンシロチョウがからからになって死んでいました。1階には大きな展示スペースがあり、数日前からそこの窓からモンシロチョウが入ってきて、中にあるガジュマルの木と戯れていたのを思い出し、どうやらその蝶が2階まで上がってきてしまい、外に出られず誰もいない部屋に迷い込んで死んでしまったのだとふと思いました。

近寄ってみると、羽根を広げたままのとても綺麗な状態で亡くなっていたので、蝶が苦手な私も綺麗だなぁと、拾って近くにいたもう一人の作家さんに見せた所、やはり蝶は苦手との事。
と、なんだか黄色いしみがついていて、カレーの染みみたいだね。。

なんて話をしつつあまりに綺麗な状態なのでゴミ箱に捨てる事が出来ず、かといってそのままにしておくことができないのでどうしようかと思い、木が沢山茂っている庭の方にも窓があり、ここなら自然もあるし土に還るかなと、2階の窓から離して手を合わせました。

そして、昼食を済ませて一階にある自身の部屋へ戻り、作業を始め、しばらくして必要な資材を取りに、窓際にある段ボールが散乱している場所へ行き、段ボールをどかしながら資材を探していると、その段ボールと段ボールの隙間から、またモンシロチョウが⁉

まさかと思い手に取ると、蝶には先ほど2階で見た蝶と同じ黄色いシミ。間違いなく2階から放ったあのモンシロチョウが窓の隙間から私の部屋へ入ってきていたのです。
しかももっと不思議なのはまったく傷つかずそのままの綺麗な状態で、段ボールの隙間にいた事。

もう一人、このモンシロチョウを知っている作家さんに見せるとびっくり。他の作家さんにもお話して「戻ってきたんだねぇ、これは捨てちゃいけないね。」という話になり、丁度アトリエのオープンのお祝いに頂いて、まだ何も入っていない古材の額縁に入れてあげるとこれまたピッタリ。

カレーのシミみたいなのがついているからカレンと命名。愛芽の女神として飾ることに🦋✨

その時飾ってあったガジュマルの木が映り込んでまるで木に止まっているかのよう。

不思議なのは、このカレンは一切薬品は使っておらず、針もさしていない、虫ピンの先に両面テープを着けてそこにくっつけてあるだけの状態なのです。そのまま移動しながらも9年経った今でも腐敗することなく、落ちることなくずっと愛芽を見守っていてくれています。


その時の展示会の主役は勿論、カレンをモチーフにした作品。
K18ゴールドでカレーのシミを表現しました♪
こちらも非売品として今も愛芽のアトリエに飾られています。

左にうっすらカレーのシミ。わかりますか?(笑)


愛芽のスピリチュアルな創作の原点。カレンのお話🦋

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追伸:この記事から5年経ちましたが、今も変わらずに神棚で見守ってくれています。そしてなんと、そらのたねの物語にkoharuさんが登場させてくれました。驚きと嬉しさでいっぱいです。koharuさんありがとう🌱

その物語は6月2日~公式そらのたねnoteのマガジンから公開されます。
どうぞご覧下さい。≫短編小説-そらのたね-


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