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「好きなことを見つけ、仕事にするための2つの質問」

昨日、こんなTED動画を見ました。

まだ日本語訳はついていませんが、参考になるかもしれないと思い、私が共鳴した部分を紹介します。

キラボさんが若者への支援を始めるまで

ウガンダ人で社会起業家のノエライン・キラボさん。現在、ウガンダの若者たちが好きなこと(パッション)を仕事にできるような支援を行っています。ウガンダも日本のように学校教育が重視されていて、一度就職したらどんなに仕事が辛くても辞めてはいけないという考え方が浸透しているそうです。

In Africa, we're nurtured to go through school, cram and pass, in the hope that you get a job after. And if you do, stick at it no matter how much it sucks.

「アフリカでは、卒業後に就職できるように学校で勉強を詰め込みテストに合格するよう教えられます。そして一度就職したら、どんなに辛くても辞めてはダメ、ということも。

私自身も数年前、「もったいない」の嵐の中で正規の仕事を辞めたので、「分かる分かる…!」と非常に共感しました。ウガンダでも同じような状況だと知り正直驚きましたが、それだけ世界が平準化し、みんな同じような状況に直面しているんだなぁと。

キラボさん自身が学校を中退し、人生のレールから一度外れてしまったことに対して、自信を失ったこともあったようですが、逆に「学校をドロップアウトしたとき、可能性で溢れている世界を見つけた」("But when I dropped out, I discovered a world of possibilities.")とも言っています。

日本でも仕事を辞めると、ハローワークや職業安定所で職業訓練所を紹介されますが、彼女も仕事を辞めたとき、いくつかの職業訓練所を探したようですが、ある違和感を感じたようです。

I did look at a couple vocational institutions in the hope that I would find a course that resonated with my persona, my dream and my aspiration. I was disappointed to learn that there was no room for misfits like me in these institutions. The education system in many parts of the world has been designed around preselected options that young people are expected to fit in or risk becoming misfits.

「いくつかの職業訓練所を見てみました。自分らしさや夢、そして自分の憧れと共鳴するようなコースがあると思っていました。でも自分のような社会不適合者向けではなく、がっかりしました。世界の様々なところでも、若者がその教育システムに適応するように求められ、それができないと社会不適合者になるというリスクを抱えるのです」と。

結局、彼女は無料のオンラインコースを見つけ、無事に再就職できたようです。8年働いたあと、自分のように学校を中退した若者たちが自分の好きなことでビジネスができるように支援を始めます。

「好きなこと」が見つからない若者たちへの問いかけ

好きなことを仕事にー。誰もが憧れ、目指し、現実を知りそして諦める(笑)、そんなテーマではありますが、キラボさんが支援する若者たちはまず、 "What is passion? How do I even find it?" 「パッションって何?そもそもどうやって見つけるの?」と尋ねてくるそう。そんな時にキラボさんは、

If you had all the time and the money in the world, what would you spend your time doing?

もし世界中の時間とお金があったら、何をして自分の時間を使う?」と聞きます。このように、想像力を大きく広げて「自分にはできない」といった思い込みや限界を外す質問って大事だなって思います。

そして2つ目の質問は、

What makes you happy or gives you the deepest sense of fulfillment?

どんなことで幸せを感じて、深い満足感を感じる?」と。そういった問いかけがないと、自分が何に幸せを感じているか分からない人も多い、と言います。そういった自分の内側への問いかけが大事だと、キラボさんは言います。

パッションを「ただの趣味」で終わらせない

自分の好きなことを見つけたら、それでどうやってお金をもらえるようになるか考える必要があります。そのためには「技術と訓練、それからポジショニングが大事」と言います。若者たちに「市場の中でニッチが作り出せるようなスキル、才能、そして経験があるのか」を問いかけます。「どんなに好きなことでも、誰かがお金を出そうと思わなければ、それはただの趣味」とも。夢や理想を叶えるためには、戦略も必要ということですよね。

そして、ターゲティング。「自分をどうポジショニングするか、誰をターゲットにするか、そしてなぜその人たちがあなたから買ってくれるのか」を考えてほしいと言います。

「好きなことを仕事に」と言うと、多少フワフワした印象がありますが思ったより現実的な結論でした。テクノロジーの発展でYouTubeやnoteなど、自分一人でも好きなことをマネタイズする方法はたくさんあるとは思いますが、キラボさんが支援する若者たちのように、学校を辞めて自信を無くした若者たちのエンパワメントという意味では、誰かに背中を押してもらうこと、誰かに可能性を信じてもらい続けることも大事だと思います。

そして、キラボさんは「好きなことを仕事にすること」を「働く」ではなく「生きること」と表現しています。自分に無理を課して働くのではなく、「自然体で、自分らしく生きる」ということだと思います。

In so doing, we cease to work and we start to live. And the thing about living is that you never have to retire or to resign. 

仕事を「生きること」にすれば、辞めることもない、とも

When you cease to work and you live, when passion becomes a career, you don't just excel, you become unstoppable.

仕事と自分の喜びが一致すれば、もう誰にも止めようのないような大きなパワーになり、ますます多くの人を巻き込み、さらに大きな喜びがもたらされる、そんなイメージが湧きました。

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この2つの質問を自分に問いかけてみたところ、今までも思ってもみなかったことを思いつきました。それは、

ストーリーコレクターになりたい

ということ。全く聞き馴染みが無い言葉だと思いますが(笑)

世界中の人たちが、自分の人生ストーリーを共有しあって、共感し、心からつながりあえるようになれればと。

遠く行ったこともない、想像もできないような場所に住んでいる人の日常や人生を知ることで、同じ地球に住んでいる人間同士としての身近さを感じたり

例えば、中国の山奥に住んでいるようなお婆さんが、アマゾンの奥地に住んでいる民族の長老と繋がりあえたら、すごく面白いと思います。

どんな人でもその人にしかないオリジナルのストーリーがあります。もっと多くのストーリーを知りたい、聞きたい。そしてそのストーリーを通して、もっと多くの人がつながりあえたら。。

平和で優しい世界に貢献できるような、そんなストーリーコレクターになりたい。

キラボさんのTEDでそんなパッションを見つけました。

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