忘れない

なんて残酷な哀しみが
何度も何度もあなたを襲ったのでしょう
そのたび傷ついたはずの痛みも
何も感じることができなかったなんて
いつも何かから逃げてばかりいたあなたは
息をする場所すらなかったでしょう
誰からも守られることもなく
誰からも助けてもらえなかったのだから
やっと安全な暮らしを手にいれたのに
危険を感じながら生きなければならなくて
もう誰もあなたをころす人はいないのに
今もあなたはその恐怖と闘っている
そんな毎日に少しずつ心はすりきれて
誰も何も信じられなくなるのもあたりまえのこと
どんな言葉もあなたを救えないけど
私はあなたを忘れない
あなたが今日も生きていることを
私は忘れない

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