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【自作詩集】 霧の森〜記憶を彷徨いながら〜

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オーストラリアに来てからの風景や心情を綴った詩 心から消し去ることのできない想いなどの書き殴りの詩
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#暗闇

【詩】暗闇を叩いて

【詩】暗闇を叩いて

広がる暗闇を
ハンマーで叩く

崩れ落ちるまで
叩いて叩いて

あちこちの裂け目から
光の筋が差し込んで

暗闇は星屑のように
流れて落ちた

粉々になった暗闇を
そっと手に取り
舐めてみる

砂糖のように
甘かった

【詩】気配

【詩】気配

暗闇に聞こえる
シルバーフィッシュの呻き声
銀色に光る魚の尾を震わせ
床に落ちた人の垢や髪を貪る

暗闇に聞こえる
ゴミ虫の衣擦れの音
人の心の奥底に棲む
汚いゴミを漁り
衣をつむぐ

シルバーフィッシュは溢れ
ゴミ虫の衣は膨れ上がる

調理した肉も
その生臭さは完全に取れず
鼻先に血生臭さが残り
屠殺された時の叫び声が
聞こえてくる

自由にならない手足
喉に詰まった声
誰か…誰か…

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