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「マリー・ド・メディシスの誕生」ピーテル・パウル・ルーベンス【ルーヴル美術館の名品150選】89

作品が語っているメッセージは何か?
世界屈指のコレクションを誇るルーヴル美術館。何万という作品中、絵画に注目、世界的に有名な作品群のうち「意味を読み解く」観点から面白い150の作品を厳選。
人物は?場面は?出典は?意味深なディテールが語っているものは?作品に隠されたメッセージを読み解きます。

*ピーテル・パウル・ルーベンス作 連作「マリー・ド・メディシスの生涯」、1622-1625年、北方絵画部門、リシュリュー翼 ©2011 Matt Biddulph (CC BY-SA2.0)

ルーヴル美術館の至宝。ルーベンスの最高傑作。全24枚の大型絵画からなる一大作品。主人公と両親の肖像【名品88】に続き、ここから物語部分がスタートする。
では、見ていこう。「マリー・ド・メディシスの誕生」。

「マリー・ド・メディシスの誕生」、1622-1625年、INV1770、3.94×2.95m、北方絵画部門、リシュリュー翼

出産の女神が
赤ん坊をフィレンツェの擬人像に渡す。
頭が輝く赤ん坊。
花の冠、紋章、河の神、宮殿。
様々に赤ん坊誕生の地が示されます。

◆物語のスタート:誕生前◆

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