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進む道を考えあぐねて

お嫁さんになりたいという私の夢を昭和ですかと笑った医者がいたがあれは何人目の主治医だっただろうか。

当時は腹立たしい以外の何も浮かばなかった。実際にお嫁さんになり欲しくてたまらなかった子どもたちを授かった。得られなかった温かな家庭というものを自分でつくればいいという幼い安直な考えからだった。けれど、当時それ以外の夢を抱けなかった私にはそれ以外の何かになることに希望を持てず、「私は私のことがわからず自分で決められない」人間になっていた。もちろん今、可愛い子どもたちがいて満足している。不満があるのかといわれるとそれは違う。ただ、ほかに何も果たせなかった過去の幼い自分の悔しさなどが燻ぶったものをずっと抱えている。

そもそもアダルトチルドレンとして育った。家族のため、母の笑顔のため、ピエロにもなったし顔色も伺っていい子にもなった。それがいつしか度を越して、高校時代にカフェイン錠を乱用し睡眠障害になり朝日が昇ると机に広げられたノートとカーテンの向こう、時計を見て自然と涙がこぼれた。口癖は「死にたい」の16歳。授業時間こそ45分と短くても7時間あり、7教科分の宿題予習復習にそれぞれ授業前の小テスト、月に一度は学校のテストか模試がある。簡単に言えば力の抜き方を知らない全力投球の私には向いていない学校だった。母の望みをきく人形だった私は人形らしく喜んでもらえる方向へと舵を切り続けた。心さえなければ、と思いつめすぎて解離性障害を発症した。(いわゆる多重人格の解離性同一性障害ではないよ)時間軸がごちゃごちゃとするが、部屋中に「私は人形」「心なんてない」と何枚も紙を貼って家出をしたこともあった。

そんなこんなで入学した母自慢の進学校を転校し、高校時代の後半は入退院と家出を繰り返した。通信制高校といえどスクーリングがあるのだが、ドクターストップがかかり免除されて卒業した。前例がないと当時の担任は言っていた。私はその後ニートとフリーターを繰り返して過ごした。その間も色々あったがなかなかできない体験が多かったので面白おかしくまたそのうち紹介したい。

本調子ではない、子どもたちの生活リズムが整わない…クリアしていく問題はまだまだあるけれど、大学へ進学するための進学校に通っても大学に行かず手に職がついていない私の今の夢はささやかでも働くことだ。私の最初の夢のお嫁さんというのは、結局のところ実家を出たかっただけだった。実家ではもう何を望んでも無理だと悟ったから、自分で理想の家庭を築こうと。紆余曲折に紆余曲折を重ね迷宮の先に子どもたち2人と私と笑いあえる家庭は築けている。ぶつかることもあるが、それは人間同士の範囲内のことだ。

今の私の収入源は元亡旦那が勤めていた会社の福祉会から子どもたちが高校卒業するまで給付金が毎月ある。遺族年金も同じようなものだ。そして、元亡旦那の生命保険で一括で受け取るものと、私が65歳まで毎月受け取れる年金受取型のものにも加入していたので、3人で生きていくのには現状全く困っていない。弁済した負債も数百万あったが、子どもたちの学資保険が元亡旦那名義だったため今後の払い込みの必要もなくなり満期になると振り込まれるだけだ。また、住宅ローンなど大きなローンは団体信用生命保険に加入しており負債はなくなった。そして事故物件ではあるので仕方がない値段ではあるが、持ち家だった以前の家も無事に売れて貯金もできた。

生命保険の年金受取型以外は税理士さんにしっかり見てもらったが非課税とのことで、私の昨年の年収はすごく難しい計算を税務署の職員さんがしてくださり¥3300也。3回も計算してもらったのでもう間違いないのだろう。そんなわけで我が家は非課税低所得世帯だ。そこに関して何か思うこともある人がいるかもしれないが制度と法律に則った結果としか言えない。私と同じ体験をして旦那さんが亡くなれば同じ状況を作り出せれるかもしれないが…そのことでもたくさん子どもたちの涙が流れた。まだ、次男に伝えられていない事もある。とてもまともな人生の歩み方とは思えない(自分で経験してそう思う)。そして、子どもたちの生活リズムがなかなか整わず不登校の日の方が多く福祉サービスの利用をメインにしている中で所得によって利用金額が変わる放課後等デイサービスや訪問看護などにお金を割かなくていいのはとてもありがたい。

子どもたちのこの先の支援は未来のことでわからない部分も多い。私の未来もどうなってるのかわからない。けれど、金銭面での私の未来は見えている。限りなく黒に近いグレーだ。

何かを始めるときに、遅すぎることはないだろう。でも、早いに越したこともないと思う。自分の体調に上がり下がりがある中、どうしたものかと思うけれど「母」以外の何かになって、あやふやで誤魔化してきたままの本来の「私」の望みを今そのまま叶えることは無謀としか言えないが…ふわふわした彼女を君はこれだよ、お母さんはなんていうかわからないけど…私と子どもたちは君を大歓迎するよ!!って受け止めてあげれたなら何か少し前に進めるような気もしている。

そっちに舵を切ってみてもいいんじゃないかと思う。私の身体の傷跡は治らなくて、形成外科の先生曰く「大きい傷跡が代わりにできる(皮膚移植)」だし、事務系は電話が怖くて出れないし…ヘルパーさんや訪問看護師さんやら来る人も多く対応もあるので家でできる仕事を何か身につけるのがいいのかな。


考えすぎたので今日はシャットダウン。

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