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幸せなキャリアと人生を築くには

長期的に見て、幸せなキャリア・人生とはどのようなものか。クリステンセン教授「イノベーション・オブ・ライフ」はその指針を示してくれる僕のバイブルの一つです。

この本の趣旨はこんな感じ。

会社の経営と同じで人生のリソースは限られている。すぐに効果が見えること(つまり仕事)に人はリソース(自分の時間)を投資しがちだけれど、長期的により重要なのは(つまり人生の幸福度を高めるために重要なのは)家族、配偶者や親しい友(つまり人間関係)であり、それらをおろそかにして失ってしまうと、後悔しても決して取り戻せないものである。

これにはギクっとさせられる人も多いのではないでしょうか。かくいう僕自身も、大学から親元を離れ、卒業と同時に上京し、今では上海で働いています。実家に帰ることは年に1回程度だし、古い友人たちに会うのなんて、数年に一度というペースになってしまいました。

2022年、上海のロックダウンを経験し、解放と同時に一時帰国をさせてもらうことになりました。約1年ぶりに帰る日本。ひと時の休息を満喫したのですが、この一時帰国中、偶然にも母親に良くない病いが見つかりました。幸いにもすぐに命に関わるものではなさそうなのですが、それでもこれから辛い治療が待っているようで、地元のど田舎で1人暮らしをしている母が心配でたまりません。

海外で働くということは、かつて自分にとってはキャリア上では一つの大きな目標ではあったし、現在も貴重な経験をさせてもらっているのは間違いありません。しかし、自分の人生で大切なものとは何かということを考えた時に、このまま長期的に海外にいることは難しいかもしれない。そんなふうに今後の自分の身の振り方を考えさせられています。

もしもこの記事を読んでくださっている方の中で、近い将来海外で働くことは、親元を離れて東京に出て働くことを考えている方がいたら、ぜひ早めの行動をおすすめしたいです。僕は自分の人生の半径を広げて働くことを、とても価値のあることだと思っています。だからそれを目指している方を、ぜひ応援させていただきたいと思う一方で、家族が健康で、介護等の心配がそれほど必要なく、自分を応援してくれている状態というのは、実は当たり前ではないし、時間が立つとその状況が簡単に変わってしまうかもしれない、ということは忘れてはいけないと思います。

人生とキャリアにとって、「人と関係を築く」というのは最も重要なもの。だからこそ、そのために、自分が経験したいことは早めに挑戦して、本当に必要な時には家族や友人の元に迷わず駆けつけられるような状態にしておくことが大事なんだと思うのです。

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