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子供への「言葉の暴力」

育児・子育て中のママ・パパの皆様は、マルトリートメントという言葉をご存知だろうか。

マルトリートメントとは「強者である大人から、弱者である子供への不適切な関わり方」のことであり、いわゆる「虐待」と呼ばれるものも含まれている表現のことだ。
このマルトリートメントには様々なものがあり、身体的なものから精神的なものネグレクトなどがある。一般的に「虐待」というと身体的なものが印象的だが、精神的なものも含まれており、知らず知らずのうちに自分が虐待をしてしまい、親自身がそのことに気づいていないケースも珍しくない。そんなマルトリートメントで気をつけたいことを今日は書いてみる。

〈マルトリートメントとは〉

まず初めにマルトリートメントとは、前述の通り、「不適切な関わり方」のことである。これにより身体的にせよ精神的にせよ、発達盛んな子供の脳には大きなダメージを与えることになる。それにより子供が成長したときにトラウマなどを抱えることにも繋がり社会生活を営むことに影響を及ぼす。つまり、親の関わり方次第で子供の将来をも左右することにつながる。

〈知らず知らずのうちにしている精神的なマルトリートメント〉

「虐待」と言えば暴力などの身体的なものを思い浮かべるが、精神的なものも大きな影響を与える。例えば、子供が何をするにしても時間がかかり親をな悩ませる場面は多々あるだろう。そんなときに、

遅い!だからあなたはダメなんだ!
グズだな!

などの言葉を浴びせる。そうすると子供は侮辱されたと感じてしまう。そういう言葉を毎日受けていると子供の脳に変化が生じてしまう。例のような言葉による暴力は脳の側頭葉(聴覚を処理する部分)の肥大という現象を生じさせてしまう。子供のに脳は、初めは大人よりも多くのシナプスが存在しており、成長とともにより効率的に働きやすくするために、必要なシナプスを厳選するように数を減らす。それを刈り込みと呼ぶ。(※刈り込みに関しては以前の投稿で少しまとめていたので参考に。)

この時期に暴言などを切り返しインプットしてしまうと、刈り込みを阻害してしまい逆に脳が肥大してしまう。そのまま大人になると、会話の際に余計な負荷がかかり人との会話に恐怖を感じたりなど情緒が安定しずらくなる

〈母親の暴言はより危険〉

こうした暴言は片親より両親から受ける方がより悪影響を及ぼすことは容易に想像できるだろう。注意しないといけないのは父親の暴言より母親の暴言の方がより影響を受けやすいという点だ。より子供と過ごす時間の長い母親の方が影響を受けやすいということだろう。そのため、子育て中のパパたちが注意しなければならないのは、

ママが子供に暴言を吐いてしまうほどストレスを抱え込んでいないか

という点を敏感に察知することだ。

パパ自身がストレスで暴言を吐いてしまっては元も子もないのだが、普段から長く子供と同じ時間を過ごすママの精神状態をパパがモニタリングすることがマルトリートメントの回避につながるのではないだろうか。個人的にはパパが育児を積極的に行うよりも先にママのストレスをうまく発散できるようにすることが大事になると考える。


今回は「マルトリーメント」の一面と回避のためにパパができることをまとめてみた。実際に、育児に関するイライラや怒りの感情などは全く0にすることは困難だろう。しかし、親同士でうまくストレスコントロールを行うことで10あるストレスを8や7に軽減できれば、子供への接し方も少しは変化が見られるのではないだろうか。日々の育児で思い当たる節があるママ・パパは参考にしてみてほしい。


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