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ヨーガ療法学会に参加しました①

こんにちは!

先日、わたしが所属している「ヨーガ療学会」の研究総会に参加したので、その内容を簡単に備忘録してみようと思います。

ヨーガ療法学会では、年に1度、世界中のヨーガ療法士さんたちが集まって、研究の成果を発表しあったり、他の医療分野で活躍されている先生の講演会を聞いたりしています。

わたしも、今年は卒業報告として論文の内容をパワーポイントで発表をさせていただきました。

ヨーガ療法については、以前こちらの記事にまとめています◎

今回の学会では、心と体の健康に関するとても実りのある話を聞くことができました!

全てをアウトプットすることはできませんが、学会の内容を忘れないように、そして自分の言葉で話せるように!言語化してみようと思います◎

長くなりそうなので2回に分けてみます。話の内容が専門的になってしまいますが、ご容赦ください…!


1.歯科分野とヨーガ。

1人目の講演は、那覇市立病院で歯科医師をされている津波古先生のお話です。先生は、歯科医師であり、ヨーガ療法士でもあります。

今回は、肩や首のコリの原因にもなるTCH(くいしばり)に対して、歯科分野の知識とヨーガ療法を交えた治療法をご紹介くださいました。

通常わたしたちの歯は、食事の時以外はくっついていないことが正しい状態です。しかし、近年では食事以外でも上下の歯がくっついてしまっている人が多く、それらの多くの人が歯ぎしりや肩こり、首のこりなどに悩まされているそうです。

そして驚いたのが、なんと食事をしている時よりも、パソコンを見ている時にしている「無意識の噛み締め」の方が筋肉の仕事量は大きいとのこと…!

言われてみると、パソコンやスマートフォンをじっと見ている時、わたしもやってしまっているような気がします…。

このようなことで悩まれる患者さんには、まず日常生活で上下の歯がくっついていることを自覚(意識化)してもらい、首から上のこわばりを緩め、ストレスを取り除く治療が大切とのこと。

先生のTCHの治療では、歯科医師としての外科的処置ではなく、ヨーガ療法士としてのアプローチを行うそうです。そして、ほとんどの人で効果が出ているとおっしゃっていました。

ヨーガ療法では、まずはカウンセリングを通して、患者さんの「ストレッサーがどこにあるのか?」を探っていきます。例えば、パソコンを見ている時間が長いことなのか?それとも気温や気圧など環境が影響しているのか?はたまた、人間関係で悩みがあるのか?

ヨーガの「ダルシャナ」というカウンセリング技法を使って、まずは患者さんにストレスの原因にご自身で気づいてもらいます。そこから、自分の体に意識を向けてもらいながら、ポーズや瞑想を通して今度は緊張している場所に気づいてもらい、最後にはご自身の力でリラックスを感じるところまで持っていく。その、お手伝いをするのがヨーガ療法の役目です。

こうした、ストレスが原因で発症している「心身症」「精神疾患」「原因不明の不調」に対しては、ヨーガ療法がお役に立てる余白が残されているのかもしれないな、と先生のお話を聞いて思いました。

2.迷走神経理論とヨーガ。

2人目の公演は、インディアナ大学名誉教授のステファン・ポージャス先生による、多重迷走神経理論のお話です。

迷走神経とは、体をリラックスさせてくれる「副交感神経」の一種です。ポージャス先生は、この神経がどのように人の心と体に関わり合っているのか?をアメリカで研究されている心療内科の先生です。

このお話は、医学的知識がまだまだ乏しいわたしには正直とっても難しいお話でした。そんな中でも、印象に残っているお話を記録してみます。

先生は、ヨーガは神経制御に対して極めて効果的で、大変興味深いとおっしゃっていました。ヨーガで行う「呼吸法」が、特定の脳神経を刺激してくれることがわかっており、この呼吸法は心臓に関する迷走神経を刺激し、リラックスさせる効果があるとのこと。

ヨーガの呼吸法の中でも、吸う息ではなく吐く息を意識していく呼吸法が特に効果を発揮します。ポイントは、「ゆっくりと長く、息を吐く」ことです。

わたしもヨーガをお伝えする時に、長く息を吐くことが良いとずっとお伝えしてきたのですが、何故それがいいのか?という新しい側面を、先生のお話から学ぶことができました。

3.愛情ホルモンとヨーガ。

3人目の公演は、同じくインディアナ大学名誉教授のスー・カーター先生による、愛情ホルモン「オキシトシン」のお話です。

オキシトシンとは、哺乳類の母性を代表するホルモンです。先生は、人間の心身の健康とオキシトシンの働きの関係について研究されています。

先生のお話で興味深かったことは、「人間は愛と安全の感覚がないと、オキシトシンが調節不全になる」というお話です。つまり、「孤独や恐怖」を胸の中に抱えている場合は、心と体に何らかの機能不全が起こる可能性があると先生はおっしゃっていました。

「恐怖は病気の原因になり、愛と安心感は癒しとなる。」

頭では理解できても、なかなか恐怖を感じずに生活することは難しいですよね。また、愛と安心を感じられる場所がある人にとっては容易いことでも、そんな場所がない人にとってはこの文章を体現するのは難しいと思います。

そこで、1つ良い情報を教えていただきました。

オキシトシンは、運動をすることでその放出を促すことができるそうです!運動習慣があまりない人は、心と体のバランスを保つためにも、何か1つ1日10分からでも運動をする習慣を始めてみると、健康のためにはいいかもしれません。

また、オキシトシンは社会的に孤独でない、安全な環境で最も良く機能するため、できそうであれば「誰かと一緒に運動をする」ことが1番の近道です。

例えば、友人とジョギングをしたり、親子でウォーキングをしたり。1人暮らしの人は、地域のスポーツセンターの教室に参加してみたり、ジムに通ってみたり。

体が元気になると、心も元気になるとはまさにこのような体の中で見えないホルモンや神経伝達物質が働いてくれているからなのかもしれませんね。

4.最後に。

やっぱり長くなってしまいました!(笑)

今日は、3名の先生の講演の内容を本当に簡単にですが、備忘録してみました。他にも興味深いお話のパートがあったのですが、また別の記事にも入れ込んで行こうかなと思います。

どの先生のお話も大変興味深く、たくさん新しい知識を教えていただくことができました。

そして、このような学びの場に出向くことは、とても大切だなと改めて感じました。今の自分に満足することなく、これからも新しい知識を深めていきたいなと思いました◎

わたしも早速、色々と実践してみようと思います!

さて、次回は後編を書いてみようと思います。

4人目は福島大学名誉教授の白石先生の「運動学」についてのお話。そして最後の5人目は中京大学名誉教授の湯浅先生の「スポーツ科学」のお話です。

これがまた、最高におもしろくて健康に良いのです!!!(興奮。笑)

最後までお読みいただき、ありがとうございました◎

それではまた、次回。

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