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2024年2月「読んだ!」マンガまとめ

こんにちは。マンガライターのちゃんめいです。

新旧問わずに今月読んだマンガを全て紹介する本企画。元々マンガが大好きで毎月たくさんマンガを読んでいましたが、マンガライターとして活動し始めてから読む量が尋常じゃなく増えました。できることなら全作品しっかりとした漫画評を書きたい! けれど、現実的になかなか難しい。いやでも、せめてあらすじや一言感想メインだけでも!……という謎の使命感からこのnoteが誕生しました。

ちなみに、「Real Sound ブック」さんでは“今月発売された新刊”というしばりでおすすめのマンガを紹介しているので、とにかく新作が読みたい! という方はこちらもぜひ。

読み応えのある、または濃密な漫画評が読みたい方にとっては、こちらのnoteはかなり薄く感じるかもしれませんが、もし良ければ読んでいってくださいませ。この記事があなたにとって新たなマンガとの出会いになりますように。

▼ 過去の記録はこちら


そうです、私が美容バカです。

美容って実はかなり体育会系じゃないすか? ってのに共感する人は絶対に刺さるマンガ。 まんきつ先生の珍妙な美容エピソードともに明かされる“効く”美容法は必見。本編はもちろんだけど、単行本に収録されている美容コラムがかなり役立つ&学びになった。

ラプソディ・イン・レッド(1〜2巻)

あのヤングアニマルが「史上最も多くの血が流れるピアノ漫画」と謳っていたのでつい買ってしまったよ……。 確かにそれなりに血は流れるが、それ以上に強靭な音と鬼気迫る感情がドドドと流れ込んでくる感覚。かなり骨太なクラシック音楽譚です。

アキナちゃん神がかる(1巻)

田舎から上京し日々奮闘する漫画家・アキナちゃんだけど、最近ストレスが溜まると身体に謎の現象が! そして故郷でも異変が! 村ホラーコメディ? いや、この先エグいサスペンス展開もありえそう。ジェットコースター感ある読み心地でなんかこう、沸きます。

木曜日の隣人日記 エレファントカシマシ/宮本浩次集

実は趣味垢でずっと拝見していたエッセイマンガ。エレカシの話をまとめて一つの冊子にされたと聞き購入。 わかる!と共感したり、新たな視点に触れてよりエレカシが輝いて見えたり。私の、俺の、あなたの、エレカシを語りたくなる。

えをかくふたり(1巻)

とある港町を舞台にイラストレーターとして働く人間とAIロボットの日常を描く。 美しい景色や花。写真で記録することもできるのにどうして“描く”のだろう。AIとの対話によって、紐解かれていく描くの原点と衝動。読んでいるとなんだか優しい風と光を感じます。

仲が悪いのもお仕事です(1〜3巻)

“ビジネス不仲”が色んな意味で良い仕事をしている!? 新感覚のお仕事コメディマンガ。詳細はmi-molletさんでレビューを書かせていただいたので、こちらをぜひ。1話無料試し読み付きです。

ザ・キンクス(1巻)

錦久家(きんくけ)の平凡な日常を描いたホームコメディ……かと思いきや、予想だにしない世界へと連れてかれます。 そして、毎話必ず“見開きで魅せてくる”瞬間があるので、スマホで読むのも良いけれど、出来れば紙で、自分の手でぐわっとページをめくって体感してほしい。 

ねずみの初恋

ちょうど全話無料キャンペーンをやっていたので読み始めたのだけど、凄まじ過ぎた。生まれながらに殺し屋として育った少女・ねずみが彼氏を殺し屋に育成する話なんだが。無垢な精神が生み出す狂気というか、残酷さってやつよ。毎話エグいんだけど私は6話で声出ました。

みちかとまり(2巻)

人に一言で説明する時は「民俗学オカルト神話ファンタジー」と伝えている本作。子供の純粋さが呼び寄せてしまう怪異、うっかり踏み入れてしまう人ならざる領域。妙な怖さが付き纏うけど、田島列島作品名物・一度読んだら忘れない擬音語で和んだ。

北北西に曇と往け(7巻)

アイスランドが舞台のロードムービー×ミステリものですが、前巻に引き続き物語の舞台は日本。弟・三知嵩の失踪事件の真相を探るために、慧と清が聞き取り調査をする話がメインなんだけど、この過程がすごく面白い。段々と明らかになる、慧が知らない三知嵩の異常さ、狂気性。でも、人間は自分にとって都合が良い、そうであってほしいものを“真実”にしたい生き物だから、もしかしたらその姿さえもまた偽りなのかなぁと思うなど。7巻の今、盛り上がり最高潮です。あとラム餃子熱が高まる!

凪のお暇(11巻)

もうここ最近は、永遠に慎二推しです。もっと早く腹を割ってちゃんと話すというか、対話を重ねる勇気と強さがお互いにあれば……と永遠に思ってしまう。あと、凪ママの思い出探報が最高すぎる。みんな、みんな、躓いたり、恥を重ねながらもちゃんと前進している。それがこの物語の素敵なところだと思う。

NとS(8巻)

何があっても磁石のように惹かれあっちゃう、年の差ラブストーリー。8巻で完結なんですが、この作品は1巻からずっと良い意味で安心して読める。一生にんまりしながら読んでいました。完結おめでとうございます。

落花生

中年の高校教師・赤場は、それなりに満ち足りた普通の人生を送っている……..と思いきや、突如奈落の底に叩き落とされる。絶望の淵に追い詰められたとき、人はどう生きていくのか? 赤場が出した答えには、正直共感も賛成できないけれど。花が咲いたあとに地中に潜って実をつける、どことなくタイトルの“落花生”を体現しているのかなと思った。

宇宙の卵(上・下巻)

謎の卵が割れた瞬間に、人類はとある能力に目覚め、世界の秩序が崩壊し荒廃していくという骨太SF。なのに、上下巻で完結って。え、2冊で終わるの?! という衝撃。しかもちゃんと終わるんだよ。知力で立ち向かう系主人公のお話で、個人的には『チ。-地球の運動について-』がお好きな人には刺さると思う。

オッドスピン(1巻)

とある双子の姉妹が土地の所有者に成りすまし、金を騙し取る詐欺師「地面師」の世界に身を投じていくクライムサスペンス。姉妹が詐欺師になった理由は復讐でも金儲けのためでもなく、また、地面師として索動している最中も感情の起伏が少なく.......。本作においては善悪の境界線をまたぐ瞬間がとても静かで、妙にぬるっとした体温が漂っていて、この空気感がくせになる。人が善から悪に転じる瞬間は実はすごく曖昧で、その境界線は私たちのすぐ隣に、いや、平行線にあるのかもしれないと思った。

2024年2月雑記🍫

ここからは毎月恒例、今月のお仕事報告です。

▼ コラム連載:あちらのお客さまからマンガです 第13回

金曜日のど深夜に、鍋倉夫先生の『路傍のフジイ』を読んで心が救われた……という話をしております。フジイ、本当におもしれー男なんですよ。激推しな作品です。

▼ コミックナタリー 水江建太さんインタビュー

「Bite Maker AK」1・2巻発売記念! 小虎に扮した水江建太さんが作品の魅力を語るという企画。取材・文を担当させていただきました。コミックナタリーさんのこの企画大好きなので、また担当させてもらえて嬉しい。杉山先生が特注してくださったアイテムが本当にすごい&愛が詰まってるのでぜひじっくり見てみてほしいです。

▼ 「明日カノ」×「カラオケパセラ」コラボ! をのひなお先生インタビュー

新宿靖国通り店限定で実施中の「明日カノ」×「カラオケパセラ」コラボ。期間中は各ヒロインをイメージしたフードやドリンクが楽しめます。メニューの内容はもちろん、カラオケが好きな明日カノヒロイン、をの先生の近況や次回作など、インタビューさせていただきました。

▼ 最新技術で『SPY×FAMILY』の世界に飛び込む!? 没入型ミュージアム「マンガダイブ」レポート

今月から、東京・日本橋で開幕した「マンガダイブ『SPY×FAMILY』THE WORLD OF DOUBLE LIVES」。 Yahoo!ニュースさんでイベントレポを書きました。

そういえば、今年からYahoo!ニュース エキスパートになりまして。初記事はこちらの「マンガダイブ」レポでした。Yahoo!ニュース エキスパートではマンガ展やイベントのレポを中心に発信していきます。良かったらフォローお願いいたします。

▼ 文化放送 超!A&G+「ちゃんめいのラジラブ!」

今年の1月から、パーソナリティを務めている文化放送 超!A&G+「ラジラブ!」。好きなものを自由に30分語る!というラジオ番組で私が話す内容はもちろんマンガ。2月放送分のアーカイブがYouTubeにアップされているので、お時間ある時にぜひ🙇‍♀️

その他執筆記事一覧はこちら

先日、サンボマスター@KT Zepp Yokohamaへ行ってきました。昨年11月の横浜アリーナぶりのサンボ。

最新アルバム「ラブ&ピース!マスターピース!」を引っ提げてのツアー。アルバム収録曲のなかだと「その景色を」という曲が一番好きなんですけど、ライブハウスという最強にサンボマスターが耀く場所でこの曲が聴けて嬉しかった。

何かが待っている その景色を ただ確かめたいだけ 奇跡に触れたいだけ

「その景色を」サンボマスター

サンボマスターはきっと本気でそう思ってるんだろうな……と感じる演奏だったし、私も毎日毎日、本気でそう思いながら取材へ行ったり、原稿を書いています。3月も。確かめに行くの。

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