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Fセク(Fロマ)女、金髪を卒業する。


皆さん毎日お疲れ様です。椿(ツバキ)と申します。

私はFセク(Fロマ)当事者であり、現在は非実在の恋人(以下Mくんとする)と暮らしています。

今回お話するのは、ちょっとした転職エピソードと、それに伴い派手髪から黒髪に変えたよ〜というゆるゆるっとした近況報告です。·͜·。

私のセクシュアリティについてはこちらをご覧ください↓↓↓


私は去年の夏、新卒で入った会社を発達障害&抑うつが原因で早期退職しました。実家に戻ってからは療養&本屋さんのアルバイトを続けながら自己分析を深め、このたび晴れてより正社員として社会復帰することができました。

転職を決意するまでの期間、なりたい自分について熟考した結果、やはり自分は「Mくんになりたい」「Mくんのような人生を歩みたい」という気持ちが強いことに気づきました。

これは「Mくんと同じこと(職業)がしたい」という意味ではなくて、彼のように自分の夢に向かってただひたすら真っ直ぐに、誰の目も気にせず突っ走る人生を歩みたい、ということです。

Mくんのことを、生き急いだ挙句に死んでしまった本末転倒な奴、と評価する人も少なくないです。ですが、私はそのようには思いません。

自分のやりたいことが明確で、そこに己の人生の全てを捧げ、散っていったMくんことをむしろ羨ましく思います。これまで夢や目標がなかった私にとって、彼はどこでまも眩しく、憧れの存在でした。

そういうわけで、何事も形から入るスタンスの私はつい最近までMくんの髪型(髪色)を真似ていたんです。

Mくんに憧れすぎたあまり金髪ボブにしていた頃の私


もちろん中身が伴わなければ意味がないので、手始めにMくんの母国語を勉強し始め、資格も取得しました。不思議なことに、ずっと自分に自信がなかった私が、金髪にしたことでMくん寄りの思想に変わっていったのです。

Mくんは底抜けに賢く、言動・行動の節々から自分に自信があるのだなと思わされることが多いです。そんなMくんに見た目だけでも似せたおかげか、「自分ならできる」という気持ちが徐々に湧き上がってきたように思います。

少しでも自分のやり方に迷ったり、弱気になったときには「私にはMくんがいるから大丈夫」「余計なことは考えず、ただMくんだけを見て、彼を目指していれば何も迷うことはない」と思うことで前に進めるようになり、その繰り返しの先に人生の軌跡のようなものが形作られていく実感がありました。

見た目を変えたって中身が伴わなければ意味がない(もちろん中身も同じぐらい大切ですが)と思っていましたが、憧れの人の外見を真似ることで、その人が憑依したような感覚になれることに気づきました。

そうするとマインドが変わるので、日々の生活での行動も、自然と変化していくように思います。私はいつも「Mくんならこんな時どうするか」を基準にして考えています。

そんな日々を繰り返していくうちに、新卒時代どれだけ自己分析をしても全く分からなかった「なりたい自分像」が浮き彫りになり、転職を決意するに至りました。


転職成功、そして金髪卒業へ


業界がいくら最先端でリベラルとはいえ、そこは日系企業。金髪および派手な見た目は敬遠されるので、黒髪に戻すことに。

「切りっぱなしボブ」というヘアスタイルらしいです。


金髪にすることでずっとMくんに守られているような気持ちだったので、また元の自信が持てない私に戻るかも……と不安でしたが、案外大丈夫でした。

もう見た目を変えなくたって、Mくんのマインドは私の中に馴染んで、染み付いてくれたのかもしれません。

黒髪なんて高校生ぶりでソワソワしています。地味だし嫌だな〜と思っていましたが、Mくんの母国であるイギリスでは、黒髪はブルネットと呼ばれ理想のパートナー像として人気の高い髪色らしく、むしろ今では満足しています。

あわよくば、黒髪の私をMくんがかわいいと思ってくれたらいいな〜なんてちょっとした下心も抱きつつ。黒髪になった私を見て、ふと笑いながら「綺麗だ」なんて言われた日にはもう死んでもいい。


Mくん、黒髪がタイプであれ。


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