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#映画感想文『DUNE デューン 砂の惑星』(2021)

映画『DUNE デューン 砂の惑星』をIMAXで観てきた。ドゥニ・ビルヌーブ監督のSF超大作である。

この世界は何なのか、主人公たちが直面している問題は何のなのか。予習不足のせいで、さっぱりわからない。3時間、長かった。

この映画は砂の惑星が舞台だけあって、画面が全体的に暗い。質感はリアルなのだけれど、全体的にテンションは低めで進む。

まず、香料メランジって何なの。どういう価値があるのさ。そんで、意識や思考の拡張って、エスパーみたいな人たちがいるわけね。

わけがわからず『スターウォーズ』や『ロード・オブ・ザ・リング』を観たときの記憶が蘇ってくる。『ロード・オブ・ザ・リング』は、まあ、指輪が大事、というのはすぐわかるのだけれど、『スターウォーズ』はいまだに何が問題になっていた世界なのか、わかっていない。頭に入ってこない、というより、わたしの頭が撥ね返してしまう世界観なのだ。

というわけで『デューン』も、全然わからない。ただ、英語の勉強には適している。センテンスが短く、語彙も難しくないので、非常に聞き取りやすく、わかりやすい。また、複数の言語、手話などを駆使しして会話が行われるのは、とてもよいと思った。

まあ、このまま、何もわからずに終わるのも癪なので、Amazon Primeで、ドキュメンタリー映画『ホドロフスキーのDUNE』を鑑賞した。

原作を読む時間がない人は、『ホドロフスキーのDUNE』を観ていくだけでも、全然違うと思う。基礎知識や大事なシーンの絵コンテなどが観られるし、今回のDUNEの製作陣は、ホドロフスキーの『DUNE』の絵コンテや構想を観ていないわけがないのである。

『ホドロフスキーのDUNE』では、映画を作るための仲間探し(勇者探し)から始まる。フランスのメビウスを仲間にしたり、『DUNE』の皇帝役をダリに頼んだりする過程は、まさに冒険で、これを映画にしてほしい、と思ってしまった。ホドロフスキーは終始、テンションが高く、英語とスペイン語のミックスでしゃべり続ける。それも、また楽しかった。

(ちなみに、メビウスは、自分の娘にナウシカと名付けてしまう人ですよ。わたしはナウシカとして生きていく自信はないよ。名前負けにもほどがある)

そんで、アフター6ジャンクションの2021年10月20日(水)20:00からのDUNE特集を聴き、小説の概要がなんとくわかった。

惑星アラキスとは、メキシコであり、アフガニスタンであり、とにかくコカインが豊富なところであると考えておけばよい。

原作が読めて、はまったら、またレビューを書きたい。

そして、何も知らない人や特にSF好きでない人は、IMAXで観なくてもよいと思う。映像的には素晴らしいのだけれど、IMAXで観たいのは、破壊なの! この映画には、破壊はそんなにないので迫力は感じられなかった。

三部作とか五部作の映画としての製作が想定されているのだと思う。作られるかどうかは、今の観客動員で決まるのだろうから、一票を投じたい人は足を運んでほしい。

(もちろん、ティモシー・シャラメのファンなら、大満足の映画であると思う。ダニエル・クレイグはジェームズ・ボンドの体を作るのに半年かかると言っていたが、ティモシーは主人公のポールの体を作るのに半日もかかってないと思われた)

チップをいただけたら、さらに頑張れそうな気がします(笑)とはいえ、読んでいただけるだけで、ありがたいです。またのご来店をお待ちしております!