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仕事ができる人はラクをする

「めんどくさい」という感情は、どこかネガティブな印象を受ける。それを理由にラクしたり、サボったり、勝手なことをしだすことがあるからだ。ところが仕事のできる人は、意外とめんどくさがりな人が多い。

 逆だろうと思うかもしれないが、しっかり考えてみればそれも当然の話なんだ。めんどくさがりな人というのは、めんどくさいがゆえにラクしようとする。しかしラクをするのと、仕事をしないのでは全くの別物。

 仕事のできるめんどくさがりは仕組みを作り、自動化、効率化を図る。ラクするためには余念がない。だから結果的に、誰よりもはやく、正しく成果をあげることができるのだ。

 一方で真面目な人ほど仕事ができなかったりする。それは愚直に、マニュアル通りにこなそうとするから。はじめの慣れていないうちは、バカ正直に従っているほうが成長がはやい。

 慣れてくると余裕が生まれるので、もっと生産的な道筋が見えてくる。だが真面目な人は、それでもムダな仕事に着手し、いくら経っても効率化、自動化しようとしないので一向に進歩しない。頭が固いのだ。

 残念ながら、真面目なだけで評価されるのは高校生まで。大人になるに従って「正しい不真面目さ」も鍛えていなくては成果を出すことはできない。しかし学校では教えてくれないので、沼にはまったまま抜け出せず、真面目なバカに留まってしまう。

 そもそも人間は便利を追求することで、あまたの発明を世に送り出してきた。その便利の追求こそが、「ラクをしたい、めんどくさい」という根源的欲求の表れなのである。

 だからラクすることを恐れてはいけない。ラクするのと、ズルするのとは違うのだから。

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