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GAFAの中で利益が減ったのはどこ?明暗が分かれたGAFAの決算発表!
こんばんは、FPむーです。
今日は、いきなりクイズです!
2020年4-6月期の決算、下記4社の中で、唯一、売上高も純利益も減少した会社があります(前年同期比)。それは、どこでしょうか?
1.Google(正確にはAlphabet)
2.Apple
3.Facebook
4.Amazon
気軽に考えてみてください!
では、ここから解答編です!
~~~~解答編~~~~
先月30日、アメリカIT大手4社の決算発表がありました。
アメリカの経済を引っ張っているこの4社。
今回の決算は、特に注目されていました。
2020年4-6月期の決算ですからね。
この時期といえば、コロナ真っ最中の時期。
決算の結果はどうだったのでしょうか。
ここで、わたくしFPむー以外に、F子とP介を登場させてみました(唐突)。F子とP介と一緒に考えてみましょう。(ちなみに最初はA子とB介という名前で登場していました。センスのなさよ笑。)
◆F子とP介の推測
FPむー:
GAFAの中で、売上高も最終利益も減った会社が1つだけあるんだけど、どこか分かる?
F子:
なんとなく、アマゾンではなさそう。グーグルかフェイスブックかアップルか…難しい。どの会社もイケイケなイメージがあったもん。4社ともアメリカのIT大手企業だし。IT×大手だと、なんか利益出してそうなイメージ。
FPむー:
なんで、アマゾンは利益出ていると思ったの?
F子:
アマゾンと言えば、ネット通販でしょ。コロナで外出しなくなったから、使う頻度がグンと増えたわ。
P介:
僕もアマゾンのプレミアム会員になってるよ。外出自粛でネット通販を使う機会が増えて、アマゾンさまさまだよ。だからやっぱり、アマゾンの売上高は良さそうだよね。
アップルはどうだろう?マーケットではアップル減収予想って聞いたよ。
F子:
アップルってiPhoneのイメージが強いわ。私、iPhoneユーザーよ。ものすごく便利。
P介:
僕もiPhoneユーザーだけど、コロナで店舗が閉まっていたよ。全世界で3月下旬頃から5月ぐらいまで店舗を閉めていたって聞いたから、今回の決算は悪いんじゃない?
F子:
確かに。店舗閉鎖していると、売上も上がらないし、利益も出ないよね。だけど私、コロナで在宅勤務になったから、iPadを買ったの。IT環境を揃えなきゃと思って。
P介:
なるほど、そういう人は多そうだね。だとすると、店舗閉鎖していても、在宅勤務やテレワークの影響で、アップルの売上高は良さそう。そうなると、減益はフェイスブックかグーグルのどちらか?
F子:
私はフェイスブックだと思うわ。ヘイトスピーチを放置した問題があったじゃない?それがきっかけで、大企業が広告を取りやめたよね。私の大好きなスターバックスも、フェイスブックの広告をボイコットしたって聞いた。だから今期のフェイスブックは減益じゃないかしら。
P介:
でもさ、フェイスブックって幅広い顧客基盤を持っているのが強みだからなぁ。未だにフェイスブック広告ってよく見るよ。
グーグルはどうだろう?
F子:
グーグルと言えば検索よね。「ググる」って言うぐらい有名だわ。でも何で収益を得ているのかしら?
P介:
グーグルは広告で収益を得てるんじゃないかな?広告でいうと、フェイスブックもそうだよね。けっこう広告出てくるもん。
F子:
広告が収益の柱なら、グーグルは厳しそうね。
P介:
グーグルってYouTubeもやってるよね。YouTubeの収益はコロナの在宅で増えたんじゃないかな。YouTubeでのヨガ動画や料理動画の再生回数が増えたって聞いたよ。僕もコロナでの在宅がきっかけで、自炊を始めたし。
F子:
私も最近YouTubeでヨガを始めたわ。でも、グーグルの中でYouTubeの割合ってどのぐらいなのかな?
P介:
売上高で言うと、1割ぐらいって聞いたことがある。だとすると、いくらYouTubeの収益が増えたとしても、微々たるもんだね。他の広告収益は減ってそうだし。
フェイスブックは採用人数もガンガン増やしているみたいだから余裕があるんじゃないかな。ということで、減益はグーグルかな?
FPむー:
はい!正解です!売上高も純利益も減少したのは、グーグルでした。
◆GAFAの決算発表まとめ
ということで、今回の決算の詳細を説明していきます。
まずは数字から。
GAFAの順に紹介すると、以下のような決算結果でした。
(2020年4-6月期)
売上高2%減(382億ドル)、最終利益30%減(69億ドル)
Apple
売上高11%増(596億ドル)、最終利益12%増(112億ドル)
売上高11%増(186億ドル)、最終利益98%増(51億ドル)
Amazon
売上高40%増(889億ドル)、最終利益100%増(52億ドル)
売上高も最終利益も、減ったのはグーグルです。
ちなみに、2004年の上場以来、初めての減収です!
なぜグーグルが減収したのか。
その理由を解いていきながら、それぞれの会社についても詳細を見てみましょう。
◆Googleの決算結果
ーー売上高ーー(%は前年同期比)
2%減、382億9700万ドル(約4兆円)
減収です。なんと、2004年の上場以来、初めての減収です!
なんで減収となったか。
コロナの影響で企業が広告を減らしたんですよね。
Googleの連結売上高の8割近くを占めているのが、広告事業。
この広告事業が、8%減、298億6700万ドルと減ったのが痛手です。
その中でも検索連動型広告は、10%減、213億1900万ドルに減りました。
だいぶ痛い。
ただ、ユーチューブ関連広告は、良かったです。
6%増、38億1200万ドルとプラスを維持。
ただこれも懸念点はあります。
伸び率が大幅に鈍化しているんです。
ーー純利益ーー
30%減、69億5900万ドル
減益は、3四半期ぶりです。
今期のグーグルは厳しそうですね。
グーグルに比べて、アップルはどうだったのでしょうか。
実はマーケットでは、アップルの減収を予想していました。
だって、アップル店舗閉鎖していましたから。
◆Appleの決算結果
ーー売上高ーー
11%増、596億8500万ドル(約6兆2500億円)
コロナ対策で在宅勤務や遠隔教育が世界的に広がり、タブレット端末やパソコンの販売が伸びました。5四半期連続で増収を確保。
内訳はこんな感じ。
主力のスマホiPhone:2%増、264億1800万ドル
タブレット端末iPad:31%増、65億8200万ドル
パソコンMac:22%増、70億7900万ドル
ちなみに今後の見通しも明るいです。アメリカで新学期が始まる秋以降、iPadやMacの需要が一段と高まるとみています。
アップルは、コロナの感染拡大を防ぐため、かなりの直営店舗を閉鎖していたんですよ。どれぐらい閉鎖していたかと言うと、世界に約510ある直営店のうち、中華圏を除く地域にある460店舗を閉鎖していたんです。3月中旬から。5月ごろから段階的に営業再開していましたが、アメリカでは現在も一部の地域で営業を停止しているほど。
こんなに営業停止しているのに、なぜ売上がこんなに増えたかって?
オンライン販売です。
在宅勤務×オンライン販売により、パソコンMacやタブレット端末が大幅に売れました。
ーー最終利益ーー
12%増、112億5300万ドル
2四半期ぶりに増益。
先ほど述べた通り、マーケットは減収予想をしていたんですよね。
減収を予想していたのに、まさかの増収!
どうなるかって?
予想より良かったら…このnoteを読んでいるみなさまは分かりますよね…!
30日のアメリカマーケットの時間外取引で、アップル株は終値を大きく上回って取引されました。
グーグル、アップルとくれば!次は、フェイスブックを見てみましょう。
◆Facebookの決算結果
ーー売上高ーー
11%増、186億8700万ドル(約1兆9600億円)
新型コロナの感染拡大により企業が支出を抑えるなか、
主力のインターネット広告事業を伸ばして、増収を確保。
ーー純利益ーー
98%増、51億7800万ドル
前年同期に計上したプライバシー問題にまつわる制裁金の負担もなくなり、利益を押し上げました。
売上高、1株利益ともにマーケット予想を上回った結果、30日のアメリカ株式市場の時間外取引では、株価は一時8%超上昇しました。
6月末のフェイスブックサービス月間利用者は31億4000万人になり、3ヶ月前より1億人強増えています。社員は、1年前より32%多い、5万2534人。コロナ渦にもかかわらず、マック・サッカーバーグCEOは積極的な投資を続ける方針を示していまして、高水準の採用を続けました。
そうそう、フェイスブックと言えば、ヘイトスピーチを放置したとして、それに抗議する企業が広告出稿を取りやめる動きも広がりましたよね。スターバックスやコカ・コーラやユニリーバなどが、フェイスブックの広告をボイコットしました。でも、幅広い顧客基盤を持つのがフェイスブック。その強みを生かしてこの影響を軽減したもようです。(2020.7.31日経新聞朝刊3面より)
では最後に、私が最も注目していたアマゾンの決算結果を見てましょう!
なんで注目していたかって?それは、決算前の7月19日に書いたこの記事をどうぞ。
◆Amazonの決算結果
ーー売上高ーー
40%増、889億1200万ドル
四半期として過去最高です。
なんといっても、主力のネット通販事業が好調なんですよね。
48%増、458億ドルです。48%増ってなんやねん!おばけか!
ーー純利益ーー
100%増、52億4300万ドル(約5500億円)
利益は倍増!
コロナで外出規制が各地で広がり、ネット通販の需要が急増したからです。従業員の感染対策費用として40億ドルを計上したのですが、これを吸収して最高益を更新。
ここで、ジェフ・ベゾスCEOの発言を見てみましょう。
「予定通り、新型コロナ関連費用として40億ドル以上を費やし、従業員の安全を確保しながら需要の高いこの時期に商品を届けた」
しかもアマゾンは、今回従業員らに総額5億ドルの臨時ボーナスを支給。
3月以降に17万5千人を採用、うち12万5千人を正規社員に登用。
ということで、今回の決算の減益は、グーグルでした!
初めて会話形式で解説してみましたが、いかがでしたか?
「分かりやすい!」とか「分かりにくい!」とか、反応もらえると嬉しいです!
2020.08.10(祝)FPむー
決算前にGAFAについて書いた記事。
私のアマゾン期待、当たってますよね!
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