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物語製作 参考書

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物語創作につまずいたとき、何も書けなくなってしまったわたしのように、物語製作に迷走している方々の一筋の光になれればと、いろんな小説家さんのプロット制作のお話を集めてみました。 …
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#プロット

最低限のプロットのつくり方・中編

最低限のプロットのつくり方・中編です。 前編はこちら。 プロット最初の一歩前回ご紹介したように、物語は「問題を解決する過程」です。 典型的な長編は四章構成で、章の終わりに問題が解決し、次の章に進みます。 ですので、長編では4回、「問題とその解決」が起こるわけです。 図で見るとわかりやすいでしょう。 盛り上がっているところが、問題を解決する地点です。 プロットづくりの最初の一歩は、この4つの問題を考えることです。 問題を決めるだけで、物語のおおまなかな流れは決ま

書いている途中で迷ったら

「どちらの展開にしたらいいんだろう?」 「このアイデアの方が良い気がするけど……」 詳細なプロットを作っていても、途中で別のアイデアが浮かんで迷ってしまうことがあると思います。 今回は迷ったときの判断基準の話です。 簡単な判断基準プロットは地図のようなものなので、詳細なプロットを決めてその通り進めば、それほど苦労せずにゴールまでたどり着けます。 ですが、途中で新しいアイデアを思いついてしまい、どうしようか迷ってしまうことがありますよね。 実際のところ、そういった迷い

【プロットづくりで困ったら】 付箋をつかった簡単なプロット作成法

最近、もっとプロットづくりを効率化したくていろいろ試しています。 付箋を使う方法は面倒くさそうで敬遠していたのですが、やってみたら「結構いいかも」と思い直しました。 まだ試行錯誤している最中ですが、ひとまずどんな感じかご紹介します。 準備するもの説明の必要はないでしょうが、準備するものは以下です。 付箋 ペン 付箋を貼れるスペース 付箋は75mm×75mmくらいが使いやすい感じです。 100円ショップにもいろいろありますね。 ペンもなんでもいいです。 本題

プロットを作る狙いと効果について

おはようございます、鳳堂 志幻です。 今回のテーマは「プロットを作る狙いと効果について」です。 プロットとは、簡単にいうと筋立てです。 より分かりやすくかみ砕いていうと『話の筋や論理の展開の仕方』や『作品内容の配列』です。つまり『計画(予定)表』ですね。 言うなれば、料理を作る際の手順を書いているレシピや旅行する時の地図に近いイメージです。 何もヒントにしないで料理するよりもレシピ通りに作る方が安心できますし、旅行の際に手あたり次第に動き回るよりも目的地を決めて歩いた方が

プロットの「最初の三行」の意味

二日前に公開した私のプロットですが、「シーン表」の中の「最初の三行」について補足しておきます。多分、この紹介は初めてだったと思いますので。 なぜ「最初の三行」を作ったか「最初の三行」欄を作ったのは、ある人からの指摘が元でした。 まだ新人賞に応募をしていた頃です。その指摘は 「酒本さんの小説は、パッと読んで、何を書いているのか分からない」というものでした。ショックでした。 ※「最初の三行」の説明をする前に、私のプロットの全体構成がわかる記事をリンクしておきます。未読の方はま

私のプロットを公開します。(『アッコの夏』サマスペ!2)

昨日、作家さん仲間が集まって、かねてから計画のあった【プロット勉強会】を実施しました。その報告をしたところ、思いのほか反響があり、プロットを見たいと言う声をいただきました。 ※貼り付けた懇親会の写真を見た方から「おじさん同士が仲良く呑んでいる風にしか見えないのが(笑)😆」というコメントがあって思ったのですが、確かに仲が良いというか、気心が知れている人でないと自分のプロットを見せたり、意見をもらう気にはならないかもしれません。 プロットは、そのくらい「恥ずかしい」ものなので

プロットをどう作るか<小説の書き方>

同期の作家さんと話すと「プロットってどうやって作ってる?」という会話がよく出ます。小説指南の本を読んでも、これといったルール、正解はないようです。小説家になるために、それぞれに工夫をしているのです。 そこで今日は私がどのようにプロットから本編を作っているか紹介します。(貼った画像は『ロスト・ドッグ』を書いた時のある段階の【シーン表】) 小説作りの工程は大きく【プロット】【本編執筆】【推敲】に分かれると思いますので、この【プロット】から【本編執筆】までです。 ※【推敲】はまた

文筆家が最も困る「ネタ切れ」...ひらめかない時、していることは?【尾藤克之のオススメ】

『虹の岬の喫茶店』『おいしくて泣くとき』など数々のベストセラーを世に送り出してきた小説家・森沢明夫さんの初の実用書。今回紹介したい本書は、小説投稿サイト「ノベルアップ+」に寄せられた、小説の「書き方」に関する質問に一問一答形式で回答した「小説を書くための本」です。 『プロだけが知っている 小説の書き方』(森沢明夫著)飛鳥新社 ■「不幸な出来事=取材のチャンス」 「小説のネタはあなたの周りにいくらでもある」と、森沢さんは言います。 主人公が挫折をして苦しみ、それを乗り越え

プロットも伏線も面倒くさい よるる流小説の書き方

 どうも、超無名web小説家の雨乃よるるです。 今回の議題は「プロットも伏線も面倒くさい人はどうすればいいのか」です。 突然ですが、上橋菜穂子さんという作家さんをご存じですか?「精霊の守り人」とか「獣の奏者」とかを書いた方です。超有名です。 その上橋菜穂子さんが、ある小説を書いたときのエピソードを読んだことがあります。(この先、私の記憶違いなどありましたら申し訳ないです。) その小説で、あとあと大事なキーになってくるキャラがいるのですが、そのキャラを初め登場させたとき

プロットで悩んだときに参考になった本

前回の記事から久しぶりのnoteとなってしまいました。 さしあたって発表できるものがないので、ご報告等ではないのですが、遊んでいたわけではなく、せっせと書いてました。 2023年8月はまだ終わってませんが、今月はプロット二本書いて提出しました。(いずれ発表できるものになると嬉しいですね) 設定やプロットだけをごりごり書いていると、行き詰ってしまうことがあります。 アイディアはぽつぽつ浮かぶのですが、話がうまくまとまらなかったり。 キャラクターの言動がどうもしっくりこなかった

小説用の企画書・プロットの雛型つくってみた!

こんにちは。 実は半年間、月末に日本児童文学学校をオンライン受講しています。 毎回深い学びを得られる児童文学学校ですが、8月末の講座では神戸遥真先生から、公募する際の心づもりやデビュー後のことについて沢山教えていただきました。 その中で、企画書とプロットは必ず書けた方がよいという話がありました。 どんなことを書くのかは、講談社青い鳥文庫HPにあげられている、神戸先生のプロット・企画書を参考にするのがよいとのこと。 ↓↓神戸先生のプロット・企画書はこちら↓↓ それをも

うちの小説の企画書・プロットもろもろの紹介 #青い鳥文庫 #藤白くんのヘビーな恋

青い鳥文庫さんから発売中の「藤白くんのヘビーな恋」シリーズ、2巻が6月に発売予定です📖 ということで、2巻発売を記念して! 「藤白くんのヘビーな恋」ができるまでをご紹介しましょう企画で、1巻の企画書・プロットを青い鳥文庫さんのサイトで公開することになりました!(ネタバレ防止で内容としては半分くらい) 企画書・プロットが見てみたいというマシュマロなどよくいただいていたので、この機会に見てみてください~。プロットってどんなもの? ってくらいでもぜひ。 そして! 完成版の小説と!

うちの小説のプロットの作り方 #青い鳥文庫 #藤白くんのヘビーな恋

青い鳥文庫さんのサイトでやっている『藤白くんのヘビーな恋』ができるまで紹介企画、第2回でプロットが公開されました! 前回公開された企画書をベースに作ったプロットです。かなり細かいです。 ここでは詳細なプロットを作るときに私が意識してる点などをまとめてみます。我流なのであしからず。 なお、以下の方法で書くと、プロットのボリュームがとても増します。そこもあしからず。 《1》事前に決められるものはすべて決めるとにもかくにもこれ。私は検討しながら書くと時間がかかる、整合性が取れ