講師紹介~東孝泰 (医師)~
1月26日(金)開催「医師」ワークショップ講師のおひとり、東孝泰様をご紹介します。
東孝泰さんってどんな人?
お名前:東孝泰
職業:医師(外科)
出身:東京都
お住まい:福島市
学歴:東京都内の高校を卒業後、浪人生活を経て福島県立医科大学へ入学。
福島県立医科大学大学院医学研究科 在籍中
どんなことをしているの?
福島県立医科大学肝胆膵・移植外科学講座に勤務する外科の医師です。
「外科」といっても消化器を専門としていまして、さらにその中でも、肝臓・胆道(胆汁の通り道)・膵臓と肝臓移植に特化して治療や手術を行っています。腹部臓器を扱う外科分野の中でも手術難度が高く、高い技術が必要とされる診療科です。
これまでの主な取り組み
外科医師として研鑽を積みながら様々な地域の病院で勤務してきました。例えば、会津若松や郡山、伊達といった県内各地ですとか、山形県の米沢市といった県外の病院でも勤務経験があります。同期の医師と比べても、大学病院以外で研修した期間が長かったですね。
それぞれの勤務先では胃や大腸の手術のような「一般外科」と呼ばれている外科医療を経験してきましたが、今は大学病院で移植医療にも携わっています。
なぜ今の職業に?
私の姉が医学部に入学した姿を見て、自分も医者を目指してみるかと思い立ったことがきっかけです。
医師になると「○○科」のように専門の分野を持つようになるのですが、私は研修医として過ごしていた中で、「腹部臓器」と呼ばれる消化器や肝臓・膵臓などの病気に興味を持つようになりました。手術が好きということもあったので、外科の道を志すことを決めましたね。
どんな生徒・学生だった?
・高校時代
私、元々は地理や歴史に興味があって文系だったんです。園芸部に入って畑作業やニワトリの飼育などをしているような生徒でした。
医学部進学を目指し始めたのは高校3年生の春だったので、医学部入学まで長い時間回り道をしてしまいました。当時はあまり先々のことを真剣に考えるのは苦手で、思いついたまま行動したところもあったかもしれません。
理系の科目では数学III/Cと化学が特に難しかったです。科学と物理を受験で使いましたが、入学後は生物の知識が少なくて苦労しました。
・大学生時代
入学当初は学生寮に入ったので慣れないことが多かったです。震災前の学生寮は木造で築60年以上経過した男子寮で、3〜4人が1部屋に相部屋で生活するというものでした。最初は大変なことが多かったですが、次第に毎日が修学旅行のように思えてきてとても楽しいものになりました。また学生寮の繋がりでラグビー部に所属していました。
なぜその進路を選んだの?
進学先に福島医大を選んだ理由は、大学受験的な要素が強かったです。
大学進学を機に福島で暮らし始めて最初は確かに戸惑うことも多かったですが、大学の同級生・先輩をはじめ福島の方々の優しさに触れてすぐに慣れていくことが出来ました。
大学入学からこれまで14年間福島で過ごしてきた中で、県民の方々のおかげで医師になれたという思いは大学を卒業した時から持っています。研修医生活を経てよりその思いは強まりました。福島県民の健康のために尽くしたいと日々感じています。
高校生へのメッセージ
将来の進路に悩んでいる方は、進路実現に向けて具体的に活動している周囲の姿を見て焦ることもあると思います。でも、早く決断することだけが良いということは無いのではないでしょうか。大いに悩み迷う事も人生において必要な時間だと思います。焦ることなく、じっくり考え抜いてみて下さい。
また、「迷ったらやってみる」とチャレンジしてみるのも良いかもしれません。