哀しいお話

何百回と失っても
一度も得られなかった愛を
どうしても諦めきれずに
懲りずに求めた
本物の愛を知らない私には
見極める事などできなかった
そして私はまた優しさに
漬け込まれて利用された
手を伸ばしたら掴める愛は
いつも偽物
初めから無いのにあるように
私だけには見えてしまう
代わりには誰にもなれない
私は親の愛が
死ぬほど欲しかった
私が本当に
愛されてない子供だなんて
認められなかった
現実を受け入れられなかった
もういいじゃないか
充分私は頑張った
今はひとりぼっちじゃないんだから
もうひとりぼっちじゃないんだから
親の愛が無いからって
私の周りには愛がある
それでいいじゃないか
だけどずっと涙が止まらない
現実を直視する事が
こんなに辛い事なんて
私の人生から
親を排除して
これからは私は私の人生を生きる
分かってるけどね
そんな事とっくの昔に
知ってるけどね
それでも親の愛が欲しかった
その為なら何でもした
愛なんて初めから無いのに
でももういいじゃないか
私は何度も自分に
言い聞かせる
言い聞かせても
言い聞かせても
涙が止まらない
そんな私の哀しいお話

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