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卒業生インタビュー:会社員だった私が、フリーのライフコーチになるまで

ライフデザインコーチングを生業とし、2021年11月よりミートキャリアのキャリアサポーターにもなった、栗田真帆さん。実は、キャリアカウンセラー養成講座(2022年6月より、キャリアサポーター・アカデミーにリニュアルしました)の0期生メンバー!
大企業の総合職マーケターというハイキャリアの道を歩んできた彼女が、会社を辞め、フリーランスに転向するまでのストーリーを追いました。

▼栗田さんが受講したミートキャリアの養成講座は、「本気でキャリアカウンセリングのスキル向上を目指すための実践重視型の講座」です。

スケジュール

順風満帆に見えた20代、実は「自分が何をしたいかわからなくなった」

——まずは、これまでのご経歴と、キャリアカウンセリングを学ぼうと思ったきっかけを教えてください。

学生時代から、「海外で働いてみたい、日本の製品やブランドを海外に広めたい」という思いがあって、それを叶えられそうな大手飲料メーカーに総合職で入社しました。

主にマーケティング部で商品開発を担当し、入社4年目の時、海外のグループ会社へ1年間派遣されるプログラムの募集に手を挙げて、フランスへ。現地で長年親しまれているブランドの、欧州各国と連携して進める横断プロジェクトに参画しました。帰国後は、輸入酒の国内マーケティングや、海外提携先とのやりとり全般を担っていました。

これだけ言うと、順風満帆なキャリアに聞こえるかもしれませんが…実は私、ずっと悶々としていました。

大きな案件をいくつも任せてもらえたことで、自分が関わった商品が目に見える形となってお客様に届くという意味でやりがいはあったのですが、常にプレッシャーとの戦いでした。自分のキャパシティ以上の仕事を背負っているように感じて、苦しい毎日でした。

マーケター時代の栗田さん。フランスの提携先ワイナリーにて。

海外で働くという願いも叶った今、私はこの後どうしたいんだろう?
「ずっとマーケティングをやってきたけど、これは果たして私に合った仕事なんだろうか…

とはいえ、他に何がしたいのかもわからずぐるぐる悩んでいた時、コロナがやってきたんです。

私の会社でも在宅勤務がスタートしたので、生まれた時間を利用して、いろんなオンラインイベントに参加したり、オンラインのキャリアスクールに入ったり、自分のキャリアについて深く考えるようになりました。
そうしていると、自分が知らなかった世界を知って、どんどん視野が開けていきました。

マーケターという仕事は、社内では様々な部署の担当者に協力をしてもらって初めて仕事が進みます。時には利害関係の対立や、相手に負担がかかる依頼もしなければなりません。
そのような中、私が日頃から大事にしたいと思っていたのは、「一緒に仕事をしたいと思ってもらえるか」「自分が目の前の人に感謝してもらえるような価値を発揮できるか」ということだったなぁと気づきました。

——広い世界と接することで、自己理解が深まっていったのですね。

はい。「私のように悶々としたまま仕事している人に、行動することで見える世界は変わる、ということを伝えたい。その人がどうやったら楽しく働けるかを、伴走して一緒に考えたい。」次第にそんな想いが強くなっていきました。

そうか、私、誰かの理想のライフキャリアを実現するお手伝いがしたい、のかも。

それならそのための手法として、コーチングやキャリアカウンセリングのスキルをきちんと身につけたい、と考えました。

個人でやっていくなら、より実践的なスキルの獲得が最重要

——その想いが、今のライフデザインコーチとしての活動につながっているのですね。
学ぶ場として、ミートキャリアの養成講座を選んだのはなぜですか?

まずはコーチングを先に学び始めたのですが、実は同時期に結婚が決まり、その後すぐ彼の海外転勤がバタバタっと決まりまして。半年後にはアメリカに帯同移住する、という未来が見えてきたんです。

それまでは、「やりたいことの活動を副業で始める」イメージを漠然と描いている状態だったのですが、海外移住というライフイベントの訪れが、それを後押しするような形になって。退職・フリーランスへの転向という道が、急に現実味を帯びて迫ってきました。

じゃあ、あと半年で何をするべきか?
キャリアコンサルタントの資格取得にも興味はあったのですが、本気で個人でライフキャリア支援を仕事にしていくことを具体的に想像した時、まずは相手の悩みに合わせて対応できる、より実践的なスキルの獲得が必要だと思ったんです。ちょうど、ミートキャリアが実践型のキャリアカウンセラー養成講座をスタートさせると知って、これだ! と思って申し込みました。

もともとミートキャリアのオンラインイベントに何度か参加していたので、安心感があったことも大きかったです。

—— 受講して、どんな変化がありましたか?

模擬カウンセリングはすべて録画が撮られていて、自分のも他の受講生のも見放題なので、私が求めていた「キャリアの悩み別のパターン蓄積」は、かなり進めることができました。事例だけではなく、そのケースであればどういったアプローチが有効なのかというところまで学べたのが良かったです。

ただ私は、自分の録画は3ヶ月目に入るまで見られませんでした、怖くて(笑)。

一般論としての「こうすべき」とは違う、私個人への「栗田さんは、ここをこうするともっといい」というフィードバックは本当に貴重で、それだけにすごく刺さるものがありました。

その壁を乗り越えるのに、座学の時間は有益でした。ミートキャリアの講座は、座学も実践現場を前提に考えられたもの。例えるなら大学でマーケティング講義を学ぶのではなくて、現役ベテランマーケターからTipsを教えてもらっているようなイメージです。

「こういう時どうすれば?」という質問に、とにかくたくさん答えが返ってくる。教科書をなぞるのではなく、現場で使う必要な知識を惜しみなく教えていただいたので、模擬カウンセリングに勇気をもって挑めるようになっていきました。

受講期間中、フルタイムで勤務しながら、結婚式も挙げた栗田さん。忙しい中頑張りました…!
座学の講義前に、講師・受講生から「おめでとう」の声も。

コーチングと提案型キャリアカウンセリング——“この人だからこそ提供できる価値”が、100通りある

—— 栗田さんはコーチングを学んだ後にキャリアカウンセラー養成講座を受講されていますが、どんなところに違いを感じますか?

いろんな考えがありますが、コーチングの基本スタンスは「答えは相談者の中にある」というもので、相談者自身にフォーカスする形。
ただ、私がライフデザインのコーチングを提供しようとした時に、お悩みの内容によっては、具体的なノウハウの提供や行動プランの提案が有効な場合もあると感じていました。そこにアプローチできるスキルを、ミートキャリアの養成講座では学べました。相談者と一緒に作戦会議をして、一緒にベストな解を作り上げていくイメージでしょうか。

——講師や受講生同士とのやりとりで、印象に残っていることはありますか?

カリキュラムの中に「キャリアカウンセリングの相談者体験」というのがあり、講師が1対1で本物のカウンセリングをしてくれるのですが、この時に感じた衝撃はよく覚えています。相談者の気づきを促すスタイルと比べてスピーディで、時間の密度が濃い! と思いました。

受講生同士のやりとりだと、自主練をした時に、私が相談者役の場合はいつも同じテーマで相談していたにも関わらず、到着点が人によって違ったことが印象深いです。それぞれからもらえた視点も様々で、そのどれもが「ありだな」と感じたんです。
この人だからこそ提供できる価値というのが、100人いたら100通りあると思ったし、私にも、私だから提供できるものがきっとあるはずで、それで良いんだな、それが良いんだな、とストンと腹落ちした感じでした。

そういう意味では、コーチング・キャリアコンサルティング・カウンセリングなどはっきりと枠を持たせる必要はないのかもしれません。その時々に合ったアプローチを引き出せるようになりたいと思います。

あとは、受講生同士は年齢も属性もバラバラなのに、3か月の間にすごく距離が縮まって、大切な仲間ができたことがありがたいです。キャリアサポーターの選考に通ったと報告した時も一緒になって喜んでくれて、嬉しかったですね。

フリーランスとしての出発、テキスト専任キャリアサポーター選考への挑戦

——素敵な関係性ですね!
栗田さんは2021年8月に講座を卒業して、約3ヶ月後にミートキャリアのテキストプログラム※専任サポーターの選考を受けたとのことですが、その間に何か行ったことはありますか?

※1対1、3ヶ月テキストでのやりとりでキャリアカウンセリングを行うプログラム

その期間はちょうど渡米の前後だったので、退職にあたって引き継ぎをしたり、アメリカでの生活基盤を整えたり、基本バタバタしていました(笑)。
ただ、ミートキャリアのキャリアサポーターになる前に、個人でのライフコーチとしての活動や、業務委託でキャリアスクールでのコーチングのお仕事もスタートさせてはいました。

アメリカでの暮らしをスタートさせつつ、フリーランスとしての活動も開始。さすがの行動力!

——どんどん前に進んでいるのですね! それでは今後、栗田さんの目指すライフコーチ像・キャリアサポーター像を教えてください。

過去の私のように、悶々と過ごしている方があらためて自分の理想の姿を描き、納得感をもって変化に向かって進むための伴走者でありたいと思っています。

考えを論理的に整理するのは得意分野でもあるので、その人の理想のライフキャリアのあり方や、そのために何をしたらいいか? を可視化するお手伝いができたらと思います。

私は時差も考慮して対面ではなくテキスト専任のキャリアサポーターを希望したのですが、テキストプログラムはまさにそうした可視化のプロセスを実行していくので、これからどんな方との出会いがあるのか楽しみです!

——最後に、これからプロのキャリアカウンセラーになりたいと考えている方にメッセージをお願いします!

私はスティーブ・ジョブズ氏の”Connecting the dots(点と点をつなぐ)”という言葉が好きなので、この言葉をお贈りしたいです。

キャリアカウンセラーになろう!と明確な進路が決まっているわけではない場合、一歩を踏み出す勇気が要ると思います。学びを得るには、時間とお金の自己投資が必要になりますし。

でも「今の選択や判断が正しいかどうかはわからないが、振り返ったときだけ、点と点がつながっていることがわかる」。

やってみて、結果向いていなかったとしても、「向いていなかったことがわかった」という発見を得られます。やらなかったら、「やっぱりあの時チャレンジすればよかった…」と、いつまでも未練が残ります。そういう後悔を、誰にもしてほしくないなと思います。

やってみたからこそ、私はご縁あって、今キャリアサポーターとして歩みだすことができました。自分がやりたいと思うのには必ず理由があるはず。だから、その思いに真剣に向き合って、納得した決断をして欲しいです!

<取材・執筆=上林かずえ


※キャリアサポーター・アカデミーは、2023年3月開講期をもって終了しました。これまでありがとうございました!





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