「酒」-第三者視点-

「お酒の飲み過ぎは辞めなよ。」
－大して飲んでねぇ。

「酒に逃げてどーすんの？」
－勝ったから酒飲むんやで。 

「薬飲んでるんだから控えなよ」
－ごもっとも。

「心配してるのにそうやって、
無下にされると馬鹿馬鹿しくなるよ」
－酒飲めなくなった時が終わりや。

「控え目にしなよ、度数強いんだから」
－中途半端が一番悪いんや。
このBARの酒程上等な酒はねぇ。

生きる為の燃料として
今日の私は酒を飲んだ
明日の原動力になると信じて
今日の私は酒を飲んだ

この病を味わった事のない奴等に
この気持ちがわかってたまるものか
なってみて毎日死と隣り合わせの
怯えながら息を吸っては吐く
そんな毎日を送ってみやがれや
そうでもしねぇと分からねぇだろぉ？

気の持ち様だよ
強く生きて、頑張れ
それが出来りゃあ苦労しねぇのさ
これは患った者にしか理解し得ない感覚
そっとしておいておくれよ
俺なんでいつ死んでもおかしくねぇんだぜ
心臓動かして息を吸うだけで
もう限界なんだぜ

例え血が繋がっていようが
その感覚は俺にしか分からねぇ
分かったようなクチのべられるのが
微かに激しく焔を猛らせるんだよ
分かってくれたァ言わねえから
そっとしといてくれよ
何遍言えば通じるだろうか

深海に秘め続けた恋心
今でも変化は無い
二度と想いは届かないだろうから
錨をむすんで奥底に沈めて
フジツボだらけの心を
誰か鷲掴みにしてくれよ

こんな痛々しい心を握り締めてくれる人がいたら
俺はその人を生涯賭けて幸せにしてみせるからさ
どうかよろしくお願い致しますね。

押さえつけられ生きてきました
「忘れたい」よりも消えたいから
解ったふりの君達を視て笑い返す