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「失敗」こそが感動的なストーリーの原動力


こんにちは、
放送作家の板橋めぐみです。


「徹子の部屋」に山中伸弥先生が出演!

先週(2020/11/13)、
テレビ朝日の「徹子の部屋」に
iPS細胞でおなじみの
山中伸弥先生が出演されていました。

https://www.tv-asahi.co.jp/tetsuko/guest/bn/20201113.html

この日のお話で印象的だったのは、
山中先生の生き方を変えたという
恩師とのエピソード。

アメリカの大学で研究を始めた当初、
山中先生はあまり人と交わらず、
研究に没頭していたそう。
そんな山中先生に恩師はこんな風に言ったとか。

「研究は人間相手のもの。
研究を成功させるためには
人の輪を作ることが必要。
もっと社交的になって人の輪を作らねば」

一方、山中先生は抵抗します。
「自分は内気で、社交的な性格ではない」。

しかし恩師はこう言ったそうです。
「だったら演じろ!」

そこで山中先生は「社交的」な演技をし始めたとか。
そして演じているうちに、いつの間にか
人の輪ができ始め、
今ではiPS細胞の研究にも好影響をもたらしているそうです。

iPS細胞のような大きな研究は、
周りの人の協力や
応援がなければ成り立たないもの。
もし、山中先生が恩師の言葉を聞かず、
ただ黙々と研究だけを続けていたら、
今の成功はなかったかもしれませんね。
「演じろ!」という恩師の一言は、
まさに山中先生の生き方を、
さらには人類の未来をも変えた一言だったのですね。


感動的なストーリーを生み出す原動力は失敗体験

このように、山中先生のお話は
常に素敵なエピソード、
中でも「できなかったこと」「失敗談」が
盛り込まれているのが大きな魅力。

ナマの講演も何度か伺っていますが、
いつも失敗エピソードがプラスされて、
会場の笑いが絶えないんですよね。

これまで、私はたくさんのスピーチや演説を
聞いてきましたが、
(あくまで私調べですが)
山中先生のスピーチのうまさは、
日本上位にランクインすると思います。

それもおそらく「失敗」の力。
ノーベル賞を取るほどの方が、
そんな失敗を!と身近に感じますし、
同時にその失敗を乗り越えた姿に
多くの人はグッとくるのでしょう。

その中でも特におすすめなのが、
2016年、近畿大学の卒業式のスピーチです。
こちらに全文と映像がありますので、
ぜひご覧になってください。

https://kindaipicks.com/article/000441


山中先生が近大の卒業生に伝えたメッセージは
「人間万事塞翁が馬」ということ。

そしてなぜこれを伝えたいのか、
ご自身の失敗エピソードを交えて語っています。

(ちなみにこの言葉、
山中先生の座右の銘にもなっているようで
「徹子の部屋」で紹介された研究室にも
毛筆での「人間万事塞翁が馬」という色紙がありました)

このスピーチの構成は実にシンプルです。

まず「人間万事塞翁が馬」という言葉を
皆さんに伝えたい!という導入があって…
   ↓
そう考えるに至った
山中先生の具体的エピソードを語り…
   ↓
最後にもう一度、
「人間万事塞翁が馬」を踏まえて
「一見良くない事が起こったその時こそ、
『いや、これはチャンスかもしれない』と、
そんな風に考えてもらいたい」と締めくくる。


この構成は、私たちがスピーチをする時に
そのまま活用できます。

気をつけて欲しいのは、
サンドイッチされたエピソード部分を
「一般論」「他人の話」などにしないこと。

山中先生のスピーチが
人の心を打つのは、
ご自身の失敗や挫折を包み隠さず
素直にお話しされているからこそ。

ちなみに私も
ドキュメンタリーの取材相手の
お話を聞く時に、
真っ先に伺うのはお相手の失敗体験です。
(この話はまた別の機会にゆっくり)

「失敗体験は美味しい!」
そう思えるようになったら
おそらくストーリー作りの
上級者になった証です。




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