読書会へ行こう!
読書会。
本好きが一堂に会し、好きな本について語り合う場。
今回は、人見知りで読書会に行くのが不安……という方に向けて、「読書会に行くと世界が広がります」ということを伝えるnoteだ。
私も人見知りで、初めて読書会に行くときは、ものすごく緊張した。とりあえず、変な宗教に勧誘されたらどうするか、綿密に対策を練ってから行った。
初めはおそるおそる、不安を抱きながら参加していた読書会だったが、今ではすっかり、生活の一部になりつつある。ものすごく楽しいのだ。
読書会に行くと、自分だけでは知り得ないような、新しい本と出会える。
一度読んだことのある本でも、新しい読み方や、解釈に気づくことができる。
そして何より、自分の他にもこの世には本好きがたくさん存在するのだと、心強い気持ちになれる。
このnoteを読んだ方が実際に読書会に参加し、そうしてどんどん読書会の輪が広がっていくと嬉しい。
もしかしたら、どこかの読書会で、これを読んだ皆さんと出会う日が来るかもしれない——そうなったら、より嬉しい。
読書会のススメ
課題本形式と自由本形式
読書会には、大きく分けてふたつの形式がある。「課題本形式」と「自由本形式」である。
課題本形式とは、参加者全員が同じテーマ本を読み、感想や意見を語り合う読書会である。
「課題本」と聞くと堅苦しい感じがするが、つまるところ、参加するにあたって読む本が決まっているということだ。
全員が同じ本を読んでいるので、読み手によって感想や解釈が異なるということが、浮き彫りになる。そこが面白い。
自由本形式とは、参加者がそれぞれおすすめの本を持ち寄って、他の参加者に紹介する読書会である。
「SF小説」「恋愛小説」など、選書テーマが設けられることもあるが、基本的には自由。好きな本を好きなように紹介する。
趣味趣向が異なる本好きが集まるので、自分だけでは到底知り得なかった、新しい本との出会いに満ちている。そこが面白い。
どちらの形式の読書会も、それぞれ違った楽しみ方ができて、面白い。ぜひ、両方に参加してみることをおすすめする。
読書会のメリット
①新しい本との出会い
私は、これが楽しみで読書会に参加している。そのためどちらかといえば「自由本形式」の読書会によく参加する。
何よりも良いのは、その本を実際に読んで「これは誰かに勧めたい」と考えた本好きによる、熱のこもった紹介がついているところだ。
こんな機会、読書会以外ではなかなかない。どの本も、読書会の参加者に紹介されるとより魅力的に感じられるから、積読が増えて困ってしまう。
②新しい解釈との出会い
他の参加者のお話を聞いていると、「そんな読み方もあるのか」「そんな解釈は思い付かなかった」など、知っている本・読んだことのある本でも新しい発見がある。
個人的には、本の感想を語り合う中で、参加者それぞれの価値観や人生経験が垣間見える瞬間が、最も楽しい。
他にも、本の選び方や本の紹介の仕方など、色々な発見やインスピレーションがあって勉強になる。読書の幅が広がっていく。
③本好きとの出会い
家族や恋人、友人、会社の同僚など、自分が属するコミュニティで本好きと出会える確率は、意外に少ない。
その点、読書会の参加者は、全員もれなく本好きである。これはすごいことだ。
本について熱く語り合える仲間と知り合えることが、読書会の大きなメリットだと思う。この世には、自分以外にも本好きがこんなにいるのだと、心強い気持ちになる。
準備しておくといいこと
基本的には、事前に本さえ読んでいれば、読書会の準備はそれでOK。言うことなしである。
ただ、これまで私が読書会に参加してきた中で、「こんなことを準備しておくとより楽しめる」と感じたポイントを、いくつかご紹介する。
①本のおすすめポイント
これは言わずもがなという感じだが、自分がその本を読んで最も印象に残ったシーンはどこか、存分に語れるよう準備をしておくと良い。
②自身の感想
本のあらすじや見所などの客観的な事実に加えて、「自分が何を感じたか」といった主観的な感想も話した方が、読書会が盛り上がる。
③話が広がりそうなトークテーマ
自身が紹介する本に関連して、話が広がりそうなトークテーマを考えておくと、さらに盛り上がる。この辺りは、読書会主催者の方が、うまく引き出してくれることも多い。
まだ少し不安な方へ
ここまでお読みいただいて、読書会には興味がわいたけど、やっぱり実際に行くのは不安……という方もいらっしゃると思う。
そんな方に向けて、少しでも読書会の楽しさを感じていただけるよう、代わりの案をいくつか考えてみた。参考になれば嬉しい。
オンライン読書会
知らない人と会うのは不安……という方は、オンラインで開催されている読書会をおすすめする。
コロナ禍で、zoomなどのオンライン会議サービスを活用した「オンライン読書会」が増えた。他の参加者と画面越しで相対するため、心理的な負荷が少ないのではないかと思う。
読書会Podcast
自分の意見をお話しするのが苦手という方は、読書会をする様子を収録したPodcast番組を聴くのもおすすめだ。
各話のテーマ本をあらかじめ読んでから聴くと、思わぬ共感や発見があって楽しい。
おすすめは、以前「今日も、読書。」でもご紹介した「文学ラジオ 空飛び猫たち」というPodcast番組。ダイチさんとミエさんのおふたりが、硬派な海外文学作品をテーマに、読書会をしている。
ひとり読書会
最後に、本を読むだけで読書会に参加した気分になれる、画期的な方法をご紹介する。
その方法とは、「読書会について書かれた本を読む」だ。
以前ご紹介した『『罪と罰』を読まない』は、ドストエフスキーの『罪と罰』を課題本にして、著名な作家4名が読書会をする様子を収めた本だ。
本を読みながら、まるでひとりで読書会を開催しているかのような、楽しい体験ができた。『罪と罰』が未読でも楽しめるので、ぜひ読んでみていただきたい。
読書は自由だ。
本の読み方に決まりなどないし、「これを読まなきゃ本好きとは言えない」みたいな必読書もなければ、「読書量が多いから偉い」などということも一切ない。
もし仮に、読書会でこんなマウントを取ってくる人がいたら、それはその人が間違っている。どうかそんな不運な経験に負けず、読書会を好きになってほしい。
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