【詩】瞬きの中で見る夢よ

夢は叶えるから夢であり
夢は醒めるから夢である

一度一瞬だけ瞼を閉じる
その最中に何を思い描く
思い浮かんだ何かが夢で
そのものに手を伸ばして
果たして届くのだろうか

幸せをありのまま描いた夢も
絶望を鮮明に突き付ける夢も
何時か必ず醒める時が来るの

夢は叶うからこそ夢であり
夢は醒めるが故に夢である

世界に絶対は無い

だが

世界に絶望は有り

世界に希望も有る

今度見る夢はどんなものだろう
潜在意識に隠されたものを映す

心の奥底から欲している希望
全心で目を背けたかった絶望

目を閉じる
ゆめをみる
目が醒める

その長い瞬きの間に
瞼の裏に映ったもの

溜息が出る。