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【詩】舵

錨を降ろして計画を練る
どっちの針路へ進もうか
羅針盤はぐるぐるまわる
定まらないまま回る廻る

幾つかの港が受け入れてくれるか検討している

帆の破れたオンボロ船と思われるのか
或いは試し乗りを終えた立派な帆船か
私という船は傍から見たらどうなんだ

レプリカはなく、オリジナルのみだ
奇妙な旗を掲げて停泊中のこの船を
新たな船出に導くのは何処の誰だ?

舵取りは私

一等航海士は

操舵手は

見張り台には

料理長は

全て私だ

港を出れば大海原
資源はどれくらい
あれば足りるのか
沖合で遭難は勘弁
無事にポートへと
辿り着かなければ

向こうの港は燃えている
最早対岸の火事ではない
リミットまであと十数日
主帆が燃えればお終いよ

船出の前に家はどうした?

大丈夫問題無い、全部済ませた。

ならば良い、素敵な船旅にしよう。

家事は任せておくんなまし。

夜明けはもう近い
水平線に日が昇る
少し待っててくれ
取り舵か、面舵か

決まった時がリスタートだ。

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