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今になって、その頃の食べもののなかから思い出す味といえば、やはり祖母の五目ずしである。 2022/01/08

 妻の実家へ。道すがら神吉拓郎の傑作選2を読んでいたら、美味しいごはんの話の中に祖母が作ってくれたご飯のことを書いたものがあった。こどもの頃はハイカラなものが好きだったけど、年をとって思い出されるのは祖母が作ってくれた五目すしだった、というようなお話。

 思い出されるのは、祖母が作ってくれた赤飯の味。遊びに行くとなると、前の日から小豆を煮て手間も時間もかけて用意してくれていた赤飯は塩味が効いて、ごま塩をかけなくてもおいしい赤飯は気がつけば好物になっていた。それが、祖母も亡くなった未だに思い出されるというのは味の記憶というものの強さを感じる。

 いずれ娘たちも、祖母たちが孫が来るために腕によりをかけて作った手料理を懐かしく思い出すこともあるのだろうか。

 子供の頃は、ハイカラなものの方が好きなものだけれど、今になって、その頃の食べもののなかから思い出す味といえば、やはり祖母の五目ずしである。よほどつくり馴れた、安定した味だったようで、今でもその味は覚えている。

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