自身の努力と周囲に支えられ「気づいたら成長できていた」 入社1年エンジニアの着実な成長記
大学時代の専攻とは違う分野に飛び込み、努力を重ねてエンジニアの職を掴んだ髙橋さん。初めての職場であるミツモアで約1年前から実務を積んでいます。急成長していると評価される中、実際、どのようなやりがいや課題を感じながらエンジニア生活を送っているのか、お話を伺いました。
髙橋ゆみ プロダクト部 開発1チーム
奈良女子大学卒。プログラミング未経験でエンジニア派遣会社に就職。2021年5月、派遣1社目としてミツモアにジョインする。
院進学を蹴って遅れながら就活を開始
ーエンジニアになろうとしたきっかけを教えてください。
髙橋:私は大学では化学を専攻していて、元々は大学院に進学するつもりでした。4回生になって研究室に配属されるんですけど、いざ取り組んでみると、 研究が向いてないということがわかりました。勉強するのは好きでしたが、「勉強が好き=研究が好き」じゃないことに、その時気づきました。大学院の推薦ももらっていましたが、それを蹴って、同級生が就活を終える頃に就活を始めました。
ー初めて聞いた経歴なのでちょっと驚いています。
髙橋:そうですね、同じようなきっかけを持っている人に会ったことがないです。
そこで、自分には何が向いているのかを考えました。「勉強して、知識を取り入れて、それを実際に手を動かして、思ったような結果を出す」という「インプット→アウトプット→成功」のサイクルが自分は好きだな、と思いました。それがあるから、多分、推薦をもらえるような成績を維持できていたのかなと思います。反対に、答えがわからないことを解明するのが研究なので、仮設を立てて、理由を研究によってつけて、証明していくことが、本当に合ってるのかと考えたときに、成果を出している実感を持ちづらくて、自分は向いてなかった。大学の授業で少しだけ C言語を扱ったことがあって、この自分の長所というか特性みたいなものを活かせるのは、エンジニアという職なのではないかと思い、この進路を選びました。
ー周りに反対されませんでしたか。
髙橋:研究室の教授には推薦をもらっていたので「もったいない」みたいなことは言われました。でも、すすんでやりたいと思えないことに時間を割くことがもったいないので、早く社会に出でやりたいことをしようと。就活も6月下旬に突然始めたので、本当に就職できるかわからなかった。でも自分の思うように就活してみようと就活した結果、ありがたいことに内定をもらえて、そのような進路になりました。
ー内定もらったのがミツモアだったんですか?
髙橋:私はミツモアの正社員ではなくて、派遣でミツモアと契約しています。その派遣元のエンジニア派遣をする会社に内定をもらって、そのまま在籍しています。
ーエンジニアになる勉強はどのように学んだのでしょうか?
髙橋:大学の授業のC言語は、本当に触りでしかなかったので、本格的に勉強したのは、 今在籍してる会社で、入社してすぐの3か月研修でみっちり鍛えていただきました。研修中は、気になったこととかわからないことを、放置しないということを意識して取り組みました。それを忘れないようにメモをとって、後で自分で調べたり、その研修の講師の方に質問して、忘れずに消化するよう繰り返していました。あとは、毎日の朝テストと、全4回の会社公認のテストというのがあって、毎日予習復習したり、土日勉強したりして、万全の体制にしていったので、その同期の中で総合成績1位をとったっていうのが自慢です。
ーすごい! その研修はリモートでしたか?
髙橋:就職したのが、ちょうどコロナが流行り始めた時期なので入社自体が1か月遅れてます。4月は自宅待機で、5月から研修が始まりましたが完全リモートで、6、7月は全部出社したと思います。それ以降は週1出社になり、そのあとは全部リモートになりました。リモート研修では、zoomのブレイクアウトルームを使って、同期同士で教え合ったり、講師の方にいつでもなんでも質問させてもらいました。始めが慣れないリモートだったので、質問の仕方やタイミングを掴むのは難しかったですね。
エンジニアとして初めて働いてみて
ー派遣1社目がミツモアなんですか? それは自分で選んだのでしょうか?
髙橋:派遣1社目ですね。私が選んだというよりは、営業の方に紹介していただいたという形でした。研修期間でいろんな言語やフレームワークに触れて、自分がもっと深く知識をつけたいと思っていた技術がReactとTypeScriptでした。これがミツモアで扱ってる技術と一致していたというのが大きいと思います。事前に、ミツモアの働き方や雰囲気を、CTOの柄澤さんにご説明いただいたんですが、コミュニケーションに力を入れているところも、自分には合っていて魅力的だと感じました。
ー実際入ってみていかがでしたか?
髙橋:感じたことが2つあります。1つ目が、正社員と業務委託と派遣とインターン、さまざまな雇用形態がありますが、本当に垣根がなくてフラットだと感じました。雇用形態に限らず、さまざまな仕事を任せてもらえる。自分がミツモアを、より良いサービスにする一員という意識が割とすぐに芽生えて、熱量を持って仕事に取り組むことができたのはそれ故だと思います。
2つ目は、スピード感があります。ミツモアにジョインして約1年ちょっと経ちましたが、日々色々な施策が並行して動いています。どんどんいい方向にプロダクトが改善されていくのを目の当たりにしてきて、いろんなプロジェクトでいろんな人と関わってきましたが、皆さんユーザーに良いものを届けたいという気概を持って働いてると感じました。
ー研修と実務は違いましたか?
髙橋:自分で勉強するのと、 実務はやっぱり全然違いました。色んなタスクをこなしていく中で、他の人の構造や既存のコードを見て「こういうロジックの方法があるんだ」と学べます。ミツモアでしか働いたことないので、 他と比べることはできませんが、コードレビューを本当によくしていただいています。「ここはこういう風に書くともっとスマートに書けます」「ここはこういうメソッドがあるので、これを使うといいです」という風に本当にきめ細やかに教えていただいたので、コードレビューが自分にとって助かったというか、今も勉強になっています。
ーミツモアで働き始めて、自分の中で変化したものはありますか。
髙橋:まだまだだとは思いますが、主体性を持って行動できるようになったと自分では思ってます。 前までは、きっと誰かがやってくれるだろうと思っていたようなところを、今では自分がやろうと行動に移せるようになりました。そこがミツモアで働いて、変化したことだと思います。ジョインしたての頃は、意識して積極的な行動を心がけていましたが、だんだんそれが馴染んできたというか、今では自分の一部になってきたように感じてます。
ー具体的なエピソードがあれば教えてください。
髙橋:誰も気づいてないか、気づいてるけど放置されてるような負債。そういう負債はプロダクトに対しては影響がないんですけど、誰かがやらないといつか溜まってしまうので、そういう負債が目についたら自分が対応するようにしています。それをすることで、一緒に働いてる人が将来助かると思うし、一緒に働いてる人の助けになれることが、自分にとって大きい喜びなんじゃないかなと思います。
ーなるほどです。ミツモアでも女性エンジニアはまだ少ないと思うのですが、ダイバーシティ的側面からみてミツモアはどうですか?
髙橋:ミツモアでは女性エンジニアは4名ですね。男性が圧倒的比率を占めていますが、特に男女の違い、働きにくさというものは感じたことはないです。プロダクトチームは、さまざまな国出身のエンジニアが所属しています。コーヒーブレイクの雑談を通して、お互いの人となりというか、 そういうのを知ることができるのも、いい方向に働いてるんじゃないかなと思います。コーヒーブレイクのタイミングは全社が1週間に1回で、プロダクトチームはチームごとに大体1日1回30分程度実施しています。
ーそうなんですね、エンジニア同士で交流が深まりますね。
髙橋:プロダクトチームの朝会も5分間ブレイクアウトルームに分かれて、毎日ランダムなメンバーで雑談をしているので、それも結構いいコミュニケーションだと思ってます。
ミツモアのタスクの振り方と個人の成長
ー今まで髙橋さんが参加してきたプロジェクトについて掘り下げてももらえますか?
髙橋:まず、機械学習マッチングPJです。機械学習マッチングは、ミツモアの要とも言える自動応募が関わっていて、自動応募が止まったり、変な動きをしてしまうと、事故に繋がってしまう。その自動応募へのパフォーマンスの影響が最小限になるように、非同期処理を並列実行したり、 メトリクスを仕込んで実行時間を計測したり、とにかく事故にならないように、いろんな考慮をして、リリースまで持っていったという覚えがあります。
それまで、パフォーマンスを意識した実装というのは、あまりしたことがなかったのでいい経験になったと思ってます。この機械学習マッチングが 初めて任された大きめのPJだったので、データチームと密にコミュニケーションを取り、齟齬がないように気を付けて取り組みました。
ーなるほど。
髙橋:次が、明朗会計PJ、当日日程リクエストPJです。 モデルの設計、タスクを切り出すところから実装まで、まるっと任せていただきました。モデルの設計をするのは初めてで、特に学ぶところがありました。初期の自分がした設計では、処理で取得できる値をフィールドに入れてたり、無駄な参照先を持たせていたりして、とにかく無駄が多い設計をしてしまっていました。そのPJ以外でも使われる想定、将来を見越した設計にしないといけないのですが、 それが難しかった。当時チームリーダーだった坂本さんに、細かくレビューをしていただいて、最終的に綺麗な設計まで持って行くことができました。
ーまるっとまかされたらかなり勉強になりそうですね。
髙橋:でも反省点が1つあって、人にタスクを割り振るのがあんまりうまくなかった。他のメンバーと並行できるようにタスクを切り出したり、仕様を把握してないメンバーにも任せることもあるので、そういうメンバーに理解してもらえるスペックドキュメントを作っていれば、うまく割り触れたんじゃないかと反省しています。なんでもかんでも自分でやろうとして大変だったし、 リリースも少し遅れてしまったということもあって、人に仕事を任せるということも大事なスキルだとその時思いました。
ー少し疑問なのは、フラットな組織だと、逆に仕事の割り振りがしにくくないですか?
髙橋:そういうのはないですね。その人の手が空いてればお願いするという感じです。タスクを管理しているJIRAというタスク管理ツールがあって、それぞれの進捗状況が見られます。持ってるタスクの中でも優先度低めのタスクか…正直自分だけでは判断できませんが、いけそうかなと思ったら「これちょっとやってもらいたいんですけど、もう手一杯でしょうか?」みたいに相談しています。相談したら、大体どのエンジニアも答えてくれるので、そういう風に任せて行くのが良かったんだろうなと思います。
ーもう少し髙橋さんの役に立ったことがあれば教えてください。
髙橋:ジョインしてすぐ開発3チームに入ったんですけど、その時にチームリーダーだった坂本さんがとにかくタスクを振るのが上手くて、自分が触ったことない分野のタスクを、段階的に振ってもらえました。さっきお話した、モデルの設計から任せてもらったPJは、それができるようになるために、事前にいろんなタイミングでタスクを任せてもらいました。個人のスキルを増やしていくようなタスクの振り方を、坂本さんにしていただいたというのが、本当に大きいです。タスクをこなしていたら自然にできるようになっていた。
ー大きな一塊で丸投げではなく、分解したものをちょっとずつ渡してもらって、判断できるようになった?
髙橋:そうです。できることを増やしてもらったという感じがしますね。チームとしても、知ってる人がタスクをこなすほうが時間は早いと思うんですけど、できる人がずっとそれをやっていたら、それ以外の人はずっとできないままだと思うんです。それに触れる時間を与えてもらえるというか、時間がかかってもいいから、チームとしての成長の方を大事にしていると感じます。それは他の開発チームもそうです。
ー例えば、タスクを渡されるときに、その全体像の説明みたいなのもあるんですか?
髙橋:そうですね、そのタスクをすることで、今どういうことで困っていて、 それをこういう風に改善するために、こういうことをしますという説明は、タスクを渡される時にありますね。
仕事の品質を高めてユーザーに価値を届けたい
ー今取り組んでるPJはどういうものでしょうか。
髙橋:今は新しいプロダクトの開発をしています。まだ立ち上がって間もないので、ひたすら新規機能を開発していますが、新規だからこそ、将来を見越した設計を心がけています。コードの共通化、データの持ち方を意識してやっていきたい。ミツモアとは違った技術を取り入れてるので、とにかくコードを書いたり見たりしてキャッチアップしていくことと、既にこのプロダクトにも負債があるので、それを解消していきたいなと思います。
ー髙橋さんの直近の目標を教えてください。
髙橋:実装していて問題に直面した時に、解決まで時間がかかっているので、 それをもっと短縮していきたいです。まずは自分自身で解決方法を模索する。それでも解決できなかったら、ミツモアには優秀なエンジニアがたくさんいるので、その方たちに相談する。大体そういう流れになるんですが、自分だけで頑張る時間と、人に相談する、その時間のバランスを大事にしていきたいなと思っています。いろんな経験を積んで、自分の中のそういう問題に直面した時の解決の引き出しみたいなものを蓄積していきたいです。
ー長期的な目標もあれば教えてください。
髙橋:先ほど少し話したと思うんですけど、一緒に働いている人の助けになることが自分にとって大きな喜びになっているので、「髙橋さんなら任せられる」という風に、色んな仕事を任せてもらえるよう信頼されるようになりたいので、仕事の品質は高めていきたいなと思います。仕事の品質を高めることが、引いては高品質なプロダクトをユーザーに提供できることにも繋がると思うので。
ー他のエンジニアの方にミツモアをどのように勧めますか?
髙橋:ミツモアでは「やりたい」と手をあげればやらせてもらえます。さまざまな技術を日々取り入れているので、とにかく成長のチャンスが多い会社です。実務経験だったり、そういう自分自身の成長を積んでいきたい人にとっては、最適な環境じゃないかと思ってます。優秀なエンジニアもたくさんいらっしゃるので。
ーありがとうございました!
(取材・執筆 字と図 吉田千枝子)
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